アラン・ギルバート-都響 ペッテション交響曲第7番@サントリーホール2021/07/01
ついにアラン・ペッテションの交響曲を生音で聴ける日がやってきました。場所はクラシック音楽の殿堂サントリーホール。不穏な雰囲気が漂うコロナ禍の雨天、ギルバート指揮の都響という絶好のシチュエーションも用意されています。
交響曲第7番は、荒野をさまようペッテションが、めずらしく集落に立ち寄ってこれを聴いてみないかと紹介してくれたような作品です。コンマスは四方さん、サイドはマキロン。アラン・ギルバートはめずらしく上手から登場し、いったん客席に降りて正面から階段を上がって指揮台に到達しました。これは演奏者の間隔を広げるための配慮でしょう。下手にはピアノが置いてありましたし。
解説書を読むと、この交響曲は4楽章構成としてありましたが、もちろんペッテションがそう言っているわけではなく、私には イントロ-恐怖1-慰め1-恐怖2-慰め2-クライマックス-アウトロという7部構成に感じました。ペッテションはマーラーやショスタコーヴィチと同様に、自分の交響曲に固有の独特なサウンドを創始した人で、そのベースになっているのはチューバとトロンボーンのオスティナートで、これに吊りシンバル、スネアドラムの多用が加わります。生音で聴いて納得しました。
アランがこの曲を取り上げたのは、多分「慰め2」でアメリカの古謡を感じさせるような部分があって、そこが気に入っているんじゃないかと思いました。だったら彼はペッテションの他の交響曲はとりあげないなと想像されます。このペッテションにしてはめずらしい雰囲気の音楽を、アランー都響は実に美しく演奏していました。クライマックスは都響のVnの刺激的な高音が冴え渡って素晴らしい響きでした。四方さんグッジョブ。私が大好きなアウトロも、実に良い雰囲気で丁寧に演奏されて大満足。
後半のラフマニノフ・ピアノ協奏曲第2番はソリストが指揮者のお友達の小曽根さんということもあって、和気あいあいの楽しい音楽でした。ソリストともどもアラン・都響を讃えてのスタンディング・オベーションで、素晴らしい音楽会の余韻も楽しめました。
それにしても写真の「月刊都響」は良いショットですが何か変じゃないですか??? コンダクター アラン・ギルバートとあって、ダニエル・ハーディングは影も形もありません。中身にもです。もうコンサート2回分のチケットも販売してるのに・・・。もっとも東京都の感染者が1日1000人を超えるような事態になったら、演奏会にもおいそれとは出かけられなくなりますが。
こんな曲です
https://www.youtube.com/watch?v=mNSQTgZq87A
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