マケラ-都響 ショスタコーヴィチ交響曲第7番@サントリーホール2022/06/26
今をときめく若手のスター指揮者クラウス・マケラの登場とあって、久々のチケット完売。サントリーホールはこの炎暑の中大変な賑わいです。最近見かけなかった最前列の○○氏も早々と登場。いつもは閉場ぎりぎりなのでびっくりです。
最初の曲は多分マケラのお友達のジノヴィエフが作曲した「バッテリア」。本邦初演です。ジノヴィエフは会場に来ていて、演奏終了後登壇し満場の拍手を浴びました。私としてはなんだかよくわからない曲なので、感想文の書きようもありません。休憩なしと言っても、かなりの時間をかけて楽器などのセットアップを行ない、いよいよ本日のメイン「ショスタコーヴィチ 交響曲第7番」です。これなら休憩入れてもよかったと思います。
都響が演奏するこの曲を聴くのは多分3回目で、前の2回の感想文は下記です。
都響-カエターノのショスタコーヴィチ交響曲第7番「レニングラード」@サントリーホール2013年9月25日
http://morph.way-nifty.com/grey/2013/09/post-84e8.html
インバル-都響:ショスタコーヴィチ交響曲第7番「レニングラード」@東京文化会館2018・3・20
http://morph.way-nifty.com/grey/2018/03/post-ac67.html
死の街を照らしたショスタコーヴィチ交響曲第7番
http://morph.way-nifty.com/grey/2019/01/post-5f66.html
マケラという人は天才のおもむくままという人ではありません。よく曲を勉強して、演奏者に細かく指示を出して繊細に細部から全体を構築する人という印象をうけました。むしろ考えすぎて少し不自然になる部分があるような気もします。第1楽章のファゴットのソロなども少し違和感がありました。ただあまりにも暴力的全合奏の迫力がすごくて、これには度肝を抜かれました。そしてこう演奏するのがきっとベストなんだろうと納得しました。第3楽章の沈潜美、第4楽章の苦い勝利も味わい深いものがありました。
いまの世の中は多くが軍縮という言葉を忘れ、敵国への憎悪をあおり立てて軍拡競争に明け暮れています。これがどのような結果を招くかは想像できるでしょう。この曲はそれを暗示しています。
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