« 2019年7月 | トップページ | 2019年9月 »

2019年8月31日 (土)

「あんずちゃん」: おくやみ申し上げます

Mok_hunikiwodasuakari

西島さんちの猫「あんずちゃん」が亡くなったそうです。
https://www.facebook.com/mieko.nishijima

一度だけ拝見したことがあります。
誠に残念でした。おくやみ申し上げます。

私も飼い猫の死には何度か遭遇しましたが、いつも「水色の季節の風」
が頭に浮かんできます。

水色の季節の風
https://www.youtube.com/watch?v=e7elduTJot8

| | コメント (0)

2019年8月29日 (木)

爪が横割れ これは病気なのか?

8月初めに私の体に異常が発生しました。まるで節足動物の脱皮のように足や手の皮膚がはがれてきたのです。足のかかとの分厚い表皮も、まるで壊れた靴のようにパカッとはがれて気持ち悪いので、手で無理矢理はがしたりもしました。現在は嘘のように正常にもどっています。しかし爪にはそのときの痕跡が残りました。

Imgd_20190829105001

数本の指の爪がこのようになっています。ちょっと気持ち悪いので近所の医者に診てもらうことにしました。そうするとその医者は即座に「これは病気ではありません。半年くらいすると爪が伸びて普通になります」と診断。そんなに0.何秒かでわかることなのかと驚きましたが、じゃあどうしてこうなったのと訊くと、「あるとき急に体調が大きく変化して爪の質が変化したのでしょう。脱皮もその影響でしょう」とのことでした。

思い当たることはひとつしかありません。それは管理組合の仕事が終わったことです。肉体的に厳しい仕事ではないので、やはり精神的なストレスがあったのでしょう。脳がバックグラウンドでやっていることが、皮膚や爪にも重大な影響を及ぼしていることの証拠かもしれません。

 

| | コメント (0)

2019年8月27日 (火)

バルサ: グリーズマンがゴール職人の実力を発揮

1_20190827215401

メッシ、スアレスなしのチームが近づいているバルサですが、よりキチンというとメッシ、スアレス、ブスケツなしのチームが近づいているのです。しかし今日のゲームはブスケツがいます。

緒戦をサン・マメスで落とし、カンプノウにもどって必勝を期すバルサですが、FWは左ラフィーニャ、中央グリーズマン、右カルラス・ペレス。ブスケツがピボーテにおさまって、デヨングとセルジが2列目です。ディフェンダーとGKは緒戦と同じでアルバ・ラングレ・ピケ・セメド・テア=シュテーゲン。

私はラフィーニャが中央の方がヴァイタリティーが増して、ガンガン攻めればいいと思っていましたが、やはりキャリアは軽視すべきではないようで、グリーズマン中央というバルベルデの判断は正しかったようです。セルジのループにぴったり合わせる飛び出しと、きっちりコントロールされたシュートの連発で逆転です。

カルラス・ペレスもうまい落としのクレバーなゴールで存在感を示しました。ラフィーニャはいいところ見せられないで残念。ベティスの2トップフェキルとロレンも、豪快な中央突破と強烈なミドルでそれぞれゴールを奪って存在感をみせつけました。守備の問題もありましたが、FWの職人の実力が勝った2点でした。

アスレティックビルバオと違って、ベティスはカウンター狙いで前半も中盤で球を持たせてくれたので、バルサとしては楽でした。カウンターも食いましたが、攻撃のチャンスもしばしば生まれるので、楽しいゲームができます。結果を見れば5:2の圧勝で、カルラス・ペレスのゴールが決まったところで、ベティスががっくりきたようだったので、アルバやヴィダルまでゴールで楽なゲームとなりました。

最後にはファティが16才でデビューしました。忍者っぽい動きの選手でバルサの伝統を引き継げる選手だと思いました。ラフィーニャとは呼吸が合う感じがします

https://www.youtube.com/watch?v=YYK28HWVT18

https://www.youtube.com/watch?v=7FGx9iMDBW4

PS 久保がマジョルカに貸し出されたそうです。私は、彼はバルサともレアルマドリーともスタイルが合わない感じがします。彼がトップ下でゲームをコントロールできるようなチームでプレイするとベストだと思いますが、さてどうなりますか。

| | コメント (0)

2019年8月26日 (月)

サラとミーナ218: サラの手首

Imgc_20190826163101

サラはうつぶせで眠るとき、手を体の下に隠します。これは大事な手を噛みつかれないようにする本能かと思いますが、それにしては仰向けに眠ったりすることもあるので、サラの心理はよくわかりません。体の下に隠した手首は180°に折りたたまれています。

Imgd_20190826163401

サラのすごいところは手首の関節が180°曲がることです。ミーナにはできませんし、人間だと90°も曲がれば優秀じゃないでしょうか? ただ中には180°曲がる人もまれにいるというのは聞いたことがあります。人の祖先はナックルウォークをしていたようで、そのためには手首の関節は90°でロックされるのがベストだったのかもしれません(異論もあります)。
https://rekishinosekai.hatenablog.com/entry/sinka-tyokuritu-nisoku-hokou

Imga_20190826164201

ミーナは暑さも峠を越えたので、またアクティヴになってきました。猫じゃらしを抜いてくると早速興味津々。1才の頃とメンタルがほとんど同じというのは発達障害かもしれませんが、人間とともに生きるには問題はありません。猫の社会だと、ミーナは他の猫にちょっかいを出し過ぎるので、おそらくいじめに遭って不本意な生き方を強いられたのではないかと思います。

| | コメント (0)

2019年8月23日 (金)

地球温暖化対策:メタンガスをどうするか

1b

地球温暖化の原因と言われる二酸化炭素ですが、現在の濃度は400ppmくらいです。地球の歴史をみると、カンブリア紀以降でも2000ppmくらいあったこともあるので(1、上図)、そのくらいになっても生物が死に絶えるわけではありません。むしろ植物にとって、現在の二酸化炭素濃度は低すぎる位なので、濃度の上昇は大歓迎です。

ただ急激な二酸化炭素濃度上昇による温暖化は凶暴な気象をまねくので、文明社会にとっては大問題ではあります。しかしそれより遙かに重要な問題はメタンガス濃度の上昇です。二酸化炭素はほとんどの植物が光合成で吸収して固定化できますが、メタンガスはそうはいきません。しかもメタンガスの温室効果は二酸化炭素の数十倍と言われています(2)。これが温暖化による凍土の溶解によって地中から噴き出してきて、加速度的にさらなる温暖化を進行させます。

吹き出したメタンガスは集めて燃やすのが一番ですが、無数の吹き出し口ができてしまうとどうしようもありません。そうなるとメタンをエネルギー源とする細菌に頼るしかありません。この細菌はメタンをメタノールからホルムアルデヒドに代謝し、さらにリブロースモノリン酸やセリンに代謝を進めることができます。京都大学などで研究が進められているようです(3、4)。

この菌を大量に培養してメタンガス噴出口周辺にばらまいたり、海洋に放出したりするしかなくなるかもしれません。

 

1)https://en.wikipedia.org/wiki/Carbon_dioxide_in_Earth%27s_atmosphere

2)https://www.aijapan-home.jp/article/15165708.html

3)file:///C:/Users/User/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/C8FQEO1U/kyoto5.pdf

4)https://katosei.jsbba.or.jp/view_html.php?aid=576

 

(9月1日 記)

この記事を書いたらすぐ、トランプ大統領がメタンガス排出の規制をゆるめる方針だという新聞記事が出ました。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-08-30/PX1KWN6KLVR401

トランプ大統領が地球環境に何の配慮もする気が無いということがよくわかりました。万死に値する行為だと思います。

| | コメント (0)

2019年8月19日 (月)

バルサ: アドゥリスの一発でサンマメスに沈没

1_20190819170401  

ラ・リーガもだんだん休みが短くなって、8月中旬に開幕というのはちょっと早すぎやしませんかと言いたくなりますが、幸いにしてサン・マメスは22℃という絶好の気候で一安心。

昨年の前半はひどかったビルバオですが、後半立て直して新シーズンに臨みます。ウィリアムスやラウール・ガルシアがやけに好調で、バルサは前半いいところがありません。メッシが故障で離脱しているとはいえ、MF(セルジ・デヨング・アレニャ)からスルーパス・ループ・クロスのどれもFW(デンベレ・スアレス・グリーズマン)に供給されず、ビルバオに完封されるという不始末。

せいぜいSBのアルバ・セメド、ドリブル突破を狙うデンベレあたりからのクロスを狙いますが、それもほぼ完封されるばかりか、インターセプトされてウィリアムスの快足にCB(ピケ、ラングレ)が置き去りにされるという悲劇。GKテア・シュテーゲンのスーパーセーヴでなんとか前半0:0でしたが、スアレスが前半で故障という悲劇が追い打ちをかけます。

しかしスアレスに交代して出たラフィーニャは非常に好調そうで期待が持てます。機能しない中盤にしびれをきらしたバルベルデは、後半アレニャを下げてラキティッチを投入。ビルバオがバテたこともありますが、前半とは打って変わったバルサペースになり、圧倒的に攻め込みますがシュートは決まらず、エンパテかと思った終了間際、目の覚めるようなバイシクルを交代して出たばかりのアドゥリスに決められて万事休す。

敗因はやはりセンターからのパス出しのタイミングがわからないことで、いつ飛び出したらいいかわからないという状態では突破もシュートもできません。あとはデンベレ-セメド、アルバ-グリーズマンの左右サイドのコンビネーションがいまいちで、シュートにつながらないことでしょうか。メッシ・スアレスを欠く布陣では、各ポジションでそれなりの役割をはっきり決めた置いた方が良いサッカーができると思います。攻撃はラフィーニャを中心にして、彼にスルーパスや壁パスを供給するような方向でやってほしい。

https://www.youtube.com/watch?v=HvcPEq8Euus

| | コメント (0)

2019年8月18日 (日)

西島三重子 バースデイライヴ2019 @原宿ラドンナ セットリスト

1_20190818084401

お盆ウィークの土曜日とあって、原宿はすごい人出です。といっても目立つのは外国人です。

原宿という街も栄枯盛衰は激しいらしく、お店(ラドンナ)のサイトのアクセスをみると「4℃」の角をはいると書いてありますが、4℃などというお店はなく、どうも化粧品とSPAのお店になっていたようです。

疑心暗鬼のうちに、記憶をたどってお店にたどり着きました。みーちゃんももう40年以上やっているので年配者が多いのは致し方ありません。皆様にご挨拶しながら店内に突入。

ラドンナは高めのステージにグランドピアノがある本格的なミュージック・レストランです。音響も最高に素晴らしく、お料理も本格的(イタリアン&フレンチ)。

本日のサポートメンバーは、ギターとマンドリン:平野融、 ピアノとキーボード:織原洋子。おふたりともサイドボーカルもやってましたが、これが結構いけてました。

天体望遠鏡以下、昔新宿ルイードでやっていたような懐かしい曲が続いて、追憶の洪水となりました。私のフェイバリットでもあります。

ブレイク後は元古井戸の加奈崎さんが登場。彼といっしょに作った「スパゲティ・ラグタイム」をふたりで熱唱しました。これが本日の白眉かな。一気に若返ったようでした。

加奈崎さんは狂気の旅芸人という感じの方ですが、昔のヒット曲「さなえちゃん」はきっちりやってました。

あっという間の2時間半でしたが、みーちゃんがテイチクでやっていた頃は、日本はとても夢とロマンにあふれたいい時代だったとあらためて実感しました。現在YouTubeにアップすると再生回数1億回を超えるという「あいみょん」の歌も、何か圧迫感や暗さがつきまとっている感じがします。

天体望遠鏡:
https://www.youtube.com/watch?v=k4DHmwTzV8w

 

| | コメント (0)

2019年8月14日 (水)

西島三重子 バースデイライヴ 2019

Imgnn

| | コメント (0)

2019年8月11日 (日)

大江戸線は廃止してムービングウォークにすべき

Toeisubway12600

大江戸線に乗ったことがある方ならお気づきだと思いますが、この地下鉄は普通の地下鉄とは違います。車両内のスペースが狭いことはすぐわかりますが、重要なのはトンネルが狭いことです。窓をたたき割っても外に出られません。ですから乗客がいざというときに窓やドアから外に出られるような仕様になっていません。

したがって緊急時には乗客は最前部か最後部のドアから線路に出ることになります。しかもワンマン運転なので後部車両からの脱出は遅れそうです。実際このようなことは2007年におこっていて、2時間かけて乗客は避難したそうです(1)。

こんなことでは大地震・津波・テロ・火災・停電などの緊急時に大きな被害が発生しそうです(2)。しかも大江戸線は東京の地下鉄の中でも格段に地下深くを走っています(3)。海水が流入したら、どうなってしまうのでしょう?

どうして大江戸線はこんな危険でチープな仕様になってしまったのでしょうか? その答えが乗り物ニュースにあったので引用させていただきました。

(引用開始)大江戸線は、当初から小型車両として計画されていたわけではありませんでした。大江戸線の原型である「地下鉄12号線」計画は1968(昭和43)年に構想され、1972(昭和47)年3月に、練馬付近から新宿に至る放射線と、新宿から都心をぐるりと回る環状線からなる現在に近いルートが決定しています。東京都は同年10月、20m大型車両10両編成の規格で、この12号線の免許を申請し、1974(昭和49)年に取得しています。
 しかし免許取得の前年(1973年)、オイルショックが日本経済を直撃しました。物価の高騰により、東京都の財政は大きく悪化。日本全国で大規模な公共事業が見直されました。12号線は巨額の建設費に対して十分な需要が見込めないとして、計画の凍結と全面的な再検討を余儀なくされたのです。(引用終了)

 現在では黒字化しているようですが、あまりに危険な仕様なのでこんな地下鉄はただちに廃止したほうがよいというのが私の考えです。せっかくトンネルを掘ったのですから、全線ムービングウォークにして歩道にしたらどうでしょうか? 特にオリンピック期間に事故が起こったら大変なので、改善してほしいと思います。

1)2007年10月23日 都営地下鉄大江戸線停電 乗客避難
https://www.youtube.com/watch?v=q-pMTmMHxMU
https://www.youtube.com/watch?v=OlVP8l4eAgY

2)渋めのダージリンはいかが 大江戸線は危険すぎる
http://morph.way-nifty.com/grey/2015/07/post-8a97.html

3)大江戸線駅の地下深度
(この5駅は東京の地下鉄駅のベスト10にはいっています)
1.六本木駅(1番線:42.3 m、2番線:32.8 m)
2.新宿駅 (36.6 m)
3.中井駅 (35.5 m)
4.東中野駅 (34.2 m)
5.中野坂上駅 (33.4 m)

(写真はウィキペディアより)

 

| | コメント (0)

2019年8月10日 (土)

免許更新

Img_3101a

流山運転免許センターで免許の更新。免許の更新には暑いという記憶しかありません。誕生日は変えられないので仕方ありません。

柏駅からバスに乗って25分かかります。田舎です。ほとんどの人がバスで来るので、バスが出てしまうと中に数百人の人がいるとは思えないくらい外は静かです。

今日あたりはお盆突入なので、さらに激しく混雑するのでしょう。初めての人にアドバイスするとすると、申請の手続きをすませたら直ちに適性検査室の近辺に移動し、並ぶよう声がかかったらすぐ並ぶようにすれば早く済ませることができます。数秒で100人くらいの列になるので、サッと前方に並ぶのがコツです。

前回来たときには柏そごうが賑わっていたと思いますが、閉店していました。あんなにやる気の無い感じだった高島屋がローズタウンと一体化して活性化し、そごうは没落したそうです。栄枯盛衰です。個人的には永年住んでいた松戸の方が好きな町で、柏はどうもなじめません。

ただ柏にはスタジオWUUというスタインウェイのピアノが置いてある素晴らしいライヴハウスがあって、何度か行ったことがあります。まきちゃんぐやクマッキーもピアノは得意なので、来てくれるとうれしい。

スタジオWUU:https://www.wuu.co.jp/

 

 

| | コメント (0)

2019年8月 7日 (水)

JPOP名曲徒然草198: 「国」 by 熊木杏里

Img_20190807125901

最近一年半ほど、まともなライヴが北海道と沖縄とチャイナだけ、という熊木杏里がようやく秋に東京でライヴをやるそうです。くわしくはオフィシャルウェブサイトで。
https://www.kumakianri.jp/

「国」(作詞・作曲:熊木杏里、編曲・ピアノ演奏:武部聡志)は2017年にヤマハから出版されたアルバム「群青の日々」(YCCW10305)に収録されている曲ですが、<現代の崩壊していく自由な空気>を容認する世相へのプロテストソングと私は受け止めています。

レコーディングしたからにはライヴでも歌うべきだと思いますし、それに値する <ひとつひとつの言葉> が重い名曲だと確信します。

https://www.youtube.com/watch?v=52PyD80-ESc

 

| | コメント (0)

2019年8月 4日 (日)

やぶにらみ生物論132: グルタミン酸 その3

グルタミン酸の受容体は多くの種類がありますが、大別するとイオンチャネル型とGタンパク質共役型になります(図1)。イオンチャネル型は主に即効性、Gタンパク質共役型は遅効性の役割を担います。

脊椎動物のイオンチャネル型はすべてカチオンチャネルタイプで興奮性ですが(1)、無脊椎動物の場合塩素イオンチャネルの抑制性のものがあるようです(2)。脊椎動物のイオンチャネル型がリガンドを受け取ると、ナトリウムイオンを取り込み、カリウムイオンを排出することによって、瞬時に細胞が脱分極します。またカルシウムイオンを取り込む場合には細胞内の代謝にも影響を及ぼします(1)。

イオンチャネル型グルタミン酸受容体には3つのタイプがあり、有力なアゴニストの名前によって、NMDA型・カイニン酸型・AMPA型と命名されています(図1)。

Gタンパク質共役型はすでにこのブログでもおなじみの7回膜貫通受容体で(3)、こちらはアゴニストの名前を使わず、グループI~IIIの名前で3タイプに分類されています(図1)。

1a_20190804151901

NMDA(N-メチル-D-アスパラギン酸)型グルタミン酸受容体はワトキンスらのグループによって早くから研究されてきました(4、5、図2)。そして遺伝子構造の解明は京都大学の中西研で森吉弘毅らによって行われました(6)。

受容体はNR1とNR2という二つのサブユニットが各2個集まった4つのサブユニットで形成され(図2、図3)、リガンドすなわちグルタミン酸やアゴニストがこれらに結合すると、イオンチャネルが開いてNa+、K+、Ca++などの陽イオンを通過させ、細胞を脱分極させることができます(図2)。

NR1(GluN1)はスプライシングバリアントがいくつかあるのみですが、NR2(GluN2)はNR2A~2Dの4種の別遺伝子産物のタンパク質があり、それぞれNR1のパートナーとなり得ますが、発現部位や発現時期が異なっています(7)。またNR2以外のタンパク質でNR1のパートナーとなり得るものも報告されているようです(7)。

ここでひとつ重要な点は、この受容体は通常の静止膜電位の状態だとMg++イオンによって阻害されているため、イオンチャネルはリガンドが結合しても開かないということです。まず他の受容体の作用によってある程度の脱分極がおこらないと、この受容体は作動しません。つまりこの受容体は脱分極の強化または持続に特化した作用をもつと思われます。

カルシウムイオンをフリーに通過させるというのはこのチャネルの特徴で、細胞内のカルシウムイオン濃度が増大すると、さまざまな代謝的影響が出るので、このチャネルは代謝型を兼ねているともいえます。さらにこのチャネルが作動するためにはNR1にセリンかグリシンが結合している必要があり(グルタミン酸が結合するのはNR2で、NR1には結合しない)、Zn++イオンやポリアミンも制御に関与しているとされています(8)。

2a_20190804152301

NMDA型受容体のサブユニットはそれぞれ膜3回貫通型のタンパク質であり、細胞外にあるN末部位は巨大で、リガンド結合部位やアロステリック制御部位などが存在します。細胞内のC末部位には、図3に示すような様々なタンパク質キナーゼ(Fyn、αKamKII、P85P13k)や、PSD95という足場タンパク質と結合するサイトがあります(9、図3)。

3a_20190804152701

2つめのイオンチャネル型グルタミン酸受容体はカイニン酸型です。すでにこのブログで述べたように、このタイプの受容体は篠崎温彦らによって発見されました(10)。カイニン酸やドーモイ酸がアゴニストとして知られています(図4)。

NMDA型と同様4つのサブユニット(2x2)でひとつの受容体が形成されています。サブユニットには Gluk1-Gluk5 の5種類があります。それぞれのサブユニットは膜3回貫通型で、細胞膜に埋め込まれたヘアピンループがひとつ存在するなどNMDA型とよく似ています。細胞外にリガンド結合部位を含む巨大なN末部位があり、細胞内にC末部位が存在する点も同じです(11、図4)。

4a_20190804152801

カイニン酸型受容体遺伝子のクローニングを最初に行ったのはハルマンらで1989年のことでした(12、図6)。その後の研究進展の歴史をまとめた総説が出版されていますので、詳しく知りたい方はご覧下さい(13)。このタイプの受容体の機能についてはまだまだ謎が多くて、私にもよくわかりません。脳科学辞典(11)を少し引用すると「カイニン酸受容体が介するシナプス応答は、海馬CA3野の同じ錐体細胞から得られるAMPA型グルタミン酸受容体を介するシナプス応答に比べてゆっくりとした時間経過を示す(図2)。カイニン酸受容体を介するシナプス応答のピーク振幅は、AMPA型グルタミン酸受容体を介するシナプス応答の~10 %程度と小さな割合だが、持続時間が長いため興奮性シナプス後電位(EPSP)の加重によるスパイク発生に寄与すると考えられている」、などという記載があります。

クリステンセンらが発表した受容体の立体構造を図5に示します。LBDはリガンド結合ドメイン(ligand binding domain)の略称です。カイニン酸の結合部位が示されています。立体構造をみると最外部のN末領域、中間部のLBD、膜貫通部位の3つのドメインに分かれていることがよくわかります。この他に細胞内にC末領域があり、ここで足場タンパク質と結合しているとすると、全体的には非常に巨大な構造体を構成していることになります。

5a_20190804153101

3つめのイオンチャネル型グルタミン酸受容体はAMPA型ですが、このタイプは数が多く分布も広い上に、NMDA型は通常Mg++イオンでオフ状態なので、中枢神経系におけるグルタミン酸性の興奮性シナプス伝達は、普段主にこの受容体によって行われていると考えられています(14、15)。AMPA型受容体の反応は瞬時であり、NMDA型やGタンパク質共役型では果たせない、即効性の興奮性シナプス伝達をになうのに適切です。

他のイオンチャネル型グルタミン酸受容体と同様、4つのサブユニットの集合体(テトラマー)によって受容体が形成されています。グルタミン酸またはそのアゴニストはすべてのサブユニットに1分子づつ結合します。各サブユニットはそれぞれ3回膜貫通タンパク質で、細胞膜内に一カ所ループがあることも含めて他の受容体と同様です(図6)。

グルタミン酸またはアゴニストが結合することによって、陽イオンのチャネルが解放され、Na+、K+、Ca++などのイオンが通過し、脱分極がおこります。チャネルを構成するサブユニットのクローニング・構造決定もハルマン、ハイネマンのグループが主導して行われました(16,図6)

ここでひとつ問題なのは、サブユニットの呼称が統一されていないということです。日本版のウィキペディアでは GluR1-R4 ですが、米国版では GluA1-A4 となっています(14、17)。なかには同じウェブページで両方が使われている場合もあります(18)。さらに面倒なのは1~4ではなくA~Dと記述している文献もあることで、本当にいい加減にしてほしい。ジャンケンでもいいから統一してほしいと思います。

6a

これまで述べてきた3種のチャネル型グルタミン酸受容体の立体構造が Protein data bank Japan に掲載されていたので、図7に示します(19)。ここで注目すべきは、AMPA型受容体の膜貫通部位にTARP(Transmembrane AMPA receptor regulatory protein・膜貫通AMPA受容体調節性タンパク質)と呼ばれる制御タンパク質がとりついていることです(図7)。

このタンパク質は線虫から哺乳類まで保存されているそうで、N末・C末ともに細胞内にある膜4回貫通タンパク質であり、受容体の開口速度を速めたり、脱感作速度を遅めたりするなどの機能があるようです(20)。

7a

これまで述べてきたチャネル型とは異なるGタンパク質共役型(代謝型)グルタミン酸受容体群を図8にリストアップしました(21)。グループIは主にリガンド結合が引き金となってGタンパク質アルファサブユニットGqを遊離し、その結果図8に示したような代謝カスケードが発動されることによってさまざまな影響が出ることになります。グループII、IIIではGqではなくGiの遊離によって、図8に示したような別の代謝カスケードが発動されます。

8a

グルタミン酸受容体を構成するGタンパク質共役受容体(GPCR)タンパク質も他のGPCRと同様7回膜貫通タンパク質で、グルタミン酸受容体は数あるGPCRのなかでクラスCに分類されています(ブリストル大学教育用資料、22)。クラスCの受容体はダイマーを形成することが特徴です(図9)。

9a

以上で神経伝達物質をざっと概観してきたことになります。これからこのブログをどのような方向で進めていくか、少しお時間をいただいて考えてみたいと思います。また「やぶにらみ生物論」100回までの記事について慎重に校閲を行い、ウェブブックに編集する準備を進めたいと考えています。では皆様暑さ厳しい折からご自愛くださいませ。

参照

1)脳科学辞典:グルタミン酸
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%83%9F%E3%83%B3%E9%85%B8

2)Wolstenholme AJ., Glutamate-gated chloride channels., J Biol Chem. vol.287(48): pp.40232-40238.(2012), doi: 10.1074/jbc.R112.406280. Epub 2012 Oct 4.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23038250

3)やぶにらみ生物論122: アセチルコリンによる神経伝達
http://app.cocolog-nifty.com/cms/blogs/203765/entries/90708496

4)Jeffrey C.Watkins & David E.Jane, The glutamate story., British Journal of Pharmacology, vol.147, pp.S100-S108 (2006)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16402093

5)http://morph.way-nifty.com/grey/2019/07/post-41d19f.html

6) Moriyoshi K, Masu M, Ishii T, Shigemoto R, Mizuno N, Nakanishi S., "Molecular cloning and characterization of the rat NMDA receptor". Nature. vol.354 (6348): pp.31-37. doi:10.1038/354031a0. PMID 1834949
https://www.nature.com/articles/354031a0

7)ウィキペディア:NMDA型グルタミン酸受容体
https://ja.wikipedia.org/wiki/NMDA%E5%9E%8B%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%83%9F%E3%83%B3%E9%85%B8%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93

8)https://en.wikipedia.org/wiki/NMDA_receptor

9)Kasper B. Hansen et al., Structure, function, and allosteric modulation of NMDA receptors., J. Gen. Physiol., jgp Home, 150 (8): 1081 (2018)
http://jgp.rupress.org/content/150/8/1081

10)http://morph.way-nifty.com/grey/cat5925431/index.html

11)鈴木江津子、神谷温之:脳科学辞典 カイニン酸型グルタミン酸受容体
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%8B%E3%83%B3%E9%85%B8%E5%9E%8B%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%83%9F%E3%83%B3%E9%85%B8%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93

12)Hollmann M, O'Shea-Greenfield A, Rogers SW, Heinemann S., Cloning by functional expression of a member of the glutamate receptor family. Nature. vol.342(6250): pp.643-648, (1989)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/2480522?dopt=Abstract

13)Anis Contractor, Christophe Mulle,and Geoffrey T Swanson., Kainate receptors coming of age: milestones of two decades of research., Trends Neurosci. vol. 34(3): pp.154-163. (2011)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3051042/
file:///C:/Users/User/Desktop/グルタミン酸受容体/nihms267712.pdf

14)https://ja.wikipedia.org/wiki/AMPA%E5%9E%8B%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%83%9F%E3%83%B3%E9%85%B8%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93

15)Traynelis et al., Glutamete receptor in ion channels: structure, regulation, and function. Pharmacol. review, vol.62, pp.405-496 (2010)

16)M. Hollmann and S. Heinemann (1994). Cloned glutamate receptors.  Annual Review of Neuroscience 17: 31-108.doi: 10.1146/annurev.ne.17.030194.000335

17)https://en.wikipedia.org/wiki/AMPA_receptor

18)https://www.sciencedirect.com/topics/neuroscience/ampa-receptor

19)PDBj235:AMPA受容体
https://pdbj.org/mom/235

20)富田進、脳科学辞典:膜貫通AMPA受容体調節性タンパク質
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E8%86%9C%E8%B2%AB%E9%80%9AAMPA%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93%E8%AA%BF%E7%AF%80%E6%80%A7%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%AF%E8%B3%AA

21)ウィキペディア:Metabotropic glutamate receptor
https://en.wikipedia.org/wiki/Metabotropic_glutamate_receptor

22)http://www.bris.ac.uk/synaptic/receptors/mglur/

 

 

| | コメント (0)

2019年8月 1日 (木)

井上-読響 ブルックナー交響曲第8番 @フェスタサマーミューザ川崎2019

1_20190801101301

今年もフェスタサマーミューザに行くことにしました。さてどのコンサートを選ぼうかとパンフレットを見ると、井上道義-読響でブルックナーの8番をやるというので、これを聴き逃す手はないと思い、都響ファンの私ですが、アラン-都響をパスしてこちらに行くことにしました。ごめんなさい。

ミューザ川崎はいつきても音楽に集中できるようなホールの構造に感心します。今日はマエストロ井上のプレトークがあるというので、早めに着席しました。彼が話したのは、まず21才の頃に、ギュンター・ヴァントが日本に来て読響とブルックナーの8番を本邦初演したときのリハーサルに、こっそり忍び込んでティンパニの後ろに隠れて聴いたというお話で、この曲には相当な思い入れがあるようでした。

カラヤンやチェリビダッケの話をして、朝比奈隆からたくさんブルックナーの楽譜をもらったという自慢話になりました。こういう人間味ドロドロの人ですから神聖なブルックナー演奏は無理です。私も20才台の頃に東京カテドラルで朝比奈隆のブルックナーを聴いて、非常に感動したことを思いましました。

それにしても異常に客が少ないなと思っていると、赤羽駅の人身事故で京浜東北線が遅延しているというアナウンス。東海道線で来て良かったと胸をなでおろしました。開演が10分遅れて、これが功を奏してようやく客席が埋まってきました。本日のコンミスは日下紗矢子氏。よくまあこんな細い腕でというファッションモデルのような方ですが、オケ界有数の実力者です。

読響の弦パートは世界でもトップクラスで、素晴らしい音とアンサンブルです。井上さんによると、読響は練習場が田舎にあって昼食を外でとれないため、まかないさんを雇って同じ釜の飯を食っているのがコンビネーションの熟成に役立っているそうです。ブルックナーの音楽の美しさを満喫できました。

特に第3楽章の美しさには、ハープの好演もあって脱帽です。そして第4楽章。冒頭はまるでショスタコーヴィチのような戦闘的で強烈なスタートで驚かされました。アンサンブルの乱れもなく、マエストロの人間力爆発ですごい盛り上がりでした。井上-読響畢生の名演でしょう。このマエストロの異様に襲いかかってくる人間くささは、アランや大野がいくら頑張っても身につけられるものではありません。マエストロは若い頃バレリーノをめざしていたそうで、それもユニークな指揮に影響しているのかもしれません。

終演後マエストロは日下さんを強く抱きしめていましたが、嫌がられなかったのは良い関係性なのでしょう。楽団全員そして聴衆もブラボーが乱れ飛ぶ絶賛です。

こんな曲です:
都響が珍しくフルの演奏をアップしました。指揮者はインバルです。この演奏も素晴らしいですが、本日の井上-読響の破格の名演には負けたかな。
https://www.youtube.com/watch?v=5BL7QcKXIiA

(以下 8月4日記)

マエストロ井上が自分のブログに書いています↓

「やっと晴れて夏が来たミューザでのコンサート。プレトークではこの素晴らしい作品の
前に余計な事を付け加えないようお話をしましたが、やはり夏休みはしっかりとりたい。
そう!学校のように。冷房がどんなに整備されようと、夏はいつもと違う生活をする
もんだ!それは贅沢ではない。
僕は、ある時作曲するということが「指揮をする生活」という一面的な繰り返しを断ち切り
鏡を見るようにすべてを見直すことが出来ることに気が付き、
夏休み日曜大工的作曲をやってきた。今年、亡き父、正義を主人公としたオペラも脱稿した。
裸で泳いだいり潜ったり、バイクで死にそうに飛ばしたり、庭で植木の手入れをする時、
大けがをしたりするのが夏休み!
特にジジイになってきっともう何度も来ないだろう夏を邪魔されるには、それより
内容の濃いコンサートでないと!と、読売交響楽団(今黄金時代!素晴らしい!)が
サマーコンサートを振らないかとオファーしてくれた時、「ブルックナー8番なら」と
断られる事を目論んで答えたものだった。
......結果・・・・それで、昨日の8番は僕の人生の中で白眉の結果だった。
皆様、ありがとうございます。ミューザに感謝。
リバプールや、クルージュやニージーランドや、京響や,N響等ともやって来た大事な作品
だが、どうも昨日は21歳の時、朋友尾高忠明に影響されて、ギュンターヴァントの練習を
読売ランドの練習場でティンパニーの野口さんの後ろに隠れて聞いたという記憶が、
僕に火をつけたのだろう、
カラヤンやチェリビダケ、等の演奏より良いと言ってもいい結果になった。
自画自賛のようで恥ずかしいが、楽屋に飛び込んできてくれた立派な批評家達に
言われたのだから許して下さい。

時は過ぎゆく...時は過ぎて行った...時折このように何処かの壁に消せない記憶を刻んで。

今日から夏休みだ!」

(もんちゃんの感想: マエストロらしい! こうじゃなきゃ)

| | コメント (0)

« 2019年7月 | トップページ | 2019年9月 »