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2013年12月12日 (木)

サラとミーナ131: 縞三毛ミーナのミニ知識(三毛猫の秘密)

Aaaaミーナは枕が好きです。何かにもたれているのが気分が良いようです。ミーナは三毛猫です。メンデルは遺伝の形質としてAA、Aa、aaというように二つの要素からなっているとしました。それは正しいのですが、性染色体に乗っている遺伝子についてはこの考え方は成立しません。なぜならY染色体上の遺伝子数は78、X染色体上の遺伝子数は1,098とする報告があるように、通常の染色体の場合のようにパートナー(相同染色体)ではあり得ません。X染色体上のほとんどの遺伝子は、Y染色体上にペアとなっている遺伝子がありません。

ネコの毛色はユーメラニンとフェオメラニンの発現によってきまっています(発現パターンについては多数の制御遺伝子が存在します)。このフェオメラニンの遺伝子であるオレンジ遺伝子がX染色体上にあるのです。オレンジ遺伝子があると毛色はオレンジになります。性染色体はオスの場合XYとなりますので、オスはXのほとんどの遺伝子は染色体1本分でちょうどよい分量となっています。したがってメスはXXで2本分あるわけですが、1本分で量的に十分なわけですから、他の1本は不活化されてしまいます。遺伝子が過剰に発現されるというのは生物にとっては危険なことです。性染色体以外の染色体では、2本でちょうどよい状態になっているので、このような不活化はおこりません。

ここで大事なことは、どちらのX染色体が不活化されるかは発生の最初から決まっているわけではなく、初期の胎児の段階で決まると言うことです。したがってオレンジ+/オレンジ-という遺伝子構成だった場合、ある時点でオレンジ+が乗っているXが不活化された細胞が分裂してできた子孫細胞はすべてオレンジ-となり、オレンジ-が乗っているXが不活化された細胞が分裂して出来た子孫細胞はすべてオレンジ+となります。つまり実際にはオレンジの色がでているひとかたまりの部分と、そのほかの色がでている別のひとかたまりの部分ができるわけです。

ではどちらのメラニンもみられない白はどうして出るのかというと、それはスポット遺伝子というのが関与していて、この遺伝子の発現量によって白の領域が決まります。ミーナはちょっと変わったネコで、オレンジでない有色部分が一部縞になっています。これはまた別の遺伝子がかかわっています。

ミーナの話ばかりになってしまいましたが、最後にサラのショットも1枚。優雅に毛繕いしています。

Bbbb


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