都響:シューマン交響曲第4番など
東京都交響楽団 プロムナードコンサート 第335回@サントリーホール
指揮/オレグ・カエターニ、ピアノ:ミシェル・ダルベルト、
管弦楽/東京都交響楽団
1. ニコライ:オペラ『ウィンザーの陽気な女房たち』序曲
2. フランク:交響変奏曲
3. R.シュトラウス:ブルレスケ ニ短調
4.(アンコール)R.シュトラウス:『4つの最後の歌』より「眠りにつこうとして」
5.(アンコール)シューベルト/R.シュトラウス編曲:ワルツ
ブレイク
6. シューマン:交響曲第4番 ニ短調 (第1稿)
7.(アンコール)シューベルト:交響曲第3番 ニ長調 から第2楽章
久方ぶりの都響。四方(しかた)恭子氏がコンマスに就任してから初めて聴くので、それも楽しみです。かなり昔ケルン放送交響楽団が来日したときに横浜まで聴きに行ったのですが、そのときすでにコンマスをされていました。ステージの上でもメンバーとコミュニケーションをさかんにとっておられるようで、気さくな方のようです。
カエターニさんは柔軟闊達な指揮者で、都響との相性もよさそう。ニコライの序曲は久しぶりでオケを聴いたせいもあり、素晴らしい音楽で早速満腹になりました。フランクは実質ピアノ協奏曲の暗い内省的な音楽です。ミシェル・ダルベルトはフランスを代表するピアニストで、特にブルレスケではものすごい演奏を聴かせてくれました。ただブルレスケという曲自体は、初めて聴いた曲ですが、私的には凡作で感心しませんでした。ピアニストが腕自慢を披露するだけのことです。
ダルベルトさんは絶好調でアンコールを二曲もやってくれました。R・シュトラウスの方は四方さんもバイオリン独奏で協力。ここで四方さんのバイオリンの音がよくわかりました。さわやか系・冷色系だけど響きは豊かという音で、私としては感激的なほど好みの音色なのですが、特徴が目立ちすぎて他のバイオリンとの調和に問題が生じる感じがしました。
というわけで後半をちょっと心配したのですが、シューマンの交響曲は激しくデモーニッシュな音楽なので、その違和感もほとんど気にならず、思い切り盛り上がって楽しむことができました。カエターニさんは、勢いだけの一本調子にならないように、慎重にニュアンスなど研究して演奏していたようです。このシンフォニーは本当にいい曲です。
10月号の月刊都響は、去る7月21日に逝去された若杉弘氏の追悼特集で、若杉氏がいかに都響に大きな影響を与えたかがよくわかりました。彼が地盤を築いていたおかげで、インバル氏やベルティーニ氏が世界に通用する一流オーケストラに育てることができたわけですね。ふむふむ・・・・・前々回の記事に続いて 合掌。
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