トリチウムの放出が間近にせまる
原子力規制委員会は1月21日、福島第1原子力発電所の原子炉建屋付近にある井戸(サブドレイン)から地下水をくみ上げ、浄化後に海に流す東京電力の計画を認可した。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG21H78_R20C15A1CR0000/
というニュースがとびこんできました。風評被害を心配する漁協とどう話をつけるかが問題などと報道されていますが、これは風評被害ではなく、トリチウムその他の浄化できなかった核種を海洋に放出するという話であり、とうてい認められるものではありません。
日本人にとって貴重な魚介類・海藻の汚染が広がるのみならず、蒸発して雨となって放射能がふりそそぐことになります。しかも福島第一原発から流出した核燃料はどこにあるかもわからないような状況で、あと何年水をかければよいのかも不明で、どんどん放出された放射能が地球に蓄積されてしまいます。
福島第一原発の多核種除去設備(ALPS) 実はトリチウムだけでなく、ヨウ素などそのほか様々な核種も十分処理できず。新型もトリチウムを除去するのは無理。
http://www.asyura2.com/14/genpatu40/msg/274.html
幸いにしてトリチウムの半減期は12年と少しで、場所を限定して蓄積しておけば数百年後にはなくなるので、ストックする場所さえ確保すれば良いのです。南半球の夏に船で南極近辺に運んで、パイプラインを設置して昭和基地周辺に放流して凍らせるという方法をとれば、福島の海に捨てるより圧倒的に汚染が軽微になります、政府はまずこの方法を国際的に認めて貰う努力をすべきです。もしそれがどうしてもだめなら、プールを作ってストックするしかありません。ALPS処理前の汚染水にくらべれば、管理は楽でしょう。
(写真はウィキペディアに掲載されてた軍用時計。トリチウムのβ崩壊のエネルギーで発光させています。トリチウムの計測もこのように光に変えて測定します。トリチウムの放射線はガラスで遮蔽できます。ただしタンパク質・脂質・DNAなどあらゆる生体物質にとりこまれるので、その害は計り知れません)
トリチウムは下記の様に、ベータ線を放出してヘリウムに変わります。
しかしこのようにして放射能を持つトリチウムが安全なヘリウムに変わったとたんに、その部域のDNAが壊れて、遺伝子領域だった場合に変異が発生するというのがトリチウムの特異な毒性です。
トリチウムの害
http://nucleus.asablo.jp/blog/2013/05/04/6799143
http://nucleus.asablo.jp/blog/2013/05/04/6799155
http://tabemono.info/report/former/genpatu5.html
http://ryuma681.blog47.fc2.com/blog-entry-895.html
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コメント
風評被害を防ぐためにもトリチウムについて地元だけでなく国民の理解が必要だと思います。
投稿: さばっち | 2018年9月 4日 (火) 11:11
トリチウムは体内に入らないように保管さえしておけば、そんなに危険なものではないので、ともかく保管する場所を確保することですね。
投稿: もんちゃん | 2018年9月 4日 (火) 12:22