リスボンの悲劇に思う
by Luis Miguel Bugallo Sánchez
バルサは14日にリスボンでFCバイエルンに2:8の壊滅的敗退を喫し、それを受けて17日監督のキケを解任しました。
バルサの老朽化は1昨年くらいからささやかれていて、それはメッシやスアレスが結果的に得点をあげていたことから隠されていましたが、彼らの運動が低下していることがチームに負担をかけるようになっていることは明らかでした。さらにブスケツやラキティッチもフルタイムで働くことはできなくなってきて、しだいにチームの沈没が進行していきました。ピケやウムティティのCB陣も故障が増えてきて、それに拍車をかけます。
ですから今回の屈辱的敗戦で吹き出したバルサ破滅の責任は、キケの解任で済むものではなく、チームの若返りを怠ったフロントや理事会を含めた全体に帰することは明らかです。
誰が次期監督になるかはわかりませんが、ともかくコロナでチームにお金がないので強力な補強ができません。ですからメッシ、スアレス、ブスケツを中心としていたチームの骨格を若返らせるためには、レンタルの選手達をもどすしかありません。特にアラニャー・トディポ・ワゲはもどさないと選手が足りなくなりそうです。
超人ブスケツの存在があってこそのワンボランチシステムだったのですが、彼に代わる人材はいないのでブスケツが出場するときも含めて、今後はダブルボランチシステムとして、いままでのバルサとは全く違ったサッカーに転換しなければいけません。ビダル、ピャニッチ、セルジ、ラキティッチの奮起に期待したい。
CBは大きな心配の種です。ウムティティはコロナにも感染したとききますし、最近のパフォーマンスは決して俊敏とはいえないので、使いたくないですね。そうするとピケとラングレだけというまずい状況です。トディポの成長に期待したいですが、ここはどうしても補強したいところです。良い補強ができれば3バックというオプションもありとなって、システムの可能性が広がります。SBはスーパーじゃないですが、まあ大丈夫でしょう。ワゲは戻すべきですが。
攻撃陣はアンスー、リキ・プッチ、デンベレ、フレンキー、グリーズマン、アラニャーで何とかなるのではないかと思いますが、甘いですかね。まあ好調時のスアレスやメッシの代わりはいないでしょうが、いつまでも昔の夢に浸っているわけにはいかないでしょう。
しかしこのようなチーム沈没のさなかでも、バルサはカンプノウの命名権収入をすべてコロナの研究に寄付するというのは素晴らしい決断だと思います。まさにメスケ・ウン・クルブです。
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