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2021年12月19日 (日)

新型コロナウィルスの形態

20211216omicrona

国立感染症研究所で撮影されたSARS-CoV-2 B.1.1.529(オミクロン)系統の電子顕微鏡写真です。実に素晴らしい写真です。

これをみるとわかるように、新型コロナウィルスの外殻はブロッコリーのようにびっしりスパイクで覆われていて、抗体が接触できるのはスパイクの頭だけです。ですからこの部分にアミノ酸の変異があると、むしろ認識する方がおかしいのです。認識できたとすると、その抗体は特異性が低い不出来な抗体だということになります。

ですから何度もワクチンを打って大量に抗体を作り出す中で、その特異性の低い抗体がいくばくか効果を発揮してくれないかなと期待するのはちょっと無茶な話です。この頭の部分のアミノ酸配列にきちんと対応した新型ワクチンが一日も早く世に出て欲しいと思います。

この頭の部分の短いペプチドをワクチンとして投与するとよさそうですが、ひょっとするとそのペプチドが非常に効率よくACEII受容体に結合して、強い毒性を発揮するというリスクがあるかもしれません。むしろこの部分を認識する抗体試薬に期待すべきでしょうか? それともこのウィルスが持っている酵素の特異的阻害剤に期待すべきでしょうか? 

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