2012年1月28日 都響@サントリーホール ラフマニノフ交響曲第2番他
冬はいつも夜遊びを控えているので、約1ヶ月半ぶりのコンサート。都響@サントリーホールです。ここのP席に慣れたので、他の普通の席で聴くと違和感を感じるくらいです。
今日は若手のホープと言われる山田和樹氏の指揮です。コンマスは矢部ちゃん、サブはゆづきさん。特任の店村(たなむら)さんもヴィオラの席にみえます。最初のチャイコフスキーは小手調べ。順調な滑り出しです。私は店村さんの参加は都響にとって大きなプラスだと思います。今日の演奏を聴いてそう思いました。
2曲目はアルチュニアンのトランペット協奏曲。アルチュニアンは1920年生まれのアルメニア出身の作曲家で、ご存命だそうです。トランペット協奏曲は1950年の作品です。はじめて聴きましたが、これは名曲ですね。誰の音楽に似ているかと言えば、同じ国の作曲家だからというわけでもないのでしょうがハチャトゥリアンですね。
ソリストであるマティアス・ヘフスの素晴らしい名人芸にも感動しましたが、それよりこの曲の第2楽章(3楽章は連続して演奏されます)の深々とした情緒にぞくぞくしました。こんな名曲をいままで知らなかったとは! ヘフス氏はアンコールで第2楽章をリピートしてくれました。
アルチュニアンのHP:
http://www.alexanderarutiunian.com/eng/index.php
さて今日のメインはラフマニノフの交響曲第2番ホ短調作品27。人気曲の割にはCDは少ないのですが、アンドレ・プレヴィンは昔からこの曲が気に入っているらしく、ロンドン交響楽団とのコンビでCDを出版していました。私もそのCDで聴いていました。
山田和樹氏は初めて聴いたのですが、ステージに出てきたときはゆるキャラっぽい容貌だと思ったのですが、どうしてどうして彼と都響の演奏はプレヴィンらの演奏もかすむくらいの素晴らしさでした。特に第3楽章は山田和樹氏も大変丁寧に、じっくりとラフマニノフらしい纏綿としたアダージョを聴かせてくれました(ただ いいところで唸るのはやめてほしいですが)。第4楽章は、それまで慎重にやっていた感じの山田氏が、一転リラックスした雰囲気で奔放に盛り上げました。
山田和樹氏は楽章ごとに団員に一礼してはじめるなど(こんな指揮者をはじめてみました)、オケのメンバーに支持されるような雰囲気を持っています。来シーズンは欧州の多くのオケでの客演が決まっているそうです。スイス・ロマンドの首席客演に就任することも決まっているそうです。カリスマでオケを牽引するタイプじゃなくて、まじめにきちんとという人なのでしょう。都響の実力をここまで引き出したわけですから、ただ者でないことは明らかです。
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