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2013年7月15日 (月)

オリカイネン-都響のシベリウス交響曲第2番@サントリーホール2013年7月15日

Img1炎天下酷暑の中をサントリーホールに出かけました。今日は人気曲シベ2とあってかチケット完売。それでもキャンセルが出たのか、当日券も多少出たようです。本日のコンマスは四方さんでサブはマキロン。四方さんはビロード風のなかなか格調高いドレスで、いつものように楽団員に混じってさりげなく現れ着席。今日はいつになくコントラバスのメンバーが早々と全員ステージに出て練習していました。

本日の指揮者エヴァ・オリカイネンは黒のドレスで登場。スカートの指揮者というのは新鮮です。フィンランド人のようです。北欧出身にしては小柄で、日本人とほぼ同じ背丈。ただし恰幅はいい感じです。1982年生まれですから31才だと思いますが、非常に貫禄がある雰囲気です。最初の曲はブラームスの悲劇的序曲ですが、じっくりと曲の隅々まで作曲者の意図を見逃さないという意思が感じられました。実に堂々とした指揮ぶりで感服させられました。

2曲目はシベリウスのヴァイオリンコンチェルト。ソリストはクララージュミ・カンという韓国系のドイツ人。導入部からゾクッとするような繊細な演奏で、見事な技巧を見せて(聴かせて)くれました。技巧をひけらかすという感じではなく、丁寧にじっくり取り組む感じで、オリカイネンとの相性の良さも感じられました。都響も特任・管楽器をはじめ、丁寧にサポートしてなかなか良い感じでした。オリカイネンは非常に気合いが入っていたのか、はじめの頃はスコアのページをめくるときにも筋力全開なので、フルシャがタクトをすっ飛ばしたのに続いてスコアが吹っ飛ぶのではないかと心配しましたが、途中で気がついたのか普通になりました。

クララは聴衆の拍手に応えて、アンコールにバッハの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータから、パルティータ第2番サラバンドを演奏してくれました。ヴァイオリン奏者にとって、バッハは非常に親密な音楽であることを感じる演奏でした。

休憩後のメインはシベリウスの交響曲第2番。これはさすがに自家薬籠中の曲で、オリカイネン全開です。とはいえこの曲はオケ全員がソリストのようなものですから、都響の実力も全開。ファゴットの暗い音色、オーボエのソロをはじめ素晴らしい演奏でした。湿度が低くなったせいか、弦もよく鳴っていました。第4楽章のコーダでは、オリカイネンがオケのメンバー・すべての聴衆を完全に掌握して、サントリーホールを完全制圧した感じでした。これからいろいろ経験を積めば、間違いなく巨匠への道を歩めるのではないでしょうか。来年もまた登壇してくれるのを期待します。年末の第9などもいいかもしれません。

終了後外に出てみると、さわやかな風が吹いていました。

エヴァ・オリカイネンのプロフィール
http://www.musicachiara.com/artists/internationalartists/eva_ollikainen/

エヴァ・オリカイネンの指揮
http://www.youtube.com/watch?v=6m0g-UAK4XU
http://www.youtube.com/watch?v=Hit2GD0XPZQ

シベリウス交響曲第2番
(第4楽章) http://www.youtube.com/watch?v=_vD7X7W7Bow
(第1・第2楽章) http://www.youtube.com/watch?v=rx6FO6ZdmkQ
(第3・第4楽章) http://www.youtube.com/watch?v=jY6b1DdSCwk

私の過去記事:
http://morph.way-nifty.com/grey/2012/09/post-2ba1.html

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