都響・調布シリーズ: ポール・メイエ指揮とクラリネット
ポール・メイエさんのクラリネットが聴けるというので、数年ぶりに調布にでかけました。なんと調布が地下駅になっていてびっくり。WHY? 「将来構想として、笹塚~調布間は複々線にする計画があり、急行線は地下に造る予定です。地下ならば複々線事業を進めるうえでも容易」というのがその理由らしいのですが、どんどん人口が減っていく日本で複々線なんてつくる必要があるのでしょうか? 地下3階のラグジュアリーな構造で、いったいどれだけ莫大なお金を使って地下化したのか、日本にまだこんなにお金があるなんて・・・うーみゅ、信じられません。
メイエさんは指揮者としてもご活躍で、1曲目は「フィンガルの洞窟」でしたが、なかなかニュアンス豊かに格調高い雰囲気。本日のコンマスは山本さん、サイドはゆづきでした。モーツァルトのコンチェルトは吹き振りでしたが、指揮はほとんでしないで演奏に専念です。メイエさんはなかなかハンサムで、50才という年齢とは思えない、若々しく溌剌とした演奏を繰り広げて気分爽快です。ちょっぴり楽しげに演奏する大道芸人の雰囲気もあります。オケも指揮者無しでもしっかり合わせて好演。終了後拍手に答えてソリストアンコールで、はじめて聴く曲(Stephen Sondheim の Send in the clowns) を演奏してくれました。ロビーで曲名をみるまでは日本の曲かと思っていました。
休憩後のメインはメンデルスゾーンの「イタリア」です。クラリネットの演奏と同じく、すっきりと引き締まった演奏で、曲調にぴったりです。長い時間電車に乗ってやってきてよかったと思いました。
月刊「都響」の12月号にマキロンのインタビューが出ていて、なかなか興味深く拝読しました。まずP35のオーストリアの村を睥睨する写真にずっこけます。都響の女帝志望ですか(笑)。ウィーンに留学してまず、「あなたの弾き方だと背中を痛める」と言われたそうで、弦の奏者やピアニストには、きっとスポーツ医学の観点からのよい演奏法を考えることが重要なんですね。またブルックナーの交響曲は、教会のような非常にライヴなホールで演奏することを考えて作曲されているので、例のフルストップも余韻を楽しんで次につなげるという意味だそうで、はっとさせられました。実は帰国してから少し演奏がおとなしい感じになったと思っていたのですが、ここに書いてあることが影響したのかなと納得させられました。
メイエさんの演奏
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