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2016年5月23日 (月)

菅直人講演会「忘れていませんか?」

Imgxわが街に菅直人元総理が来て講演するというので拝聴してきました。原発爆発当時の生々しいお話を当事者から聞くというのは興味深い経験でした。

彼が当事者だったときに聞かされた情報と、今わかっている情報に大きな落差があったことは残念だったと思います。何しろまだ燃料の頭まで1mはあるといわれていた地震当日の夕方、実はすでに1号機はもうメルトダウンしていたということが、今になって明らかになっています。

現在でも2号機の内部は 74Sv/hr だそうで、人間はほぼ即死、ロボットも死ぬほどの驚異的な高線量で、どうしようもないそうです。

私がちょっと驚いたのは、4号機の話でした。当時点検のため燃料はボイラーから抜いていたのですが、本来なら水を抜いて点検作業をしているはずのボイラーに、偶然まだ水が満たされていた・・・というタイミングで地震が発生したということでした。

このとき本来使用済み燃料を保管しておくプールには、点検のため一時的に抜いた使用中のホットな燃料も保管されていたので、もしこのプールから水が蒸発してなくなれば、鉄やコンクリートで覆われていないむき出しの核燃料が燃えながら空中に飛散して、さらに放射線を地上に反射するという、いわゆるスカイシャイン状態に陥って、福島第一原発から半径250km以内には住めなくなるところでした。このなかには北総も東京も含まれます。

実際水がなくなったときに、なぜか水があったボイラーから水が流れ込んで、このような破局的な状況が回避されたのでした。ボイラーとプールとの間にある隔壁は、プールからボイラーへは水が流れないようにラチェットのようなものがあったそうですが、ボイラーからプール方向にはそのようなものがなく(ボイラーの方が水位が高いような状況は想定されていなかった)、水が流れ込んで助かったらしいのです。まさに天の助けでした。

しかし天の助けだけではなく、菅元総理自身も、東電の撤退を阻止したという意味で、破局を回避するのに大きな功績があったと思います。東電はあとで一部撤退のつもりが誤解されたなどと言っていますが、福山さん(元官房副長官)の本などを見ても、当時官邸で一部撤退だと思った人はひとりもいなかったと記述してありました。私も東電は実質1F・2Fは放棄するつもりだったと思います。

こんな歴史に残る大きな業績を残した人を、なぜ自公政府関係者は蛇蝎のごとく嫌い、おそらく工作員まで使ってネガティヴキャンペーンを続けるのでしょうか?

私は今日彼の講演を聴いて、それがわかったような気がしました。彼は非常に頭の良い人で、日付けとか数値とかきっちり頭に入っていて、講演も立て板に水です。質問にも打てば響く反応で、某総理などとは頭脳のレベルが違いすぎます。まともに立ち向かっては歯が立たないので、誹謗中傷でイメージを悪くするしかないと考えたのでしょう。

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それにしてもわがJランドの頭領=晋三の痴呆的な頭脳の構造はどうにかならないのでしょうか(orz...)。

ちなみに日本は三権分立の国家で、

立法権: 国会の長 衆議院議長 大島理森、 参議院議長 山崎正昭
行政権: 内閣の長  内閣総理大臣 安倍晋三
司法権: 裁判所の長  最高裁判所長官 寺田逸郎

以下真実を探すブログより引用↓↓↓

http://saigaijyouhou.com/blog-entry-11582.html

安倍首相の発言が飛び出したのはここだ。
「山尾委員はですね、議会の運営ということについて少し勉強していただいたほうがいいと思う訳なんですよ。議会についてはですね、私は立法府、立法府の長であります」
背後に座っていた石破茂地方創生担当大臣。首相の発言に驚いたような顔をして、首相を見上げた。

~省略~

実は、安倍首相が「立法府の長」と発言するのは初めてではない。2007年5月11日、「日本国憲法に関する調査特別委員会」でも述べている。

http://saigaijyouhou.com/blog-entry-11664.html

安倍晋三首相は23日の参院決算委員会で、自身を指して「立法府の長」と発言したことについて、「もしかしたら言い間違えていたかもしれない。基本的には行政府の長とお答えしている」と釈明した。民進党の足立信也氏への答弁。

「言い間違え」等と言い訳をするのはどうかと思います。「基本的には行政府の長とお答えしている」という安倍首相の答弁も突っ込みどころが満載で、過去に何度も言っていた立法府の長はどうなっているのかと疑問です。ここは素直に誤っておけば好感が持てましたが、変なところで言い訳をして威張るのはカッコ悪いと感じました。

しかも、この発言は民進党の山尾議員に対して「勉強しろ」等と安倍首相が批判していた時に飛び出た物です。安倍首相の方こそ、三権分立について中学校の教科書から勉強したほうが良いと言えるでしょう。

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