大野-都響 ツェムリンスキー「人魚姫」@サントリーホール2018・01・10
1月10日の都響演奏会は、R・シュトラウスの組曲「町人貴族」とツェムリンスキーの交響詩「人魚姫」でした。指揮:大野和士。コンマス:矢部達哉、サイド:マキロンです。
驚いたのは客席がスカスカだったことで、まあ50%はいっていると思いますがその程度でした。永年都響演奏会に通っていますが、こんなに集客に失敗した演奏会は、昔やっていた1月の現代音楽演奏会以来なかったと思います。
2番目に驚いたのは、ヴァイオリニストが客席に転落しそうなくらいギリギリに椅子が配置されていたことです。指揮台もなく、オーケストラピットのように小さく固まって演奏しようという趣向のようです。少数精鋭で2Vnなどエンカナとコバクミしか出ていなかったように思いました。
最初のR・シュトラウスの曲は、彼の作品にしてはちょっと変わっていて、バロック音楽をベースにしてあれこれ脚色したような曲です。マエストロ大野はこの曲がお気に入りらしく、いつになく楽しそうに指揮していました。矢部ちゃんもソロを頑張っていました。私は「クーラント」という曲が非常に気に入りました。シュトラウスにしては意外な均整美が感じられる作品です。
後半のツェムリンスキーの作品はロマンティックで美しい部分は各所にあるのですが、前触れ無く突然盛り上がったり、突然落ち込んだりするので、感覚的についていけないところがあります。躁鬱病的な印象ですかね。あまり演奏されない曲というのはそれなりに理由がある場合が多いです。
まあニューイヤーコンサートも終わって、都響もこのあたりでようやく冬休みというところでしょうか? エキストラ満載で、フルートの4人は全員エキストラでした。これも記憶にありません。その分、矢部・古川・三界・鷹栖らのお偉方が奮闘していました。
それにしても、中身は別としてこの大失敗の演奏会の落とし前をどうつけるのでしょうか? いっそのこと年末の第9のように、年始は前半は邦人作の現代曲、後半はドヴォルザークの「新世界」に恒例化したらどうかと思います。
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