フルシャ-都響のサン=サーンス交響曲第3番@サントリーホール2013年11月23日
今日はサントリーホールの都響演奏会に出かけました。お天気も良く、カラヤン広場には臨時のテーブルがセットされてすごい人出でした。演奏会の方もチケットは完売で、9割くらいの席が埋まっていました。指揮者は実質常任のフルシャ。コンマスは四方さん(ダイエット成功?)、サブはゆづき。
最初の曲目はビゼーの「アルルの女 第2組曲」。この曲はビゼーの死後ギローが編曲したもので、ビゼー自身は聴くことができなかったそうです。メヌエットはクラシック音楽に興味がない人も知っているような名曲です。天才ビゼーがわずか36才で亡くなったのは、人類にとって大きな損失でした。今日はフルートの寺本さんとホルンの岸上さんが大活躍でした。寺本さんはいつになくとんがってない軽快な演奏で、この曲にはまってました。この曲ではプロヴァンス太鼓というシングルのコンガみたいな打楽器が使用されますが、西川さんが肩でつるしてたたいていました。都響の演奏はビシッと決めた名演奏。
2曲目のトマジ「トロンボーン協奏曲」はかなり変わった趣向の音楽で、ソリストは都響の小田桐名人。ジャズのインプロビゼーションのような感じではじまり、ほとんどポップスのような第3楽章で終わる気楽な音楽です。ただしソリストは大変そうですが。これでブレイク。
後半のサン=サーンス「交響曲第3番」は言わずと知れた名曲です。本日のオルガニストは東大卒の室住さん。弦楽アンサンブルの序奏・オーボエの消え具合もよくて最高のスタート。しかし、第一楽章後半のここだけは静寂のうちに聴きたいという弦楽合奏のときに、信じられないような咳連発でがっくり。いやーこの名演奏が咳で台無しになってしまうとはツキがありません。売店でリン酸コデインを販売すべきだと思います(通販で薬を販売する昨今ですから、可能なのでは?)。心配な人はかならず服用してから入場するようにしたいですね。私もショスタコーヴィチの第4交響曲の時に猛烈に我慢したことがあります。その演奏が無事にCD化されたのは、わずかに私の業績でもあります。
さすがにフルシャもがっくりきたらしく、第2楽章のはじめで観客席を振り向き、「こんどは咳するなよ」とばかりににらみをきかせてからスタート。これはわかりますね。そのせいかどうかはわかりませんが第2楽章は切れそうなくらいに盛り上げてくれました。何度も指揮台でジャンプしているうちに胸ポケットのハンカチが飛び出しそうになって、何度も押し込みながらタクトを振っていました。ハンカチは木綿にすべきですね。
アルルの女 第2組曲 メヌエット
http://www.youtube.com/watch?v=vWZA1rb0s30
同上より ファランドール
http://www.youtube.com/watch?v=DAjWxbZCspk
PS:帰りに京成線の窓から夕焼けを見ていると、奇妙な光る球が分裂して落下していくのが見えました。どうやら隕石だったようです。カメラ持っていたので写真を撮影しておくべきでしたが、素人というのはターゲットに集中していますと撮影を忘れるのです。失敗。
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コメント
あの咳は、いくらなんでも長すぎですよね。第1楽章の後半の間中続いてましたから。せめて口をタオルで覆ってできるだけノイズを低減するとか、さっさと会場の外に出るとか、まともな大人に相応しい対策を講じてほしい。1人の不始末のせいで、演奏者も客席も集中力が完全に切れました。怒りのフルシャと都響がそこから何とか巻き返して見事なフィナーレを迎えたとはいえ、なんとも残念な演奏会になってしまいました。
投稿: 黒猫 | 2013年11月23日 (土) 22:43
>黒猫さん
これからはかならず咳止めと水を持って演奏会に行こうと思いました。それにしても、まだショックから立ち直れません。
投稿: monchan | 2013年11月23日 (土) 23:31