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2015年11月 4日 (水)

人工知能は日本を救うのか?

A0782_000805造船・製鉄・縫製・食品加工・家電・金型・半導体・PC・PCソフト・携帯オーディオ・携帯電話・液晶・リチウム電池・太陽光発電など国家の基幹的な産業において、日本は敗退を続けてきました。

中国・韓国・東南アジアには、「欧米で誕生した商品や技術を日本流に改善し、より安くより高品質にして世界市場に提供する」というビジネスモデルを、競争相手国の「より安く」という一点突破作戦で敗れ、欧米にはアップル・グーグル・アマゾンなどに発想の貧困で敗れ、ここ30年くらいの日本歴史は、経済戦争敗走の歴史とも言えるでしょう。

晋三とその取り巻きは全く能天気にGDP600兆円などという夢を語っていますが、現在進行形でGDPは減少中で、何をもって600兆を実現するのかさっぱりわかりません。中国・韓国・東南アジアに勝つには、それらの国より安い給料で労働者が働かなくてはいけませんし、欧米に勝つには最低でももっと自由な組織と発想を企業が持たなければいけません。伊藤慎介氏が提唱しているような企業改革は多分無理だと思います。それが出来ていればこんなに無残な経済敗戦はとっくに免れていたでしょうし、上司の言うとおり粛々と仕事をするのが好きなのは、日本人のテンペラメントとして刻まれたDNAに由来するものなので、変えるのは無理でしょう。

http://diamond.jp/articles/-/34702

人工知能(AI)に活路を求めるむきもありますが、ホーキンス博士が「AIは核兵器より危険」と警告しています。私も同感です。プロ棋士とPCの将棋対局が廃止されましたが、これは名人がAIより弱いということになれば、将棋がファンから見放されるかもしれないという危機感からだと思います。何をやらせても、遅かれ早かれ人間はAIに追い抜かれるでしょう。さしあたっては、労働者など不用でロボットにやらせればいいということになるでしょうし、戦争もロボットがやることになるでしょう(もう一部そうなっています)。経済や政治もAIにやらせようということになるかもしれません。自動運転の自動車など一見便利そうで「AIは未来の産業」などと思いがちですが、法律でAIを制限しなければ、人間不用のとんでもない未来(すなわち人類の静かな集団自殺)が待っています。

http://gigazine.net/news/20150529-ai-will-overtake-humans/
http://matome.naver.jp/odai/2141811666748273401

では日本は何に活路をみいだすべきでしょうか。自動車は日本が勝利した数少ない工業製品ですが、他にはなにがあるでしょうか? 医薬品や化粧品などには可能性が残されているのでしょう。また先日行われたショパンコンクールで、最終選考に残った10人のうち7人がYAMAHAのピアノを選んだというのは凄いことだと思います。私は圧倒的にスタインウェイの音が好きなのですが、プロが選ぶということはそれなりの良さがあるはずです。アニメやサブカルチャーは日本人に向いているようです。私は日本人の音楽の才能は素晴らしいものがあると思っています。最近になって多くのアーティストが世界に認められるようになってきました。

オーケストラの実力も世界で十分戦えるものがあります。これはストラディバリウスらがヴァイオリンを製作した時代の欧米人の体格が、現代の日本人くらいのものだったので、今や東洋人のための楽器のようになっているためだと思います。さらにオーケストラは、上司の言うとおり粛々と仕事をするのが好きという日本人のテンペラメントにぴったりです。他人ときっちり息をあわせてアンサンブルを整えるというのは、まさに日本人が得意とするところです。しかしこれもAIを野放しにすると乗っ取られてしまいそうです。人工知能でヒット曲を作成するとか、歌をうたわせるとかの試みも法律で禁止すべきです。これは日本政府が世界に提唱すべきでしょう。「戦争にロボットを使うな」などと言ってみても、じゃあ人ならいいのかということになってしまうので、まずできるところからやらなければなりません。

しかしAI退治もさることながら、政府がなによりも急いでやらなければならないのは、農業をなんとかするということです。もうすぐ農業をやっている人の平均年齢が70才となり、放置すれば消滅は目に見えています。農民は農地を貸したいのではなく、多くの人々は後継者も無く、農地を売りたいのです。しかしTPPでじり貧が見えている農業を、今からやろうという人も企業も見つかりません。もうこれはコルホーズをやるしかないのではないかと思います。国家が農地を買い上げ、ちゃんと農業がペイするような制度を整備して、農業をやりたい人にやってもらうということにならなければ日本の農業は延命できません。

平成22年の農林水産省の試算では、TPPによって食糧自給率(カロリーベース)が14%を切るということになっていますが、これでは国家の体をなしていない状況です。そんな国に住みたいですか? 最近ではさすがに晋三が何とかごまかせと指令をだしたのか、方法を変えて27%ということにしているようですが、それでも全然ダメです。だいたいTPP推進派は日本の農業なんてどうなってもいいと思っているので、選挙で農民が野党に投票しないように「世論操作と補助金でだましだましやればいい」というのが基本的な考えですからね。

ビル・ゲイツのAIについての考え
http://www.sankei.com/premium/news/150211/prm1502110001-n1.html

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