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2009年3月 4日 (水)

海綿はいつ地球に出現したのか?

250pxspongecolorcorrect カンブリア紀(約5億4200万年前から約5億0500万年前)に現存するすべての動物のグループの祖先が出現したことはよく知られています。しかしこの短い期間に、単細胞生物から突発的にこのような進化が進行したとは、多くの生物学者は疑問を持たざるを得ませんでした。

オーストラリアの南部にアデレードという街がありますが、その北方にエディアカラの丘という場所があり、ここから奇跡のように幸運な化石がみつかって、この疑問にひとつの答えが出ました。この頃の生物にはきちんとした骨格がなく、化石としては普通残らないのですが、たまたまスタンプのような形で彼らの痕跡が残されており、当時の生物のかなり詳しい形態がわかります。川崎悟司さんがきれいなイラストをアップされています↓
http://www.geocities.co.jp/NatureLand/5218/edhiakara.html

そのエディアカラ時代の前にはスノーボールアース時代(クリオジェニアン紀)というのがあり、地球全体が雪や氷で被われるような厳しい氷河期があったことが知られています。今回 Love 博士らはそのクリオジェニアン紀の地層に、海綿しか作ることができない特殊なステロイド(24-イソプロピルコレスタン)が存在することを発見しました。このことから最も原始的な動物である海綿は、こんなに昔から現在に至るまで命をつないでいることが示唆されました。化石がないのがもどかしいですが、先カンブリア時代の考古学はこれまでの常識を乗り越えなければいけないことを示した研究でもあります。

現在の海綿の写真をウィキペディアからコピペしておきます。この文を書くために調べ物をしている過程で、海綿にもホメオボックス遺伝子があるという話にびっくりしました。海綿は器官や体節を持っておらず、これらの形成に必要とされているホメオボックス遺伝子が、いったい海綿でどんな機能を持つのか不思議です。

もっとびっくりするのは海綿はその体重の40%が共生生物によるものだそうで、まるで共生体のデパートみたいなものだということです。数年前日本で大きく研究が進展しようとする矢先に、事故で中断してしまったのは残念なことでした。

クリオジェニアン紀 約8億5000万~6億2000万年前
エディアカラ紀 約6億2000万年前~約5億4200万年前
カンブリア紀 約5億4200万年前から約5億0500万年前

参照:Fossil steroids record the appearance of Demonspongiae during the Cryogenian period. Love etal. Nature vol.457, pp.718-721 (2009)

「記事より」 中東オマーンの沿岸で、約6億3500万年前の堆積(たいせき)層から 海綿動物に特有の化学物質の化石を、米カルフォルニア大などの 研究チームが発見した。動物では最古の化石とみられる。英科学誌ネイチャーに発表した。 海綿動物は、最も原始的な動物。 これまでは、中国南部の約5億7000万年前の地層から 見つかった海綿動物の化石が最古の動物化石とされていた。

研究チームは、オマーン沿岸の浅瀬に堆積した地層を調べたところ、 約6億3500万年前の堆積層からステロイドと呼ばれる化学物質の化石を多数発見した。 このステロイドは、海綿動物の細胞膜に含まれるものだった。 従来の学説では、約6億年前まで地球は氷河時代で、その後徐々に温暖化し、 5億5000万年前ごろから動物が爆発的に増えたと考えられていた。


 

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