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2012年4月28日 (土)

ウェーバー:クラリネット協奏曲第2番-佐藤路世@サントリーホール

Promnade春のインバル最後の演奏会です。今日は普通に歩いていても汗ばむような気候になりました。弦楽器などは鳴り方も元気になってくるのではないでしょうか。最初の曲「魔弾の射手」序曲から、なかなか気合いの入った演奏でした。本日のコンマスは四方さんで、サブはゆづき氏です。ウェーバーという人は天才なのに大変運の悪い人で、小児麻痺で片足が不自由・最初に書いたオペラの楽譜を火事で焼失・硝酸を誤飲して声を失う・結核によって39才で夭逝という悲惨な人生だったそうです。その中でこんな名曲を残してくれたわけですから、長生きしていればどんな作品を残してくれたかと思います。

2曲目はウェーバーのクラリネット協奏曲第2番。ソリストは都響のメンバーである佐藤路世氏。一見元ヤンキー姉ちゃんのような感じの人ですが、風貌とは裏腹に、ブラームスのシンフォニーなどでは渋い音で全体の雰囲気を決めるような存在感のある演奏をいつも聴かせてくれます。青のロングドレスで登場。序奏のあとクラリネットの出だしはすごく緊張している感じでしたが、すぐにペースを取り戻し大変素晴らしい演奏を聴かせてくれました。ご本人の楽曲解説を最後にコピペしておきます(演奏会が終わるとホームページから消される可能性があるので、ここに残しておきます)。

休憩後のドヴォルジャーク「交響曲第7番」はどうも苦手で、CDを聴き始めても途中で飽きてしまって、通しで聴いたことがありませんでした。これでもかこれでもかと音が次々攻めたててくる感じで、気分が引いてしまうのです。今日初めて通しで聴きましたが、さすがに都響-インバル。大迫力で最後までゆるみない演奏を聴かせてくれました。秋のマーラーツィクルスが楽しみです。四方さん達演奏者の方々は汗だくの大奮闘でお疲れ様でした。サントリーホールはもう少しエアコンを効かせるべきだったと思います。指示しなかった都響関係者のミスなのでしょう。

佐藤路世氏の解説↓

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 「ウェーバーは、実はクラリネットの曲をたくさん書いています。協奏曲2つをはじめ、クラリネット小協奏曲(コンチェルティーノ)、クラリネット五重奏曲、大協奏的二重奏曲(グランド・デュオ・コンチェルタント)など。
 コンチェルティーノは初心者でも一応は吹けて、それでいて演奏効果が上がる。よくできた曲なんです。一方で今回の協奏曲第2番は演奏者泣かせ(笑)。難しい曲ですが、とても華やか。ウェーバーは、クラリネットのために難易度も作風も幅広く曲を書いてくれたので、私たちにとっては本当にありがたい作曲家ですね。
 協奏曲で有名なのは第1番。曲想がドラマティックで聴き映えするんですが、ソロ・パートは比較的易しく書かれています。第2番は音数が多くてテクニックも難しいですが、上手くいった時の達成感は大きくて、これだからウェーバーはやめられない、という感じがします」
 第2番の第1楽章は、まずオーケストラの前奏が50小節あり、それからクラリネット・ソロが登場する。
 「この出だしはプレッシャーです(笑)。ソリストはずっと待っていて、突然、高いEsの音を吹く。楽器としては極端に高い音ではないんですが、休んでいて急にこの音から始まるのはちょっと怖い」 直後に3オクターヴの下降がある。 「衝撃的な音型です。クラ奏者としては、この冒頭のフレーズ(4小節)が決まったら、“今日はいけるぞ”という気がしますね。第1楽章は高音域がわりと多いので、コントロールを工夫しています。
 第2楽章の後半はレチタティーヴォで、もうウェーバーの面目躍如。かなりオペラっぽくて、主人公が独白しているみたいな場面。聴きどころです。ここは自由にやれたらいいなと思っていて、オーケストラとの対話に注目していただければと。
 第3楽章はもう、ソリストは吹きっぱなしです。技巧的にも難しいですし、その中で音色(おん しょく)を保って、クオリティを落とさずにいく苦労がありますね。アラ・ポラッカ(ポロネーズ風に)という指定に従うと、テンポは結構遅めなんです。が、その通りだと間延びしますし、かといって細かい音符があるのであまり速くは吹けない。超快速で押し通す人もいますが、ただ指が動けばいい、で終わってはつまらないので」 全曲のコーダで、6連符が延々と続く。
 「もう体力的にも限界になってからこれですか、と思うんですが、クラ吹きとしては闘志を燃やすところですね」 都響の主催公演でソロを担当するのは、コープランドのクラリネット協奏曲(2005年)以来7年ぶり。 「久しぶりの機会ですし、楽しんで聴いていただければと思います」 (「月刊都響」4月号より転載)(取材・文/友部衆樹)

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