都響プロムナード HJリムのチャイコフスキー・ピアノ協奏曲他@サントリーホール2014年11月30日
今日は都響のプロムナードコンサートに出かけました。カラヤン広場はすっかり年末モード。といってもクリスマスではなく、第9です。写真はFが映っていないのですが、(F)REUDEと書いてあるようです。後ろの壁にも anstimmen(歌い始めよう)という字があります。第9の歌の始まりの文句ですね。夜の方がライトアップされてきれいだと思われるのが残念。
HJリムの功績か、チケットは完売。最初の序曲はなかなか気持ちの良い曲で、都響も好調です。そして2曲目のチャイコフスキー・ピアノ協奏曲にリム登場。HJリムはパリのコンセルバトワールを出た人ですが、演奏を YouTube に投稿したところ、それを見たEMIクラシックスの関係者が感銘を受けて契約したそうです。それでなんとベートーヴェンのピアノソナタ全集(2012年発売)でデビュー。よほど売れるという自信があったのでしょう。サポートする都響のコンマスは矢部ちゃん、そしてなんとサブは山本さん。矢部・山本が並んで演奏することがないのは都響最大のタブーだと思っていたのですが、何があったのでしょうか??? 演奏が終わって退場するときに、矢部ちゃんが山本さんの肩をたたいていたのが印象的でした。
リムちゃんはピンヒールに違和感を感じるほど気さくな感じの人です。食堂のおばちゃんが「どうや うちのチャーハンはうまいやろ」というような感じで、指揮者・垣内悠希やコンマス・矢部ちゃん、ときには各オケメンバーにほほえみかけながらの演奏。無茶苦茶に練習しないと、ここまで余裕綽々では演奏出来ないでしょう。速いパッセージは胸のすくような打鍵で、緩徐な部分は情緒たっぷりにという自在な演奏。ピアノは珍しくヤマハでしたが、確かに高速で強い打鍵が連続した場合、スタインウェイだと響きがありすぎて混濁するかもしれません。レコーディングもヤマハのピアノでやっているそうです。
ともかく久々にソリストとオケの呼吸がピシッと合って、相乗効果を生み出した素晴らしい演奏でした。満場の拍手に答えてのアンコールは、プロコフィエフのトッカータ(作品11)。あまりにコンチェルトが素晴らしかったので、後半のベートーヴェンのシンフォニーがデザートみたいになってしまいました。リムちゃんは後半都響のベートーヴェン交響曲第8番の演奏を客席で聴いていました。
HJリム(イム・ヒョンジョン)の演奏
ベートーヴェン 熱情ソナタ
https://www.youtube.com/watch?v=uYDFpME0EC4
酷評する人もいるようですが、私はこのベートーヴェンの演奏は好きですね。
何より感情移入できます。
リムスキー・コルサコフ 熊ん蜂の飛行
https://www.youtube.com/watch?v=ZKCZZf6ixj4&feature=player_embedded
ショパン 黒鍵のエチュード
https://www.youtube.com/watch?v=TPckA27UEtM
ラフマニノフ エチュード "Little Red Riding Hood" Op. 39 No.6 / op.39. n.2
https://www.youtube.com/watch?v=shSSDbONGnQ
チャイコフスキー ピアノ協奏曲
今回の都響との演奏ほど余裕綽々ではありません
https://www.youtube.com/watch?v=gFtuoyXKseM
ベートーヴェン 月光ソナタ
https://www.youtube.com/watch?v=Tc0adcAKWrc
Introducing HJ LIM
https://www.youtube.com/watch?v=CH19qS0VTNE
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