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2009年9月22日 (火)

サツマハオリムシの驚異

以前に「かごしま水族館」を訪れた際に、サツマハオリムシという動物を見て驚愕したことがあります。SFでヒトの体内に光合成細菌や葉緑体を共生させ、植物のようにエサを食べなくても生きていけるようにするというのはありそうな話ですし、なかには日光浴をしていれば食事の必要はないなどと自称しているおふざけの好きな人もいますが、まあそれはそれとして実際にそれを実現している動物がいるとは!

http://f35.aaa.livedoor.jp/~gotozoo/fishetc/satsumahaori.htm

鹿児島湾(錦江湾)の海底にのみ生息する有鬚動物の一種。しかし分類学的にはおそらくまだまだわからない点が多いものだと思います。鹿児島湾の海底には、火山ガスがブクブクと吹き出している様な場所が数多く存在し、サツマハオリムシはその周辺に棲息しているそうです。

共生させているのは光合成細菌や葉緑体ではなく、もっと古い生物である硫黄細菌です。地球ができたのは46億年前といわれていますが、硫黄細菌はおそらく38億年前には出現していたと考えられています。この細菌は火山ガスが噴出する近辺のように硫化水素があると、これらを酸化させて硫黄を生成させ、そのときに生成する化学エネルギーでATPをつくり、ATPをエネルギー源として有機化合物(すなわち自分のからだ)を合成することができます。問題はいつ、どのようにしてサツマハオリムシと硫黄細菌の共生がはじまったかということです。

サツマハオリムシは硫黄細菌を体内に共生させ、それが生成するATPを横取りして生きているというわけです。従って口も消化管もなく、エサを食べないでも生きていけるのです。ではヒトでもこの細菌を共生させれば、仕事などしなくても安楽に生きていけるかというと、残念ながらヒトでは硫化水素は呼吸に必要な酵素を阻害するので猛毒物質のひとつであり、硫化水素が豊富にある場所で生きていくことはできません。生成されるエネルギーの量も問題でしょう。もちろん体内に葉緑体があればベターなのですが、サツマハオリムシのような生物がいることは事実なのですから、まじめに研究することができるテーマかもしれません。

サツマハオリムシはウィキペディアによれば新江ノ島水族館でも飼育・展示をおこなっているようです。

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