大野-都響 ラフマニノフ「交響的舞曲」@サントリーホール2019・4・26
冬に逆戻りしたような寒々とした霧雨の日。今日の都響プログラムに合わせたような天気です。
指揮者は大野さん、コンマスは四方さん、サイドはマキロンです。7割くらいの入りです。後半は8~9割になったかな。平日はまあこんなもんでしょう。
シベリウスの「交響曲第6番」は意外にもリハ不足でうまくいってない部分がありましたし、どんな演奏がしたいのかよくわからない部分もありました。幻想交響曲で燃え尽きたのかなと思いましたが、後半の交響的舞曲(ラフマニノフ)で一気に盛り返しました。
R.シュトラウスの「メタモルフォーゼン」、ラヴェルの「ラ・ヴァルス」、ラフマニノフの「交響的舞曲」などはいずれも世界大戦の残虐と破壊を背景に、作曲者本来の芸風を離れた特異でシリアスな音楽です。これらは戦争経験者でなければ深く理解することはできない作品群だと思いますが、私は私なりに彼らの世界に没入します。
交響的舞曲は聴き進むにつれて、軍の行進、人々のうめきと叫び、爆弾の炸裂、恐怖と嘆き、死と破壊、鎮魂と祈りで埋め尽くされてくる、暗く激しい異様な音楽で、ラフマニノフらしい甘美なメロディーなどどこにもありません。大野-都響は全力で爆演です。この演奏会に参加した楽団員・エキストラ全員が力を出し切った感がありました。このような演奏をしてくれると、都響は本当に生きていくよすがになります。大野-都響に感謝。
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