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2009年11月 3日 (火)

都響:上原彩子の登場 そしてモーツァルト交響曲第40番

Aya前回のシューマンのシンフォニーのプロムナードコンサートは結構空席がありましたが、今回は文化の日のせいか、上原彩子のせいか(多分これが正解か)、それともモーツァルトの功績か、チケット完売だったそうです。

上原彩子は音大に入学せず、ヤマハおかかえで2002年チャイコフスキー国際コンクール・ピアノ部門優勝という経歴のせいでしょうか、面目をつぶされた音大関係者、ヤマハによる言論統制を恐れる評論家やアンチ・ヤマハ派にはゆゆしき存在なのでしょう(↓)。

http://www.geocities.jp/city_memo/kaneda/nikki053.htm

しかし今日のラフマニノフの爆演を聴けば、そのような批判などくそくらえだと思えました。超絶技巧で弾きまくるだけではなく、十分にこの狂詩曲の情熱と叙情にひたらせてもらえました。アンコールの前奏曲も天才の光芒につつまれたもので、背筋がゾクゾクしました。聴衆のすごい拍手が彼女の素晴らしさを証明しています。この種の曲ではもっとゴージャスな音のオケがいいようにも思われますが、都響はそのような方向はめざさないほうがいいのではないでしょうか。まあ資金的にも無理とは思いますが。

アンドリュー・グラムスもまだ若いですが、大変な実力者だと思いました。この暗い情念につつまれているといわれる交響曲を、むしろ生命力の怒濤の噴出のような力強さで私たちに投げかけてくれました。都響もマエストロのニュアンス豊かな指示に非常に忠実に演奏できていて、この素晴らしいオケを指揮できたグラムスも大満足だったでしょう。私が聴いたいままでのモーツァルトがすべて吹っ飛ぶくらい、驚異の演奏会でした。

都響プロムナードコンサート No.336 @サントリーホール
(演奏)
東京都交響楽団 (オーケストラ)
上原彩子 (ピアノ)・・・ 2)
アンドリュー・グラムス (指揮)
(曲目)
1) バレエ音楽「アパラチアの春」(オリジナル版) (コープランド) 
2) パガニーニの主題による狂詩曲 op.43 (ラフマニノフ)
3) 交響曲第40番 ト短調 K. 550 (モーツァルト)

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