クレンペラーのマーラー交響曲第4番 平林直哉氏の復刻
平林直哉氏は音楽評論家だそうですが、今や自らレーベル「GRAND SLAM」を立ち上げ、古い録音を最良の音で再現して制作・販売していることで有名です。
ホームページは
http://www.cadenza-cd.com/label/grandslam.html
写真のグスタフ・マーラーの交響曲第4番(オットー・クランペラー指揮 フィルハーモニア管弦楽団)は1961年当時録音された2トラック38cmオープンリールのテープから、彼が復刻して発売したCDです。私は2トラック38cmオープンリールテープデッキを見たことがありません。当時この種のテープデッキを製造していたスイスのルボックスはまだ健在で、オーディオ製品を販売しているようです。日本の赤井電機は台湾の家電メーカーに買われて、今では普通の家電を作っているようです。
平林氏のセールストークに『クレンペラーとシュヴァルツコップによるマーラーの交響曲第4番は、定番としてあまりにも有名です。第4番はマーラーの交響曲の中でも小さい編成のためか、この録音は非常にバランス良く、空気感豊かに収録されています。そうした原音の持つ特徴を最忠実に再現、身震いするほどの透明感溢れるサウンドを実現しました。』とありますが、実際にこのCDを聴いてみて、これは本当だと思いました。
オットー・クレンペラーはマーラーの推薦で、なんと22才からプラハの歌劇場の指揮者となり、あまりにも順調に大指揮者へのステップを上がっていきましたが、ユダヤ系だったためナチスの治世下では海外に逃れざるを得ませんでした。米国で活躍していたときに脳腫瘍を患って精神的にもおかしくなり、長い低迷期を経験することになりました。しかし69才でフィルハーモニア管弦楽団という伴侶を得て復活し、数々の名演奏を記録に残しました。それがこのような形で現在でも聴けると言うことは幸いなことです。
ライナーノートを開くと、シュワルツコップがシャム系の猫を膝に乗せて微笑んでいるめずらしい写真がありました。
YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=wHWsCmenKms
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