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2017年7月30日 (日)

玉木宏 音楽サスペンス紀行~亡命オーケストラの謎~

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7月29日(土)の20~22時に、NHK-BSプレミアムで「玉木宏 音楽サスペンス紀行~亡命オーケストラの謎~」という番組をやっていました。

亡命オーケストラとはいったい何だろうと興味を覚えて視聴しました。
http://www6.nhk.or.jp/nhkpr/post/trailer.html?i=11005

これが引き込まれる驚くべき番組でした。太平洋戦争の最高責任者の1人であり自殺した近衛文麿の実弟で、日本のクラシック音楽の創始者の1人である近衛秀麿が、実はフランスでレジスタンス運動をやっていたというお話なのです。

彼は若い頃からドイツに留学し、ナチスドイツでもハーケンクロイツをバックにオーケストラを指揮していたのですが、それに嫌気がさしてゲッペルスの不興を買い、ドイツ国内での演奏会を禁止されてしまいました。

秀麿は1943年頃にはポーランド国境付近の村に蟄居することになり、そこで近所に住んでいたパウル・パーゲルという反ナチ地下組織の活動家と知り合い、以降レジスタンスとして活動することになったようです。

どんな方法でレジスタンス活動を行ったかというと、1944年にパリで私的なオーケストラ「グラーフ・コノエ」を立ち上げ、そこにユダヤ人の音楽家を参加させて、機を見て逃亡させたというものです。秀麿のオーケストラにはピエール・ピエルロ(オーボエ)やジャック・ランスロ(クラリネット)のような、戦後著名な演奏家になった人がいましたが、特に重要なのはやはりこのオケのメンバーで、戦後パレナン四重奏団を立ち上げて活躍したジャック・パレナンです。

NHKはパレナンの娘から、このオケがユダヤ人を亡命させるための隠れ蓑であった(と父が語っていた)という証言を得ました。秀麿の残した記録のなかにも、車のトランクに人を隠して国境まで自分の車で運んだという記載があるそうです。オケのメンバーは50人くらいだったそうですが、演奏会の記念にと残された署名は30人分くらいしかなく、その他は署名が危険なユダヤ人だったのではないかと推測されます。

秀麿はゲッペルスの不興を買ったものの、完全決裂とまでは行っていなかったので、困難ながらも細々とドイツ占領地(ポーランド・オランダ・フランスなど)で演奏活動ができたようです。ゲッペルスに演奏会をやらせてもらえるよう手紙を書いたという記録が残っています。おそらく秀麿が同盟国日本の総理の弟ということで、そう簡単には処断できなかったという事情もあったのでしょう。

当時の「グラーフ・コノエ」のメンバーの話では、ユダヤ人を助けるだけでなく、仕事場がなく強制労働をやらざるを得ないと覚悟していたフランスの若い演奏家にとっても、強制労働を免れる上にキャリアを続けられるという2重の意味で、大変有り難い存在であったそうです。

レジスタンス活動というのは密告や暗殺の応酬などダークな側面を持つので、秀麿を含めて参加した人は戦後は口を閉ざして語らない場合が多いのですが、NHKはよくここまで調査したと思います。

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2017年7月28日 (金)

やぶにらみ生物論81: 染色体2

一般的に真核生物のDNAは核内においてタンパク質との複合体である「クロマチン(Chromatin)」の状態で存在します。その構成単位はヌクレオソーム(Nucleosome)と呼ばれ、4種類のヒストン(Histone)、すなわちヒストンH2A、ヒストンH2B、ヒストンH3、ヒストンH4それぞれ2つずつのタンパク質分子から成る8量体のコア・ヒストンに、DNA が巻きついた構造を取ります。ヒストンH1はコア・ヒストンには含まれず、リンカー・ヒストンと呼ばれ、ヌクレオソーム内のDNAを安定化する役割があります。

細胞が分裂するM期においては、クロマチンは極端に凝縮した染色体という構造をとります(図1A)。このような状態では転写やDNA複製のための複合体はDNAにアクセスできないため、DNAの情報の読み取りという観点から言えば、染色体は極めて不活性な状態にあります。一方未分化な状態の細胞、たとえば卵割期の細胞や幹細胞などでは、様々なDNAの情報が読み取り可能で、ヌクレオソームとヌクレオソームの間に広い間隙が存在します(図1C)。

そして最も一般的な核の状態は、図1Bのように一部はヘテロクロマチンを形成して核膜の裏側に結合して不活性な状態にあり、一部は核内で流動的な状態で、図1Cと同様ヌクレオソーム間に広い間隙が存在するユークロマチンとなっている状況です。この状態では一部のクロマチンでのみ転写が可能になっています。分化というのは特定の遺伝子しか転写されないというのとほぼ同義なので、図1Bの状態は合理的です。分化した細胞は通常細胞分裂しないか、しても長い間隔をおいて分裂するという状態なので、DNAの複製についてはあまり考慮する必要はありません。どのようなメカニズムでヘテロクロマチンが核膜の内側に結合するかは現在活発に研究が行われています(1)。

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ヌクレオソームを構成する4種のヒストンは、そのポリペプチド鎖がC末からN末まできっちりヌクレオソーム内に収納されているわけではなく、一部は「しっぽ」のようにヌクレオソーム外にはみ出しています(図2)。ヌクレオソームはポリペプチド鎖が折りたたまれた上に、まわりにDNAが巻き付いているので、アミノ酸を修飾する酵素が非常にアクセスしにくい状態であるのに比べ、ヌクレオソーム外にはみ出している部分は修飾酵素が容易にアプローチできそうです。実際図2に示すような、様々な修飾が行われていることがわかっています。

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このヒストンの「しっぽ」がどのように修飾されるかによって、クロマチンの存在状態、DNA複製のタイミング、アクセスできる転写複合体などが選別されます。つまりDNAやクロマチンにアクセスしたいタンパク質群は、ヒストンの状況によって許可・却下が決まることから、そのヒストンの修飾状況を「ヒストンコード」と呼ぶことがあります(2)。提唱者の定義によると 「We propose that distinct histone modifications, on one or more tails, act sequentially or in combination to form a 'histone code' that is, read by other proteins to bring about distinct downstream events」 とのことです。

ではそれぞれの修飾について個別に見ていきましょう。まずメチル化ですが、メチル化されるアミノ酸残基はリジンとアルギニンで、それぞれ mono, di, tri と3種類の修飾が存在します(図3)。メチル基を供給するのはSアデノシルメチオニンで、転移酵素によってヒストンに転移します(図3)。ヒストンからメチル基をはずす酵素(ヒストンデメチラーゼ)も知られています(3)。ヒストンのメチル化はクロマチンの凝集や転写の活性化および不活性化を制御します。DNAの修復と複製の制御も行います(4)。また性決定にも関与しています(3)。X染色体の不活化の際には、DNAだけではなくヒストンH3がメチル化されていることが知られています(5)。

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アルギニンの脱イミノ化反応(シトルリン化)は尿素回路などでもおなじみですが、ヒストンのアルギニン残基の脱イミノ化は核移行シグナルを持つPAD4(Peptidylarginine deiminase 4)によって実行されます。この化学修飾はヒストンのメチル化と転写制御に関して拮抗的に働くことがあるようです(6、7)。またこの修飾が著しく進むと、クロマチンの脱凝縮が行われることが示唆されています(8)。自己免疫疾患が持つ患者の抗体が、脱イミノ化されたタンパク質を攻撃することが知られています(6、9)。

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ヒストンのアセチル化は、ヒストンの修飾のなかでもメジャーなものです。図2にみられるように、コアヒストン(H2A、H2B、H3、H4)のしっぽにはいずれも多くのリジン残基が存在しますが、ほとんどは側鎖のアセチル化(図5)が可能です。アセチル基を供給するのはアセチルCoAです(図5)。ヒストンアセチル化酵素(HAT)の作用によって、アセチル化が進行するとヒストンの塩基性が失われ、一般にDNAのリン酸との結合が弱くなってヒストンとDNAが解離し、転写が活性化されます。逆にヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)の作用によって、ユークロマチンはヘテロクロマチンに移行し、転写は抑制されます(10、11、図5、図6)。

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ヒストンのリン酸化は、セリン・スレオニン・チロシン残基の側鎖OHがヒストンキナーゼでリン酸化されることによって行われます(図7)。ヒストンH3のN末から10番目のセリンのリン酸化がM期における染色体凝縮にかかわっていることが知られています(12、13)。またDNAがダメージを受けた際にヒストンH2Aなどのリン酸化がおこり、このことがDNA修復開始のシグナルになると言われています(13)。単純に考えるとヒストンのリン酸化はヒストンの塩基性を消滅させる方向の変化なので、ヒストンとDNAの結合を弱めるので、例えばDNAの修復システムがアクセスするには有効かもしれませんが、染色体凝縮にどのようにかかわっているかは謎です。

最近ではヒストンのリン酸化が転写の制御に関わっているとか、ヒストンアセチル化・メチル化などのカスケードの起点になっているとかの報告もあるようです(13)。またH2AのバリアントであるH2AXのリン酸化がアポトーシスに関与しているとの報告もあります(14)。

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最近注目されているヒストンの修飾反応にポリADPリボシル化があります。シャンボンらによって1966年に発見されましたが、その後京都大学の上田国寛のグループと国立がんセンターの三輪正直のグループを中心に、わが国において反応の全体像が明らかにされました(図8)。

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この反応はNAD+を基質としてタンパク質のグルタミン酸あるいはアスパラギン酸側鎖のカルボキシル基に、NAD+からニコチン酸アミドを切り離してADP-リボースを結合し、さらに次々とADPリボースを添加してポリマーを形成するものです(15、図9)。ヒストンもその主要なターゲットになります(16、17)。反応はポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)によって行われますが、別に分解酵素も存在するので、他のヒストン修飾と同様結果的に反応は可逆です。

他の修飾と異なりマイナスチャージのADP-リボースがポリマーとして添加される上に、鎖のブランチングまでおきるので、その影響は桁違いに大きいはずで、緊急のDNA修復や遺伝子発現に大きな影響を及ぼすと考えられます(18)。

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このほかにもヒストンの修飾にはユビキチン化(19)などがありますが、その意義は不明なのでここまでにしておきます。

 

参照

1)Jennifer C Harr, Adriana Gonzalez-Sandoval, & Susan M Gasser, Histones and histone modifications in perinuclear chromatin anchoring: from yeast to man.
EMBO Reports, vol. 17, pp. 139–155,  (2016)   DOI 10.15252/embr.201541809
http://embor.embopress.org/content/early/2016/01/20/embr.201541809

2)Strahl BD1, Allis CD., The language of covalent histone modifications., Nature., vol. 403 (6765), pp. 41-45., (2000)
http://www.gs.washington.edu/academics/courses/braun/55105/readings/strahl.pdf

3)S Kuroki, S Matoba, M Akiyoshi, Y Matsumura, H Miyachi, et al., Epigenetic Regulation of Mouse Sex Determination by the Histone Demethylase Jmjd1a., Science vol. 341 (6150): pp. 1106-1109. doi:10.1126/science.1239864. (2013)

4)Black JC, Van Rechem C, Whetstine JR.,  Histone lysine methylation dynamics: establishment, regulation, and biological impact. Mol. Cell vol. 48(4), pp. 491–507. (2012)

5)https://ja.wikipedia.org/wiki/X%E6%9F%93%E8%89%B2%E4%BD%93%E3%81%AE%E4%B8%8D%E6%B4%BB%E6%80%A7%E5%8C%96

6)有田恭平他 ヒストン修飾酵素 Peptidylarginine deiminase 4 (PAD4) の活性化とヒストン認識 PF NEWS vol. 42, no.2, pp. 16-22 (2006)

7)Wang Y. et al.,  Human PAD4 regulates histone arginine methylation levels via demethylimination. Science. vol. 306, pp. 279–283 (2004)

8)Yanming Wang et al., Histone hypercitrullination mediates chromatin decondensation and neutrophil extracellular trap formation.,  J Cell Biol., vol. 184(2): pp. 205–213. (2009)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2654299/

9)https://en.wikipedia.org/wiki/Citrullination

10)Tony Kouzarides, Chromatin modifications and their function., Cell. vol.128, pp. 693-705., (2007)
http://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(07)00184-5?_returnURL=http%3A%2F%2Flinkinghub.elsevier.com%2Fretrieve%2Fpii%2FS0092867407001845%3Fshowall%3Dtrue

11)Min-Hao Kuo, C. David Allis., Roles of histone acetyltransferases and deacetylases in gene regulation., BioEssays Vol. 20,  pp. 615–626 (1998)

12)中山潤一 ヒストン修飾酵素 http://www.nsc.nagoya-cu.ac.jp/~jnakayam/_src/sc744/pubj03.pdf#search=%27%E3%83%92%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%82%BC%27

13)Dorine Rossetto, Nikita Avvakumov, Jacques Cote., Histone phosphorylation. A chromatin modification involved in diverse nuclear events. Epigenetics vol. 7, no.10, pp. 1098-1108 (2012)
http://www.tandfonline.com/doi/abs/10.4161/epi.21975

14)Peter J. Cook et al., Tyrosine dephosphorylation of H2AX modulates apoptosis and survival decisions., Nature vol. 458, pp. 591–596 (2009) | doi:10.1038/nature07849
http://www.nature.com/nature/journal/v458/n7238/abs/nature07849_ja.html?lang=ja&foxtrotcallback=true

15)https://en.wikipedia.org/wiki/Poly_(ADP-ribose)_polymerase

16)Morioka K., Tanaka K., Ono T., Poly(ADP-ribose) and differentiation of Friend leukemia cells.,  J. Biochem., vol. 88, pp. 517-524 (1980)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/biochemistry1922/88/2/88_2_517/_pdf

17)Morioka K., Tanaka K., Ono T., Acceptors of poly(ADP-ribosylation) in differentiation inducer-treated and untreated Friend erythroleukemia cells., Biochimica et Biophysica Acta (BBA) - Gene Structure and Expression, Vol. 699, Issue 3, pp. 255-263 (1982)
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/0167478182901154

18)Rebecca Gupte, Ziying Liu, and W. Lee Kraus., PARPs and ADP-ribosylation: recentadvances linking molecular functionsto biological outcomes., GENES & DEVELOPMENT vol. 3, pp. 101–126 (2017)
http://genesdev.cshlp.org/content/31/2/101

19)伊藤敬 ヒストンH2A のユビキチン化と遺伝子転写抑制 生化学 第82巻第3号,pp.232-236,(2010)
http://www.jbsoc.or.jp/seika/wp-content/uploads/2013/10/82-03-08.pdf#search=%27%E3%83%92%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%B3%E3%81%AE%E3%83%A6%E3%83%93%E3%82%AD%E3%83%81%E3%83%B3%E5%8C%96%27

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2017年7月27日 (木)

スメタナ「わが祖国」 by フルシャ都響@2017年7月26日ミューザ川崎

Imgaフェスタサマーミューザでの都響の演奏は毎年名演続きで、しかも破格の低料金。これは聴き逃せません。

ミューザ川崎は大変素晴らしいホールで、音響だけでなくオケと聴衆の一体感が音楽を盛り上げてくれます。まるで巨大なカタツムリの殻の中で聴いているような感じです。

1Fフロアはわずか11列で、会場全体が非対称の設計です(https://www.kawasaki-sym-hall.jp/seat/)。

永田音響設計事務所(http://www.nagata.co.jp/)のHPに出ていますが、実際に設計したのは松田平田設計事務所のようです。しかし後者のHPにはでてきません。これは震災で天井が落ちたことと関係があるではないかと思いますが、真相は知りません。いずれにしても世界の音楽家が激賞するホールで、天才建築家の作品だと思います。

本日はスメタナの「わが祖国」全曲で、指揮はヤクブ・フルシャ、コンマスは雨男矢部ちゃん、サイドはゆづきです。雨模様ですが傘はいらない程度。ほぼ満席の大盛況です。

めずらしく2台のハープがステージの左右に分かれていて、「高い城」はその2台のハープがからみあって始まります。いやあ素晴らしい音楽です。都響もフルシャも絶好調の感じです。ただ矢部ちゃんのアクションがおかしい。両足を揃えて床の上をスライディングするなど、いつもと違う非常に気持ちの悪い動きで、いったいどうしたのだろうと思いました。なぜか後半はおとなしくなりましたが、さすがにゆづきかマキロンが「気持ち悪いからやめてくれ」とでも注意したのではないでしょうか。

前半は精緻な感じでしたが、後半(「ボヘミアの森と草原から」以降)はほとんどお祭り状態で、奏者の名人芸の饗宴でした。フルシャも何度もジャンプするなど乗りに乗っていました。この演奏会は都響主催じゃないので恒例のベストテンの枠外だと思いますが、含まれていれば間違いなく上位を占める演奏会だったと思います。ただ曲の凄さや感動という観点で言えば、同じチェコの作曲家ですが日曜日のマーラー「復活」には足許にも及ばないとも言えます。

こんな曲です↓

ブラニーク:https://www.youtube.com/watch?v=TAZYVwIykEw

モルダウ:https://www.youtube.com/watch?v=2Sp4JyDNNr8

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2017年7月25日 (火)

サラとミーナ187: サラとクマキッチンカレー

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サラも年を重ね、あれほど探索好きだったのが最近サボることが多くなりました。ベランダでも座り込んでのんびりしています。ただ眼光は相変わらず鋭いものがあります。

Imgc熊木杏里の料理を再現したという「クマキッチンカレー」が発売になりました。

カレーライスという曲の歌詞に「とびきり辛い」というフレーズがあるので、ファンは辛口を志向のようですが、私はあえて本人推薦の甘口を購入。

歌詞:
http://www.uta-net.com/movie/231870/

驚くべき価格だったのでやや迷いましたが、結構美味しかったので許す。料理なんてまじめに取り組む感じの人ではないと思っていたので、これは意外や意外!!

買いたい方は↓(要スクロール)

http://kumakianri.jp/news.html


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2017年7月23日 (日)

マーラー交響曲第2番「復活」 by チョン・ミョンフン-東フィル@オーチャードホール2017年7月23日

Imga久しぶりの渋谷。昨年のNHKホール以来でしょうか。スクランブル交差点では2Fのスタバに外国人が鈴なりで、交差点の写真を撮っています。何が面白いのかさっぱりわかりません。

地下にある東急のれん街の総菜店をみてまわると、どれも美味の名作料理のように思われます。東横線や井の頭線沿線に住んでいる人はこのようなものを食べているのかと、ちょっとうらやましく思いました。オーダーYシャツの店があって、1着2万円だそうです。

都響がマーラーのシンフォニーをほとんど取り上げなくなったので、ではということで東フィルの「復活」を聴きに行くことにしたわけですが、オーチャードホールは20年ぶりくらいでしょうか。 日本最悪の音楽ホールという意見もあるようですが、「復活」をやるにはちょうど良いサイズかもしれません。指揮者はチョン・ミョンフン(鄭明勳)さん。チケット完売で、この巨大なホールが超満員の大盛況でした。

Imgb_3ソリストではメゾの山下牧子氏の歌声が素晴らしく、大いに感動しました。さらに新国立劇場合唱団はppでも空気の振動が感じられるような素晴らしいハーモニーで、こんなコーラスは聴いたことがありません。チョン・ミョンフンの指揮は折り目正しく、格調高い雰囲気でした。

オケで感じたのは、金管が粘り気が強い感じのパフォーマンスで(多分指揮者の指示)、アンサンブルの正確さより迫力を重視していたようです。都響とはやや異なるやり方でしょう。バンダのミスなどありましたが、2Fの最後列で聴いていても十分な音量と迫力の演奏で非常に盛り上がりました。

「復活」についてはマーラーは第1楽章を28歳の時に作って、その数年後に全曲を完成させたわけですが、その間に様々な作曲の技法を編み出したようで、変化に富んだ楽章の構成、ソリストや合唱を組み込むなど、やはり素晴らしい名曲です。

いつも思うのですが、終楽章の最後の鐘がどうして鐘じゃなくて板をたたくのかというのがよくわかりません。オケを圧倒するような鐘の音をここで聴いてみたいと思うのは私だけなのでしょうか?

Youtube ではウィグルスワース指揮オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団の演奏が好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=SNEmcB8cBug

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2017年7月21日 (金)

JPOP名曲徒然草181: 「風吹く丘で」 by 青山ミチ

Imgこの記事を書こうとして調べていたところ、青山ミチさんが今年の1月に亡くなっていたことを知り驚きました。まだ67才でした。ご冥福をお祈りします。

持ち前の歌唱力を生かして、ジャズクラブやライヴハウスで活動していたら普通に生活できたと思うのですが、覚醒剤で逮捕されるという人生の失敗が尾を引いて、この「風吹く丘で」も発売中止となり、最後は生活保護をうけるという生活になっていたようです。

https://www.youtube.com/watch?v=dP7GDGcJDSk
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9D%92%E5%B1%B1%E3%83%9F%E3%83%81

「風吹く丘で」(作詞:橋本淳、作曲:すぎやまこういち)はヴィレッジ・シンガーズが代わりに起用されて発売され、大ヒットとなりました。タイトルも「亜麻色の髪の乙女」に変更になりました。2002年に島谷ひとみがカバーして、半世紀歌い継がれている名曲です。

写真の 青山ミチGOLDEN★BEST USMジャパン UPCY9320  に収録されています。

「風吹く丘で」 青山ミチ

https://www.youtube.com/watch?v=FsaMApnuRMM

「亜麻色の髪の乙女」

ヴィレッジ・シンガーズ
https://www.youtube.com/watch?v=8yArRBwnl6k
https://www.youtube.com/watch?v=MfC5nkPQL9c

島谷ひとみ:
https://www.youtube.com/watch?v=1nOIWI4OzD0
https://www.youtube.com/watch?v=BdmuwLrkHM8
https://www.youtube.com/watch?v=0i31mObROv0

サンディー (ヒットパレーダーズ)
https://www.youtube.com/watch?v=ceUZIrZAia4
https://www.youtube.com/watch?v=nNOyDkn3Q84
https://www.youtube.com/watch?v=FTv2EU05J3I

王心凌(エイベックス台湾)
https://www.youtube.com/watch?v=t0wQ6TueX54
https://www.youtube.com/watch?v=TmILQKRt7uM

池田夢見(ウクレレ伴奏)
https://www.youtube.com/watch?v=aZ3zRxB7c_0

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青山ミチ

カモナダンス
https://www.youtube.com/watch?v=nm3V77sbSdA
https://www.youtube.com/watch?v=RERc37CF7Z8

Love
https://www.youtube.com/watch?v=UIrFwNZypw0

Let Kiss
https://www.youtube.com/watch?v=hGFGcM_lvlM

Vacation
https://www.youtube.com/watch?v=gjgzAQJ19Qk

恋はスバヤク
https://www.youtube.com/watch?v=YKS8n7W5Q-k
https://www.youtube.com/watch?v=g3exHNkjU4s

ミッチー音頭
https://www.youtube.com/watch?v=y8dDcG2zJjw

恋のゴーカート
https://www.youtube.com/watch?v=MMM8mWaCdEI

恋のブルース
https://www.youtube.com/watch?v=tHCb7bqzK1M

叱らないで
https://www.youtube.com/watch?v=-p7h8H93rOE

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2017年7月19日 (水)

広田名人のオーボエ

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マーラーの「大地の歌」@池袋芸術劇場です。「告別」・・・広田のオーボエは、憂愁・夕暮れの静寂・デカダン・この世とのお別れ、などとは無縁。ひたすら朗朗と明快に響き渡ります。大植のイングリッシュホルンが良い雰囲気出しているのに、ただぶち壊すのみ。

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2017年7月18日 (火)

やぶにらみ生物論80: 染色体1

ほとんどの細胞は膨大な情報を持つ生命の糸=DNAをそれぞれ抱え込んでいます。これはPCで言えばハードディスクのようなものであり、PCなら外付けもできますが、細胞はそういうわけにはいきません。これはもともと生物は単細胞であったということに起因しています。生物は進化がつくったものであり、過去の蓄積の上に現在があるということからは逃れられません。私達多細胞生物も元はと言えば単細胞生物であり、生涯の一時期ではありますが、精子や卵子の間はいまでも単細胞生物です。

DNAの長さはヒトの場合細胞当たり2mくらいで、これはさまざまな生物の中で、とびきり長いとも言えないくらいの長さです。それでもThompsons さんの計算では、バスケットボールに髪の毛くらいの太さのひもが100kmぶんくらい入っているくらいの感じだそうです(1)。大腸菌ですら細胞の長さの200倍のDNAを抱え込んでいるので、いかにしてこのDNAをコンパクトに収納するかというのは何十億年も前から生物の重要な課題のひとつであったはずです。

細菌には核膜はありませんが、DNAは裸ではなく数多くのタンパク質によって被われていて、真核生物と同様クロマチンのような構造を形成しています。それは昔からヌクレオイド(核様体)として知られていましたが、その実体はよくわかっていなくて、ようやく20世紀の終盤に研究が進み始めました(2)。DNAをコンパクトに収納するだけでなく、遺伝子の発現やDNAの複製などに応じて適切にリモデリングも行うことが明らかになりました(3)。とはいっても細菌のヌクレオイドが真核生物と同様、ヌクレオソームのような構造をとっているかどうかはわかっていません。

そんななかで理研の研究グループは古細菌のAlba2 というタンパク質がDNAを包み込むパイプのような構造をとっていることを解明し、業界を驚かせました(図1、4、5)。ただこの論文を読むと、要旨はもちろん、イントロでも全く細菌のクロマチンには言及しておらず、議論もしていません。読者として非常にストレスがたまるところです。このような構造解明は古細菌でははじめてだと言っているのですが、では細菌ではどうなのか、それと比較してどう違うのか、細菌・古細菌を含めてはじめての業績なのか、そこのところを明確に述べないと原核生物の染色体研究においてこの仕事がどのような位置にあるのかはっきりしません。

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細菌・古細菌にくらべて、真核生物のクロマチンおよび染色体ははるかに詳しく研究されています。DNAは通常ヒストンなどのタンパク質と共にクロマチンを形成して存在しているわけですが、細胞分裂する場合、一時的に凝縮して棒状の構造になります。これを染色体(クロモソーム=chromosome)といいます。クロモソーム(ドイツ語なので chromosomen : 常に複数あるので複数を用語とした)という言葉をはじめて使ったのは Heinrich Wilhelm Gottfried von Waldeyer-Hartz (ハインリッヒ・ウィルヘルム・ワルダイエル、図2)です(6)。彼は解剖学者で、いまでもワルダイエル咽頭輪などにその名を残しています。中西宥によると、これを染色体と訳したのは石川千代松(図2)だそうです(7)。

染色体=クロモソームの定義が明確なのに対して、「クロマチン」はウィキペディアの定義によると「真核細胞内に存在するDNAとタンパク質の複合体のことを表す」としてありますが、これはちょっと同意しがたい定義です。なぜなら細菌や古細菌のクロマチンという使い方ができなくなるからです。かといって単に「DNAとタンパク質の複合体」というのは意味が広すぎて困ります。いまのところ適切な定義はないようです。強いて言えば、「転写や複製を目的としないDNAとタンパク質の複合体」ということで当たらずといえども遠からずでしょうか。日本語訳の「染色質」という言葉もあまり使われません。

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ワルダイエルは染色体の研究を本格的に行ったわけではありませんが、石川千代松は染色体研究の草分けのひとりで(もちろんわが国では初)、アウグスト・ワイスマンの研究室に留学して、共著でエビの染色体の論文を執筆したほか(1888)、帰国後にネギの染色体についても研究しています。世界ではじめて染色体の図を描いたのは、あのメンデルの論文を全く評価せず闇に葬ったことで有名なドイツの遺伝学者カール・ネーゲリ(図2)で、1842年の論文にその図が掲載されています(7、8)。

染色体研究の次のエポックはもちろんサットンの染色体説です。これについてはすでに私も紹介しています(9)。サットンの1902年と1903年の論文によって、染色体が遺伝因子の担体であることが明らかになり、さらにモーガンらによって遺伝子は染色体上に直線的に配置されているということが証明されました(10)。

染色体を光学顕微鏡で観察する方法はいろいろありますが、現在でもヒトの細胞の標本からきっちり46本の染色体を識別すること(カリオタイピング)は難しい作業です。実際19世紀から20世紀の中盤まで、ヒトの染色体の数・性決定染色体については長い論争があり、最終的に Joe Hin Tjio と Albert Levan が1956年の論文で46本で性染色体はXY型であることを確定しました(11)。仕事はスウェーデンで行われましたが、Tjio はインドネシア人です。図3にヒト染色体を示します。

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分裂する細胞はS→G2→M→G1→Sという細胞周期のサイクルを繰り返しますが、光学顕微鏡による観察ではM期(分裂期)にしか染色体はみつかりません。もはや分裂しない終末分化した細胞や静止期の細胞では観察できません。M期以外の染色体というよりクロマチンといった方が正確ですが、その構造が観察できるようになったのは電子顕微鏡の技術が発達した後になります。

DNAはすでにS期に倍化されていますが、細胞分裂の際にはその遺伝情報を均等に娘細胞に分配しなければなりません。M期にはDNAは染色体という著しく凝縮した構造体にたたみ込まれ、それぞれの娘細胞に分配されるべく2分されます。その片方を染色分体と呼びます。2つの染色分体は一ヶ所で結合されていて、勝手に分離しないようになっています。その結合部位をセントロメアと呼びます(図4)。セントロメアと言っても染色体の中央にあるわけではなく、さまざまな場所にあります(図4)。セントロメアからクロマチンの端までの距離が短い部分を短腕、長い部分を長腕と呼びます(図4)。

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M期にはセントロメアに多くのタンパク質が集積されて動原体(キネトコア)という構造が形成され、染色分体の分離や紡錘糸(チューブリン線維=微小管)との結合などが行われます(図5)。M期の中期にはきちんと紡錘体が形成され、それぞれの染色体が紡錘糸と結合して細胞中央に整列している=細胞分裂の準備が整っていることがチェックされ(mitotic checkpoint)、OKであれば、動原体にあるコヒーシンによって結合されていた染色分体が、プロテアーゼによるコヒーシン切断によって分離し、それぞれ娘細胞に運ばれます。

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クロマチンにはさまざまな構成要素がありますが、もちろん主成分はDNAとヒストンです。ヒストンというタンパク質はすでに1884年にアルブレヒト・コッセル(図6)によって発見されていましたが、その機能は永年謎でした(12)。1973年に至って、Hewish と Burgoyne は裸のDNAをDNA分解酵素で処理すると不規則に分解されていくのに対して、クロマチンのDNAは一定のサイズに分解されることを示しました(13、図6)。このことはクロマチンがサブユニットから成り立っていることを示唆します。そのサブユニットの存在は Olins 夫妻(14、図6)が電子顕微鏡を用いて証明しました。

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現在ではH2A・H2B・H3・H4という4種のヒストンがそれぞれ2分子づつ、計8つの分子がヌクレオソームという糸巻きのような構造を形成し、DNAはそれをひとつにつき1.65回転しながらその構造体の外側に巻き付いていることがわかっています(図7)。

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ヒストンにはもうひとつH1というグループがあり、これはヌクレオソーム内には存在していません。DNAがヌクレオソームに巻き付く際には出口と入口があるわけですが、その両方の位置でクリップのようにDNAを固定しているようです(15、図8)。ヒトやマウスの場合、ヒストンH1に属するグループの遺伝子は11個知られており、そのうち6個は細胞が増殖する際に発現し、残りは細胞増殖とはあまり関係がないとされています(16)。それぞれ少しづつ構造が異なっており、同じ機能または別々の機能を持つと考えられます。系統樹の上位ほど多くのバリアントがあるとは限りません(図8)。

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ヌクレオソームがたがいに近接した位置にあり、さらに高次構造を作っているような場合、ヌクレオソーム間にあるDNAに転写複合体がアクセスできるようなスペースがありません。したがってクロマチンは不活性な状態になります。このようなクロマチンをヘテロクロマチンと呼びます。一方ヌクレオソーム間にある程度のスペースがある場合、転写複合体がDNAにアクセスして pre-mRNA を転写することができます。このような状態にあるクロマチンをユークロマチンと呼びます(図9)。凝縮したヘテロクロマチンをほどいてユークロマチンに変化させることをクロマチンリモデリングといい、このプロセスではATPを加水分解してそのエネルギーが使われます(17、18、図9)。

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DNAがもっともコンパクトに折りたたまれるのは細胞増殖のM期で、染色体を形成するときです。このときヒト細胞に含まれる染色体の全長は230µmとなり、2mの長さのDNAがこのサイズに折りたたまれていることになります。これは約8700倍の長さに折りたたまれたということであり、そのメカニズムや構造の全貌はあきらかになっていませんが、ヒストンの化学修飾がキーポイントであるなどがわかってきており、現在ホットな研究領域です(19、図10)。

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参照

1)http://thompsons.exblog.jp/12917630/

2)Karl Drlica and Josette Rouviere-Yaniv., Histonelike Proteins of Bacteria, MICROBIOIOGICAL REVIEWS,vol.51(3), 301-319 (1987)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC373113/pdf/microrev00050-0009.pdf

3)Martin Thanbichler, Sherry C Wong, Lucy Shapiro., The Bacterial Nucleoid: A Highly Organized and Dynamic Structure., J. Cellular Biochemistry vol.96, pp. 506-521 (2005)
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/jcb.20519/epdf

4)http://www.riken.jp/pr/press/2012/20120224_3/

5)Tomoyuki Tanaka, Sivaraman Padavattan, and Thirumananseri Kumarevel., Crystal Structure of Archaeal Chromatin Protein Alba2-Double-stranded DNA Complex from Aeropyrum pernix K1.THE JOURNAL OF BIOLOGICAL CHEMISTRY VOL. 287, NO.13, pp.10394-10402, (2012)

6)Heinrich Wilhelm Gottfried von Waldeyer-Hartz., Über Karyokinese und ihre Beziehungen zu den Befruchtungsvorgängen. Archiv für mikroskopische Anatomie und Entwicklungsmechanik, vol. 32: pp. 1–122. (1888)

7)中西宥 「染色体の研究」 UP Biology シリーズ 東京大学出版会 (1981)

8)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9F%93%E8%89%B2%E4%BD%93

9)http://morph.way-nifty.com/grey/2016/10/post-6236.html

10)http://morph.way-nifty.com/grey/2016/10/post-152f.html

11)Joe Hin Tjio and Albert Levan, THE CHROMOSOME NUMBER OF MAN, Hereditas,  vol. 42, pp. 1-6 (1956)

12)網代廣三 ヌクレオソーム発見25周年 蛋白質 核酸 酵素 vol. 45, pp. 721-726  (2000)
http://lifesciencedb.jp/dbsearch/Literature/get_pne_cgpdf.php?year=2000&number=4505&file=BXGPLUSbCJM6Y15Uh4jxPLUSAbLA==

13)D.R. Hewish and L. A. Burgoyne, Chromatin sub-structure. The digestion of chromatin DNA at regularly spaced sites by a nuclear deoxyribonuclease.  Biochem Biophys Res Commun, vol. 52, pp. 504-510 (1973)

14)Olins AL, Olins DE (1974). “Spheroid chromatin units (v bodies)”. Science 183: 330-332. PMID 4128918.

15)https://en.wikipedia.org/wiki/Histone_H1

16)https://en.wikipedia.org/wiki/Linker_histone_H1_variants

17)https://en.wikipedia.org/wiki/Chromatin_remodeling

18)クロマチンリモデリング因子 http://www.ft-patho.net/index.php?chromatin%20remodeling%20factor%20%A5%AF%A5%ED%A5%DE%A5%C1%A5%F3%A5%EA%A5%E2%A5%C7%A5%EA%A5%F3%A5%B0%B0%F8%BB%D2

19)Bryan J. Wilkins et al., A Cascade of Histone Modifications Induces Chromatin Condensation in Mitosis., Science  Vol. 343, Issue 6166, pp. 77-80 (2014)
DOI: 10.1126/science.1244508
http://science.sciencemag.org/content/343/6166/77

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2017年7月14日 (金)

地球の気温は250度まで上昇し硫酸の雨が降る

Venuspioneeruv近年世界的に異常気象が続き、日本でもそれが実感されるような事態になってきました。

スティーヴン・ホーキンス博士によると、米国のパリ協定からの脱落によって、「地球の気温は250度まで上昇し、硫酸の雨が降る」ことになると警告しています。これは私も想像しなかったほどの恐るべき状況で、愕然です。

7月4日付けのニューズウィーク誌が報じています。

http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/07/250-1.php

二酸化炭素の増加に対して、気温はリニアに反応するのではなく、シベリアのツンドラが溶解してメタンガスが発生するなど相乗効果もあるようです。ホーキンス博士の警告はこのツンドラ溶解の危機を考慮したのでしょう。メタンガスは二酸化炭素の30倍も保温効果があり、これがラスボスです。これが暴れはじまるともう止める手立てはありません。

大統領制は大統領がバカだとどうにもなりません。地球全体を巻き添えにするのだけは勘弁して欲しい。

https://wired.jp/2013/08/31/gas-disaste/

100年後に4℃上昇というのがこれまでの試算でしたが、米国のパリ協定離脱がこれをご破算にしてしまいました。国連は米国を経済制裁する必要があるのではないでしょうか? これはペナルティーではなく、米国の経済活動をどうにかして低下させないと、ホーキンス博士の言うような金星(写真 ウィキペディアより)に似た気候の地球になってしまうからです。

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2017年7月13日 (木)

民進党は分裂するのか?

1石破茂は保守政治家の中では最もフェアーな感じの人で、晋三とは対極にある人物として、ある意味私も尊敬しています。

民進党にも彼と同じくらい保守的な政治家は多く、彼らは仲間を募って石破茂と14日に会食するそうです。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170713-00000505-san-pol&pos=1

民進党はいずれ彼らとは袂を分かたねばならないと思っていたので、いよいよその時が近いのかなと思われます。

ただ考えなければいけないのは、これだけ晋三の憲法改正の宣伝や憲法支持集会の阻止などのプロモーションにもかかわらず、現行憲法は守るべきだという勢力が国民の50%以上を占めていることです。

もし民進党が1割~2割のような勢力に減退したままになると、護憲の受け皿がなくなってしまいます。自民党に対抗する勢力を考えるなら、その政党は護憲でなくてはなりません。そうでないならその人々は自民党に合流して、詐欺勢力である晋三周辺を排除して、ちゃんとした保守政党を取り返す活動をすべきであると思います。

民進党は少なくとも日米安保条約が破棄されるまでは護憲でいかなければなりません。現実に国民の過半数が護憲を願っているわけですから、それを第一のスローガンにしてもいいでしょう。日本が憲法をきちんと守って、それに不満で米国が日米安保条約を破棄するというなら、それでいいじゃないですか。そこから日本の安全保障を1から考え直せばいいのです。本当に憲法改正が必要かどうか検討するのもいいでしょう。

私は警察署や自衛隊に武器を保管して、一定の国民がなんらかの武器を操作できるよう訓練するのも一案だと思っています。憲法はパルチザンを禁止してはいません。

日米安保があっても、北朝鮮が核搭載ミサイルを連発すれば日本は終了します。日米安保はその程度のものです。まして中国やロシアと米国が本気で対決するはずもありません。秘密保護法も安保法制も共謀罪も、米国の要求に召使いのごとく晋三が従った結果だと言うじゃありませんか。核兵器禁止条約にも参加できません。デメリットが多すぎます。その上広大な米軍基地などによって、いまだに日本は占領されています。竹島や尖閣などこの広大な占領地に比べればささいな土地です。

民進党はとりあえず前原や原口が出て行ったら、自由党と合併すべきでしょう。それは野田が決断すべき事です。

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2017年7月11日 (火)

都響-ミンコフスキ ブルックナー交響曲第3番ニ短調@東京文化会館

Imga3年前も暑い日でした。

http://morph.way-nifty.com/grey/2014/08/post-17f4.html

月曜夜の演奏会なのに会場は80%以上の入りで、さすがはミンコフスキです。前回同様Vnを左右に分けて、VlaとVcが中央です。

本日のコンマスは矢部ちゃん(久しぶりに晴れでした)、サイドはゆづき。

最初のハイドンは102番の交響曲。101番は昔「100万人の英語」でよく聴いていました。

https://www.youtube.com/watch?v=pSEaPtZhZ7o

しかし102番とははて? 何だか良くわからないうちに終了。構成だけは整っていても、耳に残るメロディーがないというのは、ハイドンとしては失敗作ではないかと思います。

後半はブルックナーの交響曲第3番。ブルックナーは自分の曲を遠慮なく書き直すのが習慣だった人で、そうなると演奏者はどの楽譜を取り上げたら良いのかわからなくなります。

この曲も1873年版の第1稿が出版されたのが100年以上後の1977年・・・という扱いでした。CDで市販されているのはたいてい最終稿の第3稿で、第1稿は稀少です。第1稿は第3稿より412小節も長い曲で、それを演奏しようというのがこの夜の趣向。私はこの稿を聴くのはCDも含めてはじめてでした。

大編成の曲で、クラリネットはメンバー4人全員が揃うというめずらしい光景がみられました。他エキストラも多数。

長い分退屈するかと思いきや、ブルックナーが思い切り羽を広げて思う存分制作した曲という素晴らしい作品でした。演奏も結構引き込まれる快演で、都響-ミンコフスキの凄さを再認識しました。都響の長所のひとつは「ノリの良さ」ですが、ミンコフスキはそれを妨げず、うまく乗りこなしていたと思いました。特に第3楽章の迫力はめざましいものがありました。これぞブルックナーです。

この曲は1VnとVlaが絶対隣で演奏すべきだということがよくわかりました。そういう風につくられた曲なんですね。

終了後はブラボーが乱れ飛ぶ大熱狂で、久しぶりに見る光景です。

私の隣席に腕時計を見ながら、1分おきにノートにメモをとっていた方がいて、多分録音禁止なので、かわりに記録していたのだと思います。指揮者の卵も大変だなあと思いましたが、普通の聴衆だったとしたらそれはそれで超マニアックです。

こんな曲です(第3稿)

https://www.youtube.com/watch?v=kY4l2Xx3crs

(第1稿)

https://www.youtube.com/watch?v=rMxR-FgnK4o

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2017年7月 9日 (日)

JPOP名曲徒然草180: 「一台のリヤカーが立ち向かう」 中川五郎

Aaa中川五郎のことはよく知らないし、もちろんライヴに行ったことはありません。しかしその行動力と、年齢を感じさせないパフォーマンスには感動します。

「一台のリヤカーが立ち向かう」中川五郎
(アコーディオン:熊坂るつこ)
熊坂るつこのプレイスタイルにもびっくり。

この曲は故村松俊秀さんへ捧げる歌だそうです。

https://www.youtube.com/watch?v=sQgEIKKjHmw

https://www.youtube.com/watch?v=uW6K8RFZvz4
https://www.youtube.com/watch?v=E1wNbPweLyM

反戦フォークに戻った男 中川五郎
https://www.youtube.com/watch?v=3vJutOxNDzk

歌詞
http://blog.goo.ne.jp/genki1541/e/41998fd1e90ba2c8bef8c66cae02b4f3

中川五郎:https://www.facebook.com/NakagawaGoro/
熊坂るつこ:http://rutsuko.main.jp/

村松俊秀:http://hide-fujino.blog.so-net.ne.jp/2009-02-06-1

(中川五郎)

主婦のブルース
https://www.youtube.com/watch?v=WvRZ23Xqo7Q

受験生ブルース
https://www.youtube.com/watch?v=fB4xLpV3dcM

Sports For Tomorrow (作詞:安倍晋三)
https://www.youtube.com/watch?v=VEC6RPFLGPo

(熊坂るつこ)

Koe
https://www.youtube.com/watch?v=kAzOMxakfk0

チャルダシュ (Vn: 磯部舞子)
https://www.youtube.com/watch?v=p1DvBXdbHnY

麗しのミュゼット (Vn: 磯部舞子)
https://www.youtube.com/watch?v=tM-syj4JJpQ

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「大きな壁が崩れる」中川五郎
https://www.youtube.com/watch?v=QXsTaeHaDQk

ジョーン・バエズのこと

「大きな壁が崩れる」の原曲は黒人霊歌ですが、全米に知らしめたのはピート・シーガー、世界に知らしめたのはジョーン・バエズです。ノーベル賞のボブ・ディランを世に出したのもこの人だそうです。「オルフェの歌」など聴いていると、素晴らしい歌手だったことがわかります。

「We shall overcome」ジョーン・バエズ
https://www.youtube.com/watch?v=RkNsEH1GD7Q

「We shall overcome」at the white house
https://www.youtube.com/watch?v=yId_ABmtw-w

「オルフェの歌」
https://www.youtube.com/watch?v=PB4gEf6eDHM
https://www.youtube.com/watch?v=tRgOf2bRE10

「ダニー・ボーイ」
https://www.youtube.com/watch?v=5dxvaTDTW7Y

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2017年7月 7日 (金)

やぶにらみ生物論79: 核膜

生きとし生けるものを最もおおざっぱに分類するとすれば、現代生物学ではその生物の細胞に核膜があるか、ないか、で2つに分けるということになります。フランスの海洋生物学者エドゥアール・シャトン(1883-1947、図1)は1925年に前者を Eukaryote(真核生物)、 後者を Prokaryote (原核生物)と名付けました(1、2)。この考え方は後に彼の友人アンドレ・ルウォフとカナダの微生物学者ロジェ・スタニエ(図1)によって、電子顕微鏡による観察を基盤とした洗練された形で発表され、現在の分類学の基本となりました(3)。

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真核生物にとって、核膜は必須のツールです。たとえば私達の遺伝子はたいてい分断されており、転写の際には、まず分断されている部分(イントロン)もまとめてPre-mRNAがつくられ、それがスプライシングをうけてmRNAがつくられます(4)。核膜がなければPre-mRNAにリボソームがとりついて、意味のないタンパク質がどんどん合成されるという悲惨な状況になるかもしれません。核膜があれば、プロセッシングが終了した正規の mRNA に加工されてから核の外に出して、正確なタンパク質合成を行うことができます。細菌では大部分の遺伝子は分断されていないので、RNAに転写されると直ちにリボソームがとりついてタンパク質が合成されても問題ありません。

しかし進化という観点から言えば、分断された遺伝子から正しいタンパク質を製造するために核膜が形成されたかというと、それはないだろうと思われます。遺伝子が分断された個体は死んで生物の歴史から排除されたであろうからです。むしろ核膜が形成されたために、遺伝子の分断が許容されたと考えるべきでしょう。

さてここまでの話でわかるように、核膜は単なるパーティションではありません。製造したmRNAを核の外に送り出さなければタンパク質合成ができませんし、ヒストンを核のなかに取り込まなければクロマチンができません。そのほか多数の物質が出入りする必要があります。そのために核膜には孔が開いており、この孔は低分子物質(<3万ダルトン)は拡散によって自由に移動できますが、高分子物質にとっては関所のようになっていて、適切な手形がないと通過できません。手形すなわち分子が持っている適切なシグナルがあればmRNAとタンパク質の複合体やリボソームのサブユニットなどの巨大な分子も通過することができます。ヒストンは分子量は小さいですが、それぞれの分子種に特異的な輸送タンパク質がエスコートして核膜孔を通過します。

このようなことを考えると、核膜には進化の当初から核膜孔が存在していたと思われます。核膜孔の存在をはじめて示したのはカランとトムリンとされています(5)。R.W.メリアムはカエルの卵母細胞を電子顕微鏡で観察することによって、核膜に多数の孔のようなものが見えることを報告しました。1962年のことです(6)。メリアムの論文の General discussion というセクションには初期の核膜孔の研究状況が詳しく記してあります。

核膜孔複合体(NPC=nuclear pore complex)に対する蛍光抗体を作成して、図2の赤で示したのが核膜孔複合体(NPC)です。NPCは一定の間隔で並んでいるのではなく、ほぼランダムに配置されています。緑色は「細胞骨格3」(7)に登場したラミンを示します。ラミンは核膜の裏側にびっしりと張り付いています。核膜の構造を強化するには有用でしょう。染色体は多くの場合核膜の内側に接するように存在します(図2)。

ひとつの核にいくつNPCがあるかというと、参照文献(8)によれば酵母で200、増殖中のヒト細胞で2000~5000、アフリカツメガエルの卵母細胞で5000万とされています。細胞のサイズ・種類・状態によって大きくその数は異なります。

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哺乳類の核膜孔複合体(nuclear pore complex=NPC)のサイズは直径1200nmと非常に大きいものですが、開いている孔そのものの内径は5~10nmくらいの小さなものです。哺乳類NPCの分子量は124メガダルトン(1億2400万ダルトン)という巨大なもので、30種類くらいのタンパク質(ヌクレオポリン=Nup)のそれぞれマルチコピー(総数500~1000分子)によって構成されています。その全体像は図3のようになります。孔の周りに分厚いリング状の構造物があり、核の内部と外部では形態が異なります。このようなおおざっぱな形態は各種の生物でほとんど同じです。

NPCの詳細な構造は参照文献( 8)や(9)をみるとよくわかります。NPCを構成するタンパク質複合体は次の6つのグループに分類されています;1:通常の核膜とNPCの境目にあって、NPC形成の基盤となる膜タンパク質、2:膜並置ヌクレオポリン、3:アダプターヌクレオポリン、4:チャネルヌクレオポリン、5:核バスケットヌクレオポリン、6:細胞質側フィラメントヌクレオポリン。それぞれのグループの位置関係は図3に示します。

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NPCについてひとつの困った問題は、細胞分裂の際に、染色体が分離してから細胞分裂が完了するまでの間核膜がなくなり、NPCも崩壊してしまうということです。これは細胞質に形成された紡錘糸が染色体にコンタクトするためには、核膜はじゃまになるからです。

したがって図4に示すように、M期(細胞分裂期)のはじめに核膜は崩壊し、おわりに再構築されます。そのため核膜に組み込まれている核膜孔も細胞分裂のたびにいったん崩壊し、再構築されなければなりません。1000個に近い分子を正しく集合させて巨大なNPCをつくるわけですから大変な事業であり、その全貌は現在も明らかではありません。

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NPCを通過する機構は核内への移行と核外への移行で異なります。まず核内への移行には積荷となるタンパク質が核移行シグナル(NLS=nuclear localization signal)をもっていることが重要で、これに kap α (インポーチン)が結合し、さらに kap β(エクスポーチン)が結合して通過複合体を形成することによって、核膜孔を通過することができます。

通過後核内のRan-GTPと 通過複合体の kap β が結合することによって通過複合体は解離し、核内移行が完了します。Ran-GTPと結合した kap β は再び核膜孔を通過し細胞質に移行します。このときRan-GTPはRan-GDPとなって、エネルギーを消費します(8、図5)。

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核外移行は積荷の種類が多くてはるかに複雑ですが、積荷がタンパク質だった場合、核外移行シグナルを持っていれば、kap β が認識して「積荷-kap β-Ran-GTP」複合体が形成され、核外に移行できます(図6)。核外移行の際Ran-GTPはRan-GDPとなって、エネルギーを消費します。tRNAも kap β が認識して結合し同様に核外に輸送されます(8)。

rRNAやmRNAも核外に輸送する必要がありますが、mRNAは別に独自の複合体を形成して輸送されます(9)。rRNAはリボソームのサブユニットとして輸送されるので、タンパク質の核外移行シグナルを使って kap β の輸送システムで輸送することが可能です(10)。

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核膜孔移行に用いられるタンパク質はカリオフェリンまたはトランスポーチンと呼ばれています。ただ kap β (カリオフェリンβ)は核内移行にも関与しているので、エクスポーチンという名前はふさわしくないと思いますが、普通に使われているようです。

核膜の内側はラミンという細胞骨格タンパク質が主体となっている核ラミナという網目構造によって裏打ちされています。核ラミナはさまざまなタンパク質と結合しており、たとえばネスプリンという膜貫通タンパク質は細胞質のアクチンフィラメントや中間径フィラメントと接続することが可能で(11)、核が細胞内をピンボールのように自由に動かないように係留することができます。また核ラミナは染色体と結合して、染色体を核膜の内側に係留することができます(図7)。

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参照

1)Chatton E. Pansporella perplexa: Reflexions sur la biologie et la
phylogenie des protozoaires. Ann Sci Nat Zool vol.8:pp.5-84 (1925)

2)Soyer-Gobillard MO. Scientific research at the Laboratoire Arago (Banyuls, France) in the twentieth Century: Edouard Chatton, the“master”, and Andre Lwoff, the “pupil”. Int Microbiol vol.5:pp.37-42 (2002)

3)Stanier R, Lwoff A. Le concept de microbe de Pasteur a nos jours.
La Nouvelle Presse Medicale vol.2:pp.1191-1198 (1973)

4)http://morph.way-nifty.com/grey/2016/12/post-b88f.html

5)Callan H. G., Tomlin S. G. Experimental studies on amphibian oocyte nuclei. I. Investigation of the structure of the nuclear membrane by means of the electron microscope. Proc. R. Soc. B vol. 137, pp. 367–378 (1950)  10.1098/rspb.1950.0047

6)R.W. Merriam, Some dynamic aspects of the nuclear envelope., J. Cell Biol., vol.12, pp. 79-90 (1962)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2106017/pdf/79.pdf

7)「細胞骨格3」http://morph.way-nifty.com/lecture/2017/06/post-8a89.html

8)橋爪智恵子,Richard W. Wong、 核膜孔複合体の構造と機能、生化学 vol.83(10), pp. 957-965 (2011)
こちら

9)片平 じゅん、mRNA核外輸送複合体の形成機構 生化学 vol. 87(1): pp. 75-81 (2015)
https://seikagaku.jbsoc.or.jp/10.14952/SEIKAGAKU.2015.870075/data/

10)松尾 芳隆、核外輸送の過程におけるリボソームの品質管理の機構、ライフサイエンス 新着論文レビュー DOI: 10.7875/first.author.2013.158
http://first.lifesciencedb.jp/archives/8023
Coupled GTPase and remodelling ATPase activities form a checkpoint for ribosome export. Yoshitaka Matsuo, Sander Granneman, Matthias Thoms, Rizos-Georgios Manikas, David Tollervey, Ed Hurt., Nature, vo. 505, pp. 112-116 (2014)

11)https://en.wikipedia.org/wiki/Nesprin

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2017年7月 4日 (火)

ヒアリ

Fire_ants_01ヒアリは今年尼崎・神戸でみつかったと思ったら、直ちに名古屋・大阪でもみつかり、もはや日本で大発生するのも時間の問題と思われます。ヒアリの毒も危険ですが、特に2回目に噛まれたときのアナフィラキシーショックが怖いようです。

左がウィキペディアにあった働き蟻の図で、大きさは数ミリのようです。もちろん女王蟻やオス蟻はかなり大きいようです。

ウィキペディアによるとヒアリは毒を「獲物の捕獲、防衛のために使用するため、蟻にとって非常に重要な役割を担っている。毒の成分の95%はピペリジンアルカロイド6種類(trans-2-methyl-6-n-undecylpiperidines , trans-2-Methyl-6-n-tridecylpiperidine, trans-2-Methyl-6-(cis-4-tridecenyl) piperidines, trans-2-methyl-6-n-pentadecylpiperidine, trans-2-methyl-6-(cis-6-pentadecenyl)piperidine 、2,6-dialkylpiperidines)。 Trans-2-methyl-6-n-undecylpiperidine (ソレノプシン) 」からなります。

ソレノプシンは細胞毒性・溶血性・壊死性があるとされていますが、なんと神経学的障害(アルツハイマー病などを含む)の治療薬として2013年に特許がとられていました(http://biosciencedbc.jp/dbsearch/Patent/page/ipdl2_JPP_an_2013022219.html)。

ということは、ソレノプシンはアナフィラキシーショックを誘導するわけではないと思われます。ではショックの原因物質は何なのでしょうか?

Photo

さらにウィキペディアを見ると「長い間、毒液はアルカロイドのみと考えられていたが、約46種類のタンパク質が検出された。これらのたんぱく質は毒液の重量の0.1%に過ぎないが、アナフィラキシーショックの反応に関与している可能性があるとみられている」と書いてありました。実は微量のタンパク質がショックの原因のようです。多分このタンパク質は毒ではなくて、普通にヒアリの体液に含まれているタンパク質なのでしょう。

ヒアリの天敵はノミバエという体長2~3mmの小さなハエで、ショウジョウバエの仲間です(http://mushi-chisiki.com/pest/kobae.html)。

このハエのある種(Pseudacteon curvatus)のメスはヒアリののどに卵を産み付け、幼虫はヒアリの体をエサにして成長するそうです(https://en.wikipedia.org/wiki/Fire_ant)。早急に天敵を港湾都市に放しておくべきでしょうね。

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2017年7月 1日 (土)

熊木杏里アルバム 「群青の日々」

Img予約していた「群青の日々」(作詞・作曲・プロデュース:熊木杏里)が届きました。このアルバムはまず「国」という曲を襟を正して聴き、それからリラックスして他の曲を聴くというのがいいと思います。

「国」は究極のメッセージソングで、まさか熊木杏里がこの種の曲を書くとは思いませんでした。「その国に独裁者はない」というフレーズがありますが、おそらくトランプと晋三がこの曲を制作する動機となったのではないでしょうか。オリンピック狙いではないと思います。

「怖い」がロック風でちょっとびっくり。一転してフォーク風「カレーライス」。どちらも山崎ハコの「SA・SU・GA(流石)」などのアルバムを研究したんじゃないかと思いました。曲調が似ています。「カレーライス」は詞も曲も脳にこびりつく名曲だと思います。

「蛍」は中国風のバラード。中国でツァーを敢行したことが影響しているのでしょうか。「花火」はポップスで個人的に好きな曲です。「群青の日々」は掉尾を飾るバラードとしては、ちょっとメロディーの新鮮さが足りない感じがしました。

全体的に歌詞は文句なし、メロディーはもう少し頑張って欲しいというのが私の感想。それでも「カレーライス」と「国」は新しいクマッキーを見せてくれて素晴らしいと思いました。

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私が熊木杏里の最高傑作だと思う 「こと」

https://www.youtube.com/watch?v=flu-vgSJGrs

https://www.youtube.com/watch?v=iWfCmIDnvQQ

https://www.youtube.com/watch?v=fVr6M9WHfms
(with translation into Espana)

(cover)
https://www.youtube.com/watch?v=0L2X83v9OQk

夏になるとこの曲を思い出す 「夏蝉」

https://www.youtube.com/watch?v=INu-PqINm6U

https://www.youtube.com/watch?v=x3FV-qimxdM

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