免疫寛容が大事
欧米では自分たちの主義(宗教)として、あえて昔風の生活をしているアーミッシュという人々がいます。彼らは子供の頃から家畜と接するとか、いちいち洗剤で手洗いとか薬剤で除菌とかしないなど昔風、田舎風の生活を続けています。彼らは都会の人々と比べて花粉症は20分の1、アトピーは10分の1というアレルギー疾患の少なさで有名です。
http://yukoji.com/IntestinalFlora/Treg/treg.html
これは遺伝子の相違によるものではなく(アーミッシュは民族ではなく、宗教団体です)、彼らの体内には子供の頃から細菌などのアレルゲンに接することによって、制御性T細胞というリンパ球が大幅に増えているためと考えられています。このタイプのリンパ球がふえると、行きすぎた免疫反応が抑制され、花粉症やアトピーに罹患する危険性が大幅に減少します。つまり成長するにつれて、いろいろなアレルゲンへの反応がにぶくなっていくこと(免疫寛容)が大事でしょう。
こちら
先進国でアトピーが多いのは、子供を保育園に預けて、もし何か感染症にかかったら保育園を責めるという風潮に問題があるのでしょう。そうなると保育園は徹底的に無菌に近くなるような処置をせざるを得ません。洗剤や薬品で手を無菌にするような処置を繰り返すことになり、これが弱々しい子供をつくることになります。発熱などの症状がある場合はすぐ別室に隔離する(家に帰すといっても、いつ親が引き取りに来るかわからない)というような方法がよいのではないでしょうか。
現在の都会ではアーミッシュの様な生活をするのは不可能ですし、田舎で休暇を過ごせるのすら一部の人々でしょう。ならば、子供の頃からいろいろなアレルゲンに徐々に触れさせていくという医学に基づいたマニュアルとグッズが必要だと思います。
私は子供の頃から野山でよく遊んでいまして、杉花粉がもうもうと舞う中でハイキングしたこともあります。おかげで花粉症やアトピーから免れていると思います。
(写真はウィキペディアより)
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