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2010年5月31日 (月)

マークスの山 連ドラになる

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5月23日の記事の中で白根北岳の写真を掲載しましたが、なんと高村薫の「マークスの山」が今秋WOWOWで連ドラになるそうです。もちろんマークスの山とは白根北岳のことです。もう十数年前に出版された小説を、よくもとりあげてくれたものです。

日本の山でどの山が好きかと問われれば、何十回も登った六甲山も捨てがたいのですが、やはりたった1回だけ登った白根北岳を第1位にあげたくなるほど素晴らしい山です。長いアプローチ(今ではハイシーズンには登山口までバスでいけるようになりましたが)、広大で深い森、大規模な雪渓、多くの種類の高山植物、そそり立つ大岩壁、調和のとれた美しいフォルム、見晴らしの良い頂上、など山の魅力をすべて兼ね備えています。
http://www.wowow.co.jp/dramaw/marks/

この小説は1995年に一度映画化されていて、私は映画館で鑑賞し、さらにビデオ(写真)を買って何度か見ました。良い映画なのですが、やはりこの長編小説を2時間ちょっとの長さにおさめるのは難しく、ばっさりカットされた部分もあり不満は残りました。今回は連ドラということで本に忠実に映像化されていると思われますので、その点は大変期待しています。

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2010年5月29日 (土)

「知られざるヒポクラテス」 by 二宮陸雄

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源氏物語を読んでいると、当時の貴族や天皇家の人々にとっても、病気治療についての認識が、「もののけ」がとりついているので加持祈祷でお祓いをするなどというものであることがわかります。病気の治療は主に僧侶が行っていたのでしょう。しかし西欧では源氏物語の時代より1500年も前から、科学的合理性に基づいた医療が行われていたという事実には驚かされます。日本で人体解剖図が導入されるのは、江戸時代の杉田玄白まで待たなければなりません。

古代ギリシャでも、もともとは医学は哲学者や怪しい詐欺師らの領域でしたが、ヒポクラテスは宗教・呪術、詐欺、僅かな経験や伝承迷信に基づく医療から、科学的な医療へ転換する道を切り開きました。ヒポクラテスはギリシャと言っても、トルコと目と鼻の先にあるコス島で紀元前460年頃に生まれたと伝えられています。しかし彼は遠くアテネやマケドニアなどギリシャ各地に出かけて多くの患者を診察し、学術研究を行い、コス島の医学校で講義を行いました。すでに当時のギリシャの各島には医学校があったというのも驚きです。

現在のコス島は大変人気がある観光地だそうです。ヒポクラテスがその下で講義したというプラタナスの木がある公園が保存されています(写真 木は植え替えられたものとは思いますが)。ヒポクラテスの講義録をもとに死後編集されたヒポクラテス全集が現在も保存されていて、彼の業績を知ることができます。たとえば、今で言う「てんかん」について、当時は神聖病と呼ばれ神のなせる業病と考えられていましたが、ヒポクラテスによれば「私の考えでは、ほかの病気に比べて特に神的でも聖なるものでもなく、自然的な原因を有している病気である。・・・実はこの病気の原因は脳である」と喝破しています。

「知られざるヒポクラテス」の著者、二宮陸雄先生は内科の医師で2003年に亡くなられています。この本以外に「古事記の事実」、「医者と侍」、「インスリン物語」、「職業としての医師」、「サンスクリット語の構文と語法」「ラテン語構文と語法の研究」など、医学の世界にとどまらない多方面の著書があります。この本の中で彼はヒポクラテスの業績について概観するだけでなく、アリストテレス・プラトンなど同時代のギリシャの学者達との比較や、ローマ時代の医学者ケルススやガレヌスへのつながりなどについて記しており、医学のはじまりについて知ることができます。

「医学史探訪 知られざるヒポクラテス -ギリシャ医学の潮流-」二宮陸夫著 篠原出版(1983)  絶版だと思いますが、中古本は豊富に流通しています。

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2010年5月27日 (木)

サッカー日韓戦に思う

私はリーガエスパニョーラのファンなのでワールドカップの日本代表には関心がないかというと、そんなことはありません。ちゃんと応援しようと思いますが、さすがに日韓戦には???でした。どうして本田がトップ下にいるのか??? このチームは俊輔を中心に彼のスルーパスを中心にして攻撃を組み立てると思っていましたので意外でしたが、その俊輔がさっぱりで、試合後のコメントでは「体調不良だった」とのことでした。俊輔が使えないとなれば、このチームは攻撃のシステムを再考しなければなりません。

日韓戦がテストだったとすれば、本田・俊輔・今野・楢崎は不合格ですね。合格は長友だけでしょう。ただ大久保・岡崎・森本は可能性を感じさせてくれました。岡田監督はバルサのサッカーを理想としているようですが、内田・長友の日本が自慢できるサイドプレーヤーを攻撃で生かすには、トルシエ流の3バックにするかダブルボランチを稲本・長谷部にして、どちらかまたは両者が下がり目でプレーというやり方がいいのでしょう。森本・岡崎のツートップで、攻撃的MFは大久保・遠藤がベストか。

ボランチの攻撃参加はあてにせず、内田・長友の突破からチャンスをつかみたいものです。ともかくバルサとは異なるシステムになりそうですね。ただバルサの場合も、攻撃的右SBのダニが加わってからは、ボランチのブスケツが最終ラインに加わったり、CB+左SBの最終ラインで実質3バック的な守備になったりすることはままあることです。

たとえ俊輔が好調になったとしても、攻撃陣がみんな俊輔のリズムでプレーするというコンセンサスがなければ彼が出ている意味はないので、思い切ってはずすのも有力だと思います。もし使うのなら、徹底バルサ流で3トップ、MF:遠藤・俊輔&1ボランチで玉砕覚悟で行くのも一興ではありますが。

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2010年5月24日 (月)

サラとミーナ84: ベニカミキリ現る

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サラとミーナは相変わらず元気ですが、夏が近づき抜け毛が目立つようになってきました。毎日ブラッシングしていますが、サラなどは一日に何度かブラッシングを要求してくるようになりました。相変わらずよく私の布団の上で寝ます。困ったものです。タワーの上がすっかりひとつの住み処になったのは大歓迎です。

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夏の訪れを告げるベニカミキリ(Purpuricenus temminckii)がベランダにやってきました。3枚目の写真です。体長は1.5cmくらい。普通種とはいえ、都会の多くの地域では、ほとんどみかけることはなくなったと思われます。松戸に住んでいた頃には、一度もみかけませんでした。

私は昆虫の中でカミキリムシが一番好きです。普段あまり人目につかないところでひっそりと暮らしているのですが、美しい姿態を持つものが多いのです。中学生の頃にルリボシカミキリ(Wikipedia より)やヤツメカミキリ(昆虫エクスプローラより)を採集したときの興奮を思い出しました。日本では約800種、世界では約2万種が記載されているとのことです。

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2010年5月23日 (日)

白根三山

夜叉神峠から見える南アルプスの山々を紹介します。北岳は白根三山の最北に位置し、白根北岳ともいいます。富士山に次いで日本第2位の高峰です。日本でバットレスといえば北岳バットレスという固有名詞みたいになっていますが、もともとは建築用語で、壁の一部を分厚くしてささえるような構造のことを言うようです。北岳バットレスのいくつかの尾根は、たしかに山をささえているようにみえます。写真1にも中央右に北岳北壁のバットレスがみえます。急峻なので雪があまりつきません。中央左から右に回り込んでいる尾根は、高村薫の小説「マークスの山」の舞台となった池山吊尾根。右のボコッとでているピークは「ボーコン沢の頭」です。この尾根を登る人はなかなかの山マニアです。

北岳から南にアルプス主稜線をたどると、間ノ岳との鞍部に北岳山荘があります(2)。ハイシーズンには布団1枚に2~3~4人という混雑で、少し遅く着くと布団にはありつけず土間にごろ寝という状況がずっと続いているようです。私が泊まったのはずいぶん昔ですが、今でもたいして改善はないようです。満員電車通勤になれている日本人だからこのようなことが許されるのでしょう。それでも見知らぬ人(女性のこともある)と体をぴったりくっつけて眠るというのは簡単ではありません。欧米なら必ず何とかなっていると思います。若い人なら多少無理してもテントを持参すべきでしょうね。

間ノ岳は日本第4位の高峰で、北岳とはまた違った堂々たる山容です(3)。山梨側からも長野側からも直登する登山道がなく、尾根筋を縦走してくる必要があります。しかしなだらかな稜線なので、3000メートルの雲上散歩をリラックスして楽しめる貴重な山です。間ノ岳を越えて南に進むと、農鳥岳(4)との鞍部に農鳥小屋があります。良きにつけ悪しきにつけ有名な小屋のようです(私は宿泊したことがありません)。
http://kitaa-yamagoya.at.webry.info/200908/article_2.html

農鳥岳は双耳峰で向かって右側は西農鳥岳、左が農鳥岳(4)。頭だけちょっと出している山(矢印)は塩見岳(5)。まだ雪がべっとりついている感じです。

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夜叉神峠への旅

山梨県の夜叉神峠に行ってきました。南アルプスの展望台として有名なところです。中央高速の甲府昭和インターを出て、南アルプス街道を芦安方面に車を走らせます。芦安まではきれいな舗装道路です(1)。芦安は甲斐犬のふるさとです。岩園館の玄関で甲斐犬トラとご対面。私は猫派なんですが、一部の犬とは初対面でもすぐ親しい友人になれます(2,3)。トラは若い頃は山岳案内犬として活躍していたそうです。

岩園館はある一点を除いてはとりたてて注目するところはない、ごく普通のひなびた山の温泉旅館なのですが、その一点というのは素晴らしい露天風呂です。宿泊客は20人くらいでしたが、写真が撮れるくらい空いていました(4)。館内に内風呂、貸し切り風呂、大岩露天風呂、展望露天風呂など多くの浴場があるからでしょう。写真は大岩露天風呂。30人くらいは入れそうです。左の浴槽は41℃くらい。右は38℃くらいです。旅館のボーリングで湧き出した源泉を使っているので、もちろん掛け流しです。硫黄の臭いはわずかしかない、かなり強いアルカリ性の泉質だそうです。芸能人もよく訪れるらしく、廊下に写真が多数飾られていました(5)。ここで南野陽子に会えるとは!

ここから先は夏以外はバスがなく、夜叉神峠登山口まで車です。南アルプススーパー林道は土砂崩れや路肩崩壊がそこここに見られ、よくまあ車を通しているものだと思います。工事関係車両が多数出て、修復作業をしていました。夜叉神峠の登山口に駐車場があり、結構多数の車が先着していました。早速登りはじめます(6,7)。何しろ体力絶滅の現状なので、普通の人なら1時間で峠ににつくところ、1時間40分くらいかかってしまいました。それでも何とかたどり着くと、南アルプス北部高峰の大パノラマが待っていました(8,9)。一番右のピークが北岳(標高日本2位)、中央のピークが間ノ岳(日本4位)。山の写真についてはまた稿をあらためて。

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2010年5月19日 (水)

JPOP名曲徒然草44: 「Deep Breath」 by 平岩英子

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平岩英子は国立音大出身のシンガーソングライター。アルバム「Deep Breath」は1995年にエピックソニーから出版されました(ESCB1609)。全曲作詞・作曲 平岩英子本人の作品です。タイトルになった作品「Deep Breath」はピアノ演奏・コーラスアレンジなども自身で行っています。他にはほぼ鳥の声しかないので、要するにオンリーワンで制作した作品ということになります。アルバムにはこの曲以外にも、「羊ヶ森にて」や「Happy Birthday」などよりメロディアスな曲も収録されています。

シンプルながら凝った音造りで、YouTube や iPod でなく普通のオーディオ装置で聴くと、鳥の声・コーラス・ピアノ・ボーカルが空間的に微妙に分離して実にいい雰囲気が醸し出されます。静謐だけれど過去を引きずったよどんだ雰囲気から、ふっと離れて少しテンションが上がるような感じで曲は進行します。万人受けする音楽ではないと思いますが、雰囲気重視のジワジワくる音楽が好きな人向けです。コーラスも含めて声の美しさも特筆できます。

Eiko Hiraiwa present us a number of gentle and cool melodies with her beautiful voice.
She will give you a special place to rest.

YouTube:

Deep Breath 
http://www.youtube.com/watch?v=2Ugj8s_Elzk

Snow Field (こわれるほど想っていた)
http://www.youtube.com/watch?v=YF2-B2E-Q8w

Blue
https://www.youtube.com/watch?v=jir5n4OSFrQ

卒業
https://www.youtube.com/watch?v=r297HeBTO5Y
http://www.youtube.com/watch?v=QqjqRDV1MCU

I feel you
https://www.youtube.com/watch?v=QwuXjI3o7PA

Happy birthday
https://www.youtube.com/watch?v=8OxiAVSUqOg

メロディー
http://www.youtube.com/watch?v=dxdu9EaxQnY

青い空に浮かぶ月のように
http://www.youtube.com/watch?v=1kxFRH_UU4o

水のように
http://www.youtube.com/watch?v=o8WKpcCYN80

アルバム「Deep Breath」も含めて廃盤になったものも多いですが、多くのの作品がアマゾンなどで容易に安価な中古盤で入手できます。HPは閉鎖されているようです。

http://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_sb_noss?__mk_ja_JP=%83J%83%5E%83J%83i&url=search-alias%3Daps&field-keywords=%95%BD%8A%E2%89p%8Eq

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2010年5月17日 (月)

リーガ第38節: バルサ 最終戦で 09/10 シーズン優勝決定

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リーガ最終戦のカンプノウ。今日優勝が決まる(かもしれない)ということで、3Fまで満員で盛り上がっています。FWはイブラヒモビッチはベンチで、カンテラ出身のちびっ子トリオ-ボヤン・メッシ・ペドロが勤めます。チャビが警告累積で出場できない上に、イニエスタがまだ体調が万全でないということで、中盤はケイタとヤヤ。底はブスケツ。DFはアビダル・プヨール・ピケ・ダニ。GKバルデスです。対戦相手は降格争いでモチベーション十分なバジャドリード。一方レアル・マドリーもやはり降格争いのマラガと、こちらはフエラでの対戦です。

試合がいざ始まってみると、すっかりお祝いムードのカンプノウ観客席に冷水が浴びせられました。バルデスがバックパスの処理を失敗し、球を奪われてゴール前にパスされ、無人のゴールにシュートが突き刺さる・・・その寸前にプヨールが飛び込んで阻止。背筋が寒くなるようなシーンでした。その後も10分位まで攻めまくられましたがなんとか失点を免れました。その後ようやくバルサペースになり、ケイタ・ヤヤ・メッシ・ボヤンらが次々とミドルシュートを浴びせますが得点できません。21分にはメッシが絶好のチャンスをはずしてしまいました。

そして26分、ペドロがペナルティーエリア左深く侵入し、エリア内に誰もバルサ選手がいなかったので、リフレクションを狙って蹴った球が、絵に描いたようにDFが出した足に当たってゴール。これでバルサは非常に楽になりました。30分には中央でDFを引きつけたメッシから、フリーになった右のペドロにパスが出て、ペドロがグラウンダーでGKを抜いて2点目(多分股抜きではなくGKから見て右足の少し外を抜けた)をゲット。これで前半終了。

今日のヤヤは十分チャビの代役を果たしていました。後半17分、ヤヤが巧妙なステップでDFラインを突破しゴール右に侵入し、ゴール前にパス。ペドロがスルーしてメッシが軽く当ててゴール。30分にはまたヤヤが今度は縦パスをメッシに通し、メッシがうまくDFを交わしてゴール。4:0になりました。勝利を確信したペップは、アンリ、イブラヒモビッチ、そして最後にはイニエスタまで投入するサービスで、最終戦の優勝決定に花を添えました。

レアル・マドリーはなんとマラガとドロー。負けても優勝でしたが、カンプノウで勝っての優勝はまた格別のものがあります。客席もウェーブとイムノでお祭り騒ぎです。結局降格はバジャドリード・テネリフェ・ヘレスとなったようです。

今季の優勝はまずメッシのドリブル突破とゴールラッシュの功績が大ですが、左SBのアビダルが長期欠場したときに、マクスウェルが休みなく勤めきってくれたことも大きかった。チャビとダニもそれぞれの役割をきっちり果たしてくれました。1シーズン続けて重責を果たすというのは本当にスーパープレーだと思います。プヨールとバルデスは何度も危機を救ってくれました。カンテラ育ちの若手ピケ・ペドロ・ブスケツはすっかりトップチームのレギュラーとして恥ずかしくない選手になりました。みんなそんなに器用な選手じゃないと思いますが、それぞれの特徴を生かして、チームに不可欠な位置を占めています。イブラヒモビッチは批判もありましたが、前半は結構得点していましたし、終盤もいいところで活躍しました。来期も必要な選手だと思います。イニエスタは故障がちだったのが残念。出場機会が少なかったボヤンと共に来期にはさらなる活躍を期待します。イニエスタに代わって多くの試合に出たケイタの活躍も見逃せません。ミリートは故障で2シーズンも棒に振ってしまいましたが、今期復活し堅実な守備を見せてくれました。

そして最後にトゥーレ・ヤヤ。不思議なドリブル、堅実なパス、柔軟で長い足を駆使した守備などで、今期私的には最も楽しませてくれました。スタミナに多少問題がありますが、センターバック、ボランチ、攻撃的MFのどのポジションでも高いレベルでプレーできるというのは、貴重な戦力だと思います。

優勝おめでとうバルサ。おめでとうペップ。おめでとうクレ。

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2010年5月16日 (日)

地獄の日本兵 by 飯田進

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帝国陸軍歩兵第二百二十一連隊は私が現在住んでいる北総で組織された部隊で、太平洋戦争においてニューギニアで米軍に占拠されたサンサポールという町の奪還作戦をおこないました。この本の著者飯田進氏は現地語ができるということで、海軍の情報要員であったにもかかわらず、陸軍が行う作戦にこの部隊に加わって参加することになりました。

飯田氏は現地人の部落で食料運搬係として、4人の女性と子供を安全を保証して徴用しましたが、これが痛恨の結果を招くことになります。抗議もむなしく、彼らが部隊長の指示で処刑されてしまうのです。またそれとは別に現地人の処刑を実行させられたこともあったようです。飯田氏はそれによって戦犯として戦地で逮捕され、その後スガモプリズンに収容されています(幸運にも死刑は免れました)。このようなこともあって、飯田氏は80才を越えるまで口をつぐんでいたのでしょう。

ニューギニア戦線での出来事については、生き残った兵士の従軍記や指揮官としての立場でみた戦記などいろいろ出版されていますが、戦争を知らない我々の世代にもわかりやすくコンパクトにまとめた本はありませんでした。飯田氏は80才を越えてから国会図書館に通い、膨大な資料に目を通して、自分だけの経験ではなく、戦争の全実像を俯瞰しようと試みました。そしてその結果を85才にしてこの新潮新書にまとめ、世に問うこととなりました。

著者が書きたかったのは「勇敢戦闘したある兵士の物語ではなく、飢えて野垂れ死にしなければならなかった大勢の兵士(太平洋戦争全体でいえば100万人以上)たちの実態」です。ニューギニアの日本軍は、ほとんどの部隊が戦闘を行う前に食料がなくなり、疲労・マラリヤ・飢餓で行軍の途中にバタバタと倒れてウジのエサになってしまったという事実を、現代に生きる我々にきちんと知ってもらいたいというのが著者の執筆動機です。

人類の歴史上最低の戦争を指導した職業軍人の中に、何のおとがめもなく自衛隊の指揮官として再就職した人が多いというのが著者にとっては腹立たしく、「恥を知れ」と言いたくなるのはよく分かります。日本人は太平洋戦争の総括を全く行っていないのです。日本の戦争指導者だけではなく、日本各都市の絨毯爆撃を立案指揮したカーチス・ルメイという戦争犯罪者である米軍の指揮官に、日本政府が勲一等旭日大綬賞を授与したことにも著者の憤りは爆発しています。原爆投下の責任者への抗議・告発も行っていません。上官の命令で捕虜を処刑した日本人兵士のなかには、戦犯として死刑に処せられた人も多いのです。

新書というコンパクトなボリュームのなかで、要領よくニューギニア全土(日本の2倍もある)の戦闘を記述した本で、編集者の力もあったと思いますが、実にわかりやすくまとめられています。これまで出版された従軍記とは一戦を画する良書だと思います。こういう本を学校で読ませたらどうでしょうか。

飯田進 著: 「地獄の日本兵 ニューギニア戦線の真相」 新潮新書 (2008年刊行)

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2010年5月15日 (土)

山崎ハコ バースデイライヴ@STB139

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山崎ハコの35周年記念バースデイライヴに行ってきました。彼女は文化人受けする人で、会場のSTB139はテレビなどで顔が知れた人がいっぱい。彼女のファンであるということは、ちょっとした文化人の裏ステータスかもしれません。ミーハーじゃないけれど、田勢康弘氏を間近でみられて感激。彼の「週刊ニュース新書」という政治経済評論の番組では、スタジオで猫が放し飼いにされています。そこまではよかったのですが、私の席のすぐ近くにノーベル賞受賞者の某先生が着席されたので、ちょっと緊張してしまいました。

昔のハコちゃんは無敵の凶器という感じもありましたが、安田裕美氏と結婚してからは幸せオーラいっぱいで、かなり雰囲気がかわりました。ライヴは定番の「望郷」の前に、彼女の出身中学校の校歌からスタート。ステージにいるのは彼女と安田さんだけですが、今回は演出家に構成を頼んだと言うことで、かなり凝ったステージでした。「ヨコハマ」はサマータイムからはじまるブルース仕立て。「ヨコハマホンキートンクブルース」は以前にこのブログでもとりあげたことがあります(http://morph.way-nifty.com/grey/2006/11/post_17ea.html)。そういえば30周年ライヴにも行ってましたね(2006年でした。今は2010年・・・むむ ちょっと計算合いませんが、細かいことはまあいいか)。今日はオリジナルの原田芳雄氏もみえていたようです。

彼女は自称「なんでも歌うフォーク歌手」だそうです。なんでも・・・といってもシャンソン・カンツォーネ・南米音楽(ポルトガルのファドは歌っていますが)・ハワイアンなどはあまりやっていませんが、「エデンの東」を歌ったのにはびっくりしました。「リンゴ追分」ではファルセットで絶叫という離れ業。「100万本のバラ」はお客さん用の入り口からはいって、フロアを一周しながら歌いきりました。これはなかなか良い演出だと思いました。「気分を変えて」の前には「今日はブチ切れるぞー」などと宣ってがんがんやっていました。淡谷のり子「昨夜の男」や北原ミレイ「ざんげの値打ちもない」のカバーもやっていました。ものすごく完成度の高いコンサートだったと思います。今年の秋にはなんと映画俳優としてデビューするそうです。

山崎ハコのHP:http://www31.ocn.ne.jp/~hako/

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2010年5月13日 (木)

ネアンデルタール人のゲノム

ついにネアンデルタール人DNA塩基配列の概要が発表されました。内容は毎日新聞の斉藤広子氏によってわかりやすくまとめられています↓
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100507-00000004-maip-soci

3体のネアンデルタール人の骨から400mgずつの粉をつくり、DNAを抽出して最新の解析機器で塩基配列を調べたとのことですが、骨とはいえ死後バクテリアが繁殖して大量のDNAが混在しているとか、発掘から解析までの間に介在した現代人による汚染(例えば唾液・フケ・手垢など)などがあり、これらを結果から排除していくのが大変困難な研究だったと思います。

データの一部を詳しく他の種と比較すると、当然ながらマウス・マーモセット・アカゲザル・オランウータン・チンパンジー・現代人(ホモ・サピエンス)で同じ配列なのにネアンデルタール人だけ異なっている部分、同様に現代人だけ異なっている部分、マウスだけ異なっている部分などがあります。50万年くらいまえに現代人の系統とネアンデルタール人の系統が分岐し、ネアンデルタール人の系統は3万年位前に絶滅したとのことです。DNA配列の詳細な比較解析はまだまだこれから進んでいくのでしょう。

興味深いのは、調査したネアンデルタール人のゲノムにヒトと混血したと思われる配列があるとのことです。現代人が8万年くらい前からアフリカを出てヨーロッパやアジアに広がっていったときに、そこにはまだネアンデルタール人が住んでいたので、交配や抗争もあったのではないでしょうか。現代人がアフリカだけに住んでいたときにはネアンデルタール人との接触は少なかったようで、結果としてネアンデルタール人のゲノム配列はアフリカ系の現代人よりも、非アフリカ系の現代人に近いそうです。 見方を変えると、現代人ゲノムの中にもネアンデルタール人由来の配列を持つ人が当然存在するのでしょう。

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ウィキペディアの復顔図をみると、ネアンデルタール人の風貌(左)はそんなに現代人と違わないように思われます。ハリウッド映画「スピード(キアヌ・リーブス&サンドラ・ブロック)」でバスの運転手を演じていたホーソン・ジェームス (右)などは結構眉のあたりの骨が飛び出しているようにみえます。彼のDNAを調べれば、きっとネアンデルタール人の痕跡があるのではないでしょうか。むしろ現代人のオリジナル型といわれるコイコイ(ホッテントット)人などは特異な風貌に見えます。

文献:RE Green et al. A draft sequence of the Neandertal genome. Science 328, 710-722 (2010)

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2010年5月12日 (水)

サラとミーナ83: 初夏のベランダと猫

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いつが春だったか分からないうちに初夏になってしまいました。連休を終えて、すべての室内に避寒していた植物をベランダに出しました。外のケヤキもあっという間に新緑です。冬中室内で花を咲かせ続けたハイビスカスも、外に出てこそ本領発揮です。葉がしっかりしてきました。願わくはハイポネックスなどの価格が高騰しないように祈りたいです。猫たちも緑の景色と暖かさに心地よい雰囲気です。それにしてもミーナのリラックスぶりは・・・。

お気に入りのソファで、ティッシュボックスを枕に眠ったり、仰向けになって眠ったり。

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2010年5月11日 (火)

肥料の枯渇

今WOWOWでパンドラII-飢餓列島という番組をやっていて食料問題を考えさせられますが、気象異常などによる前に、もっと緊急に困った問題があるようです。

http://morph.way-nifty.com/grey/2010/04/post-2acc.html

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それはリン鉱石枯渇という問題で、私たちはハイポネックスなどの(リン酸・カリ・窒素)の肥料を当たり前のように安価で購入し、植物に与えていますが、それも風前の灯火のようです。図のように世界でリン鉱石を算出する主要国は米国と中国ですが、米国は数年前から輸出を禁止しており、中国も時間の問題。モロッコの鉱石も高騰しているようです。資源を持っている国・採掘権をもっている会社・販売会社は価格をつり上げようとあの手この手を使ってくるので、なおさら価格が高騰します。現在石油のように価格をコントロールする国際組織はありません。

じゃあいったいどうすれば肥料を確保できるのか? 現在血眼で新鉱床の発見が急がれていますが、それでもダメな場合、最大の可能性は小便あるいは下水管にこびりついたカスだそうです。そのうち人間や家畜の小便を集めて売るという商売が可能になるかもしれません。

http://www.foodchemicalnews.co.jp/page/detail.html?ccd=5130
http://33497230.at.webry.info/200807/article_6.html
nature digest 4/5 合併号 pp.34-37 (2010)

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2010年5月 9日 (日)

リーガ第37節: バルサ きわどくセビージャを振り切る

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泣いても笑ってもあと2試合。特に今日のセビージャ戦はサンチェス・ピスファンなので厳しい試合になりそうです。FW:ボヤン・メッシ・ペドロのちびっ子トリオ、中盤:ケイタ・チャビ、底:ブスケツ、DF:マクスウェル・プヨール・ピケ・ダニ、GK:バルデス。セビージャはFW:Lファビアーノ・カヌーテ(この二人が出ているときは非常に怖い。特に今日はカヌーテの長身ヘッドが危険です)、MF:Dカペル・ゾコラ・レナト・Hナヴァス、DF:アドリアーノ・エスキュデ・ファシオ・コンコ。

サンチェス・ピスファンというスタジアムは雰囲気が最高です。サッカー場はこうでなくちゃという盛り上がりです。セビージャはチャンピオンズリーグ進出がかかっており、攻撃的な感じです。バルサはボヤンとペドロが左右いっぱいに開き、SBマクスウェルとダニの積極的攻撃参加で両サイドを全力で制する作戦のようです。開始5分早速マクスウェルが中央に切れ込んでメッシにスルーパス。これをメッシがかけよるDFをうまく交わして右隅にゴール。

26分にファシオが故障発生でスキラシに交代。セビージャとしては予定外で痛手です。この直後チャビが中央からゴール前に走り込むボヤンに、浮き球のパスをぴったり決めて、これをボヤンがゴール。Lファビア-ノのシュートもバルデスがはじいて得点を許さず。2:0で前半終了です。

後半10分なんとコンコがボヤンのパンツを引っ張って2枚目のイエローで退場。レナトが故障でスタンケヴィシウスに交代。16分にはメッシのシュートがDFにはじかれ、これをペドロが拾って低いミドルシュート。これがゴール左隅に見事に決まりました。ペドロ、シュートうまい。セビージャは二人故障、一人退場であまり打つ手もなく、これでバルサ圧勝のムードになりましたが、ゲームでは何が起こるかわかりません。

ペドロがエリア内で後ろから肩をつかまれて引きずり倒されましたが、これがおとがめなしになったあたりから雲行きがおかしくなり、マクスウェルを故障明けで久々のアビダルに代えたことも気のゆるみにつながったのでしょう。後半23分カヌーテに抜け出されて失点してしまいました。ピケもプヨールも今日は動きがあまりよくありません。25分には早いリスタートから、なぜかLファビア-ノがフリーになっていてGKと1:1から決められてしまいました。バルサのボーンヘッドであっという間に3:2。おしりに火が付きました。

ここでペップはチャビをヤヤに代えて、必死の防戦になりました。最後はボヤンもジェフレンに代えてなんとかそのまま終了。きわどく勝利を手にしました。レアルマドリーも5:1で勝ったので、優勝争いは予想通り最終戦までわからない状態となりました。最後はカンプノウでバジャドリードとの一戦。全力で!!!

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2010年5月 8日 (土)

JPOP名曲徒然草43:「最高の友達」 by 相川七瀬

Thelastquarter

相川七瀬と言えば織田哲郎の秘蔵っ子で、「前向きじゃないダークなロック」というコンセプトでデビューした方ですが、ロックだけじゃなくポップスも素晴らしいものがあります。この「最高の友達」が収録されている「The Last Quarter」はかなりポップス寄りのアルバムで、中には古内東子作のバラード曲があるくらいです。

作詞は本人。作曲は元 Judy and Mary の恩田快人。出産直前に制作したアルバムということで、幸せ感いっぱいの雰囲気です。ダークなロックとはずいぶん遠いところまでやってきましたね。ウィキペディアによれば、「最高の友達」以外にも「Bye-Bye-Bye」という曲は英国でカバーされて、ヒットチャートの13位まで駆け上ったそうです。J-POPもさりげなく欧米まで進出する時代になりました。

最高の友達 http://japanpelcek.freeblog.hu/categories/Zene/ (3曲目)
最高の友達(歌詞)http://music.goo.ne.jp/lyric/LYRUTND45865/index.html

作詞:相川七瀬、作曲・編曲:恩田快人

アルバム「The Last Quarter」 Avex CTCR18026

猫好きらしくFCの名前は「Risky Cat City」だそうです。http://www.avexnet.or.jp/nanase/fanclub/

http://matome.naver.jp/odai/2126414241267587301/2126414296867660402

他では、彼女のバラード代表曲として「今でも...」は名曲でしょう。
http://www.youtube.com/watch?v=UjeoDN_tonU&feature=related

↓アコースティックバージョン with 織田哲郎(なかなかいいです)
http://www.youtube.com/watch?v=JWSyCrESnLk&feature=related

http://www.youtube.com/watch?v=HU7pD2FCu8g&feature=PlayList&p=29C1E2F7AE73483A&playnext_from=PL&playnext=1&index=21

Nostalgia
http://www.youtube.com/watch?v=-wB_GtFQiJ4

↓ライヴ すごい
http://www.youtube.com/watch?v=n3Fjr5mjcFc

最後の夜
http://www.youtube.com/watch?v=dPu_YLK5sAY
http://www.youtube.com/watch?v=JQTiwM-sWiY

彼女と私の事情
http://www.youtube.com/watch?v=8tPnHU4odfQ

恋心
http://www.youtube.com/watch?v=MGJgdUEPcYc
http://www.youtube.com/watch?v=VasWxQLNTuc
http://www.youtube.com/watch?v=kiTOnS1HovE

Sweet emotion
http://www.youtube.com/watch?v=y7WmbxR_Eh4
http://www.youtube.com/watch?v=YqP6p00gBV0
http://www.youtube.com/watch?v=jslMQ7Vzoe4

「Two of us」という曲も、個人的な思い入れがあって忘れがたいものがあります。素晴らしい名曲だと思います。

http://www.youtube.com/watch?v=AoS1e3T8NDs (ちょっと画像がうざい)
http://www.youtube.com/watch?v=GktAXSVC7_s (ライヴ 感動的)

The last quarter
http://www.youtube.com/watch?v=befy97c9I2A

Dandelion
http://www.youtube.com/watch?v=iHPZOW-SwUE

天使のように踊らせて
http://www.youtube.com/watch?v=GUuuovhemc4

Live Depot
http://www.youtube.com/watch?v=_OpifooFcc0

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2010年5月 7日 (金)

リーガ第36節: 勝つしかないバルサ テネリフェを一蹴

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雨のカンプノウです。テネリフェはフエラでも5:0で圧勝している相手ですが、陥落スレスレの状況なので、現在のモチベーションは盛り上がっています。バルサはもちろん残り3試合全勝しなければ優勝できないでしょう。FW:ボヤン・イブラヒモビッチ・メッシ、中盤:ケイタ・チャビ(軽い肉離れですが強行出場)、底:ヤヤ、DF:マクスウェル・プヨール・ピケ・ダニ、GK:バルデス。

テネリフェはゴール前をガチガチに固めてカウンター狙いできました。通常ならバルサにとっては楽なパターンですが、ドローも許されない現在の状況ではかえって厳しい面もあります。こういうときのためにダニが右サイドに進入し、ゴール前の長身イブラにクロスを上げ、イブラが頭で落とすところをメッシが走り込むというパターンを考えて、ペップが今シーズンのチームを整備してきたわけですが、それが絵に描いたようにはまったのが16分でした。まさしくそのパターンで、ダニが右のアウトサイドキックでイブラの頭にあわせ、落とされた球をメッシが拾ってゴール。

しかし38分、プヨールがヤヤへのパスを失敗し、カットされて一気に攻め込まれ、ロマン・マルティネスにゴールを献上してしまいました。こういうこともあるのがサッカーです。1:1で前半終了。しかしこれでテネリフェに「勝てるかも」という助平心が発生しました。

後半になるとテネリフェも少し攻勢に出てきました。バルサは前半にケガをしたピケを引っ込め、ペドロを投入。CBはヤヤが勤めます。ピケの代わりにミリートを出すのが普通でしょうが、勝たなければならないバルサとしてはひとつの賭けでした。テネリフェもコメを引っ込め、ゴールのスペシャリスト・ニノを投入。マジに点を取りにきました。

しかしその直後、ダニが中央に移動しながら右サイドを抜け出すボヤンに素晴らしいスルーパスを通し、ボヤンが雨の芝生を利用したグラウンダーのシュートを決めてくれました。これで2:1になると、間髪をいれずペップはイブラをアウト、ブスケツを入れて守備を強化。なかなかメリハリが効いた用兵です。

後半31分には中央の司令塔メッシから右に走り込むペドロにスルーパスが通り、ペドロがまたグラウンダーでゴール。素晴らしいシュートでした。その直後右サイド突破からニノにゴールを許したかと思われましたが、10センチくらいのオフサイドで救われました。仕上げはロスタイム。カウンターでダニが右サイドを走り、中央を疾走するメッシにドンピシャのセンタリング。これをメッシが軽く浮かせてゴール。終わってみれば4:1、ボール支配率82%の勝利でした。

マドリーも勝ち続けるので、優勝争いは最終戦まで続くでしょう。

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2010年5月 6日 (木)

「代行返上」 by 幸田真音

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代行返上というのは、本来国がやるべき年金の運用を厚生年金基金という形で一部企業に代行させていたのを、国に返すということです。経済成長期には基金を運用することによって打ち出の小槌のように高額の年金を生み出してきたのですが、経済の停滞で運用が難しくなってきたのでババを国に返すことになったわけです。いまではもう大部分の大企業は返上を完了したらしいです。

幸田真音(こうだまいん)氏は金融業界にいた人で、話題に乗ってさっさと小説を書いちゃうという能力はたいしたものだと思います。私のようにこのような問題に無知な人間にとっては、代行返上の事情や内幕を知ることができてなかなか面白かったです。

代行返上するためには、基本的に基金で運用していた株や債権を売って現金化し、国に返却しなければなりません。株を売れば株価は暴落します。したがってインサイド情報があれば、空売りによって莫大な利益が転がり込みます。これを狙ってヘッジファンドをはじめ魑魅魍魎が暗躍する、私たちには計り知れない裏社会が描かれていて、会社の上層部・実務を担当する部門・ヘッジファンド・投資銀行・証券会社・国家の死闘にはなかなか興味をそそられます。ババは早く切りたい会社上層部、面倒は会社に押しつけたい厚生労働省上層部などのはざまで、会社の記録と国の記録をひとつひとつつきあわせて(突合)いかなければならない現場の事務担当者の苦労は大変なものだったのでしょう。エラーが発生する仕組みもよく分かりました。

幸田氏によれば、金融の世界はこれからますます世間の目には触れない陰の世界になっていくとのことです。そしてみんなが知らないうちに特定のグループが莫大な利益をあげられるような仕組みが、次第にできあがっていくようです。

この「代行返上」を純粋な小説として見た場合、人物と人間関係にやや現実感が希薄で、引き込まれるような魅力に欠けるところがちょっと残念ですが(こういう人ですよ、こういう関係ですよと作者が一生懸命説明している感じ)、それはこの作者の限界かもしれません。理系頭で書かれた小説という感じですね。

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2010年5月 5日 (水)

サラとミーナ82: ブログ4周年

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本日でこのブログも4年を経過することになりました。読者の皆様のお陰様で続けてこられましたことを、サラとミーナ共々心より感謝致します。この間フィクションとレクチャーはようやく別の場所に収納しましたが、他は相変わらずごった煮状態で、ご迷惑をおかけしています。グレードアップできるかどうかは私の状況次第ですが、はてさてどうなることか? これからも猫達と共に闇鍋をつつくことになりそうです。

Aaa

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2010年5月 4日 (火)

連休の筑波山3

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筑波山神社まで降りてくると、野生の日本ミツバチの巣がありました。最近では西洋系のミツバチに圧倒されて、日本ミツバチは非常に少なくなっているようです。古いヒノキの樹の根元の洞に働き蜂がせっせと出入りしていました(上写真 矢印)。

水戸街道を使って帰りましたが、牛久あたりは片側1車線のトホホ道で大渋滞です。妙な標識を見つけました。左が正直となっています。右が嘘吐きだと爆笑ですが(中)。そのうち常磐線のスーパ-ひたちとすれ違いました(下)。

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渋滞を避けて裏道を走っていると、もう暗くなってくるなか、あぜ道でポツンとご主人を待っているらしい犬をみつけました(ラスト)。早く迎えに来てくれるといいね。

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連休の筑波山2

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御幸ヶ原から見た女体山(上)。左上の小さなお堂が見えるところが頂上です。中央に見えるのがロープウェイの駅です。女体山は877メートルの最高峰で、男体山(中)は871メートルです。御幸ヶ原は二つのピークの鞍部になります。ここにある食堂で昼食をとると少し元気が出てきたので、女体山をめざしました。大変な人出で、降りてくる人とすれ違うのも一苦労です。

女体山に登る途中にガマ石という、ガマに似た岩がありました(下1)。口の中に小石(エサ)をうまく投げ込めれば御利益があるそうです。頂上には小さなほこらがありました(下2)。頂上からの眺望はなかなかのものです(下3)。ゆっくり休んで、ほこらにもお祈りして帰途につきました。・・・・・続く

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連休の筑波山1

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顕微鏡やモニターそしてテレビばかり見ている毎日なので、(連休なので躊躇はしましたが)思い切って筑波山に車で出かけてみました。麓までは1時間半ほどで楽勝でしたが、ここ(上の筑波山遠望の写真を撮影したあたり)から駐車場に到達するまで2時間かかるとは! やはり連休はすごい。

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Cc

駐車場からトボトボ歩いてやっと筑波山神社に着くと、がまの油のパフォーマンスをやっていました。見事なものです(中1)。筑波山神社に来る人は、お参りメインの人は多分ごくわずか。みんな筑波山登山が目的と思われます(中2)。筑波山神社を通らないと登山路にもケーブルカーの駅にも行けません。

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さて私も勇んで登山と思いきや、ここで貧血で倒れてしまう(なんでや???)。失神は免れ30分ほど安静にしていると回復してきたので、迷わずケーブルカーに乗車。御幸ヶ原をめざします(下1、2)。ケーブルカーは大正時代から営業しているそうで、今日はピストン運転で満員のお客を運んでいました。窓から登山道が見えましたが、この山は標高がたいしたことがない割には、岩がゴロゴロした険しい山で、登るのは決して楽ではないように思いました。 ・・・・・続く

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2010年5月 2日 (日)

リーガ第35節: イエロー軍団のゆるみにつけこみバルサ圧勝

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リーガもいよいよ押し詰まり、あと4戦になりました。ビジャレアル、テネリフェ、セビージャ、バジャドリードの順ですが、今日のビジャレアルとセビージャはアウェイ戦なので厳しい試合になりそうです。マドリーが1試合でもドローをやってくれると非常に助かるのですが、そうも言ってられません。

チャンピオンズリーグで疲労しているバルサはチャビも欠場といううわさもあったのですが、なんとか強行出場。FW:ペドロ・ボヤン・メッシ、中盤:ケイタ・チャビ、底:ブスケツ、DF:マクスウェル・プヨール・ピケ・ダニ、GK:バルデス。ビジャレアルは復帰したロッシとニウマールの2トップ、MF:カニ・ブルーノ・イバガサ・カソルラ、DF:カブデビラ・ゴディン・ロドリゲス・アンヘル、GK:ロペス。ブラウグラナとイエローの双方ファーストのゲームシャツがなかなかいいです。

ホームのエル・マドリガルでのゲームとあって、開始早々ビジャレアルは激しく攻めてきました。たまらずバルデスが飛び出して防ぎましたが、ニウマールにボールが入って無人のゴールにシュートしますが失敗。7分にもニウマールは抜け出して1:1になりますが、やはりシュート失敗。この辺が彼のかわいいところです。一方メッシのシュートもGKにはじかれます。

前回のカンプノウでの試合と比べると、ビジャレアルのプレスはゆるめに感じました。最近絶好調なので余裕が出てきて、それがプレースタイルに現れたのかも知れません。おかげで前回のように動きが封殺されてどうにもならないという感じはなく、割とバルサらしいパス回しもできています。18分にはメッシがチャビのスルーパスを受けて、トラップでDFをはずしてシュート。これが6試合ぶりのゴールになりました。33分にはペドロがアフターチャージを受けてFK。これをチャビが右上隅にコントロールショットでゴール。GKロペスが明らかに左に寄りすぎでした。41分にはチャビのロングパスを受けたボヤンが、トラップでDFを交わして独走。グラウンダーで見事に左隅に決めました。

後半ビジャレアルはプレスをちゃんとやるよう気合いを入れられたようで、選手もカニ→ジョレンテ、イバガサ→マルコス・セナに代えて、かなりバルサもやりにくくなりました。疲労も目立ちます。そのうちニウマールからジョレンテにパスを通されて失点してしまいました。このあとブスケツをヤヤと交代させるのですが、その際ブスケツが相手選手にしつこくシャツをつかまれて文句を言われていたのですが、何とそれが遅延行為ととられてブスケツの方が2枚目のイエローカードで退場(なんでや?????)。さらに不思議なのは、交代が認められてヤヤがプレイしているではありませんか(なんでや?????)。(後で確認したところ、放送の誤りでカードはブスケツにからんでいたジョレンテに出ていたそうで納得)

ともかくわけのわからないままゲームは進行。そうのちチャビからダニに絶妙なスルーパスが出て、ダニからメッシにセンタリングが決まり楽々ゴール。しばらく休んでいたメッシが効率よい仕事を完成。結果的に4:1の思わぬ圧勝でした。

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