都響の「ダフニスとクロエ」@サントリーホール2012/05/14
14日(月)はもう夏が来たかというような暑い日で、昼間に20分ほど歩く用がありましたが、汗だくになってしまいました。さすがに夜は涼しくなり、サントリーホールへ都響の定期演奏会に出かけました。本日の指揮者はレジデントの小泉さん、コンマスは四方さん、サブはマキロン。
ブラームスのピアノ協奏曲第1番はやや退屈な曲ですが、ソリストのルケシーニさんが特異なピアニズムで、曲を楽しむと言うよりそちらの方に妙な興味が行ってしまって、普通に聴くことができませんでした。小泉さんは整理の行き届いた晴朗な演奏をめざしていたと思いますが、それは実現できていたと思います。ルケシーニさんが何をやりたいかは、アンコールではっきりわかりました。曲目はシューベルトの即興曲(作品90の2)で、現代の1音1音の粒立ちのクリアネスを基本とした演奏を否定し、まるで蛇がくねくねと踊るような(1音は埋もれた蛇の1体節にすぎない)演奏で、大変面白いと思いました。しかしこういうやり方がブラームスのコンチェルトにフィットしているとは思えません。
後半はラヴェルの「ダフニスとクロエ」第1・第2組曲。これは鳥肌が立つような素晴らしい演奏でした。管楽器もここぞと名人芸を披露していましたし、弦楽器・打楽器も文句なしです。都響は本当に良いオケになりましたね。第1組曲では、はじめてウィンドマシーン(エオリフォン)という楽器を見て興味深く感じました。大きなドラムを右手で回しながら、左手で布がつないである棒(固定した旗のようなもの)をあやつって、ドラムに布を接触させて風のような音を出します。ドラムを回す速度で風の強さの変化を表現することができます。第2組曲は曲自体が超A級の名曲ですし、都響もラヴェルらしいめくるめくオーケストレーションで楽しませてくれました。
パリオペラ座管弦楽団の演奏
http://www.youtube.com/watch?v=ibiK6in55hY&feature=related
もともとはバレエの音楽です
http://www.youtube.com/watch?v=i6u2_RmcWZU&feature=relmfu
http://www.youtube.com/watch?v=gGmQhcJLdNE&feature=related
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