アザラシに奇妙な皮膚病が蔓延
アラスカディスパッチの3月13日号によると、アラスカのアザラシ(上の写真はウィキペディアのゴマフアザラシ)に奇病が蔓延していて、原因はまだ解明されていないそうです。
http://www.alaskadispatch.com/article/20130313/could-alaskas-mystery-seal-illness-be-arctic-sunburn
内容を大まかに紹介すると
「2011年の6月に、アラスカでアザラシの奇妙な皮膚病が発見されました。皮膚がじくじくしてただれ、体毛が抜けるという症状がみられます。結局200頭以上のアザラシがこの病気にかかっていることがわかりました。さらに、アザラシほどひどくはないが、セイウチやホッキョクグマにも同様な症状がみられました。
アメリカ連邦政府は「原因不明の致死性のイベント」と指定し、研究費を支出することを決めて、科学者にこのミステリーを解明するよう促しました。今月の時点で国際的な研究者グループの協力にもかかわらず、この病気の原因は解明されていません。
ある研究者はオゾンホールが原因だという説をとなえていますが、あまり支持されてはいません。紫外線照射が直撃する背中や頭に特に発症部位が集中しているわけではないのがその理由です。重篤な肝炎の場合、紫外線の影響をうけやすいということはあるようですが、検死の結果それは否定されました。そのほかの関係がありそうなウィルスも発見されていません。
2011年に日本で起こった福島原発事故による放射性物質の影響についても研究が続けられていますが、まだ結論を出せる段階ではありません。」
といったところです。福島からのプルームが直撃した結果だとすると、一時的な線量の増加の影響である可能性が強いので、そのうちおさまってくると思いますが、ウィルスがかかわっているとするとやっかいです。さらにオゾンホールも含めてこれらの複合的な原因によるものであった場合、さらに解明は困難になると思われます。
私の推測としては、北極地方の氷上生物は、特に皮膚においてオゾンホールの影響で非校正型のDNA修復系が活性化していて、そこに原発事故で放出された放射性物質によるDNA損傷が急増したので、多数の修復エラーが発生して皮膚疾患に至ったのではないでしょうか。
Could Alaska's mystery seal illness be arctic sunburn?
March 13, 2013
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