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2020年9月25日 (金)

どうして日本で新型コロナワクチンが製造できないのか?

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世界各国が新型コロナワクチンの製造にしのぎを削っています。そんな中で日本はどこからいくつ買うとかの話ばかりで、国内の製薬会社が開発しているという話はとんと聞きません。どうしてでしょうか?

一昔前なら、日本にはミドリ十字とか化血研とかいうワクチン製造を行う大手企業があり、このような会社が現存していれば、当然新型コロナワクチンの製造に着手していたはずです。ミドリ十字がどうなったか調べてみると、この会社は「薬害エイズ事件」を引き起こして多数のエイズ患者をつくったことでボロボロになり、複雑な経緯を経て現在は従業員を日本血液製剤機構に移転して消滅しています(1)。日本血液製剤機構はどんなことをやっているかというと、日本赤十字が集めた血液を受け取って血液製剤(アルブミン、グロブリン、アンチトロンビンなど)を製造しています。とてもコロナワクチンを製造するような余力はなさそうです。

一方化血研(化学及血清療法研究所)は2015年に法令違反の製造を行ったとして摘発されて、やはりボロボロになった上に熊本大地震で大きな損害を被り、現在はKMバイオロジクスという別会社に仕事を譲渡したそうです(2)。

この様な状況になってしまったので、ワクチン製造の空白状況が発生していたのです。こんな医療危機の状態だったので、政府はワクチン製造のためのなんらかの手(たとえば日本血液製剤機構にてこ入れするとか)を打っておくべきだったのです。日本の大手製薬企業はワクチン製造という「やばい」商売には手をつけたくない会社ばかりで役に立ちません。結局新型コロナワクチンに関心を持っているのは大学の研究所や公的研究機関、ベンチャー企業ばかりで、たとえ研究がうまくいっても、とても大量供給できるような算段ができません(3、4)。

だから結局外国頼みという情けない状況を招きました。無能な政治家が政治をやっているとこんなことになってしまうのです。ワクチンだけじゃありませんよ。食料は3割しかできませんし、衣料も中国やバングラ頼み、コロナであきらかになったのはトイレやキッチンが輸入なので国産では家もできないことです。日本人の多数が支持している政府というのはこのような惨状を放置して平然としている人々なのです。

1)ミドリ十字
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%89%E3%83%AA%E5%8D%81%E5%AD%97

2)化血研
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8C%96%E5%AD%A6%E5%8F%8A%E8%A1%80%E6%B8%85%E7%99%82%E6%B3%95%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80

3)「コロナワクチン」日本が圧倒的に出遅れる事情
https://toyokeizai.net/articles/-/346439

4)日本のワクチン事情をご存じですか?
https://kofu.hosp.go.jp/news/cnt0_000091.html

(Photo by D. Henrioud)






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