弘田三枝子: MICO IS POPS QUEEN
先週ミュージックフェアを見ていたら、なんと、少し前の映像でしたが弘田三枝子が出ていました。弘田三枝子といえば60年代に日本に本物のポップスを持ち込んだ天才歌手です。当時ザ・ヒットパレードという渡辺プロ(現在のワタナベエンターテインメント)がやっている番組がポップスの中心で、ミッキー・カーチス、伊東ゆかり、中尾ミエ、園まり、スリーグレイセス、旗照夫、ザ・ピーナッツ、木の実ナナなどが活躍していましたが、弘田三枝子は別の事務所に所属していたため、この番組には出してもらえなかったようです。
彼女があみだした歌唱法の一部は、和田アキ子、松田聖子、都はるみなどに受け継がれています。渡辺プロの歌手達に比べてワンクラス上の、ビートでしびれるような歌唱でした。海外ポップスのカバーでも、オリジナルよりいいなと思うものも多かったと思います。竹内まりやも「砂に消えた涙」は日本語でカバーしています。これは弘田三枝子に対するリスペクトの表れだと思います。
ボックスなども出ていますし、彼女の本領はジャズだという人も多いですが、私がおすすめするのは写真の「MICO IS POPS QUEEN」。海外カバーだけでなく、「渚のうわさ」「枯れ葉のうわさ」などオリジナルも含まれています。
ポップスを歌って彼女を越えた人は、40年たってもまだ日本にはいないと思います。個人的に好きな曲は「想い出の冬休み」「リトル・ミス・ロンリー」「夢のスイートホーム」「すてきな16才」「悲しきハート」(解説の高橋克彦さんも「ミコちゃんのこの曲をスーザン・シンガーが聞いたことがあるかどうか知らないが、もし聞いていたら自分よりずっと上手なんで衝撃を受けたに違いない」と書いています)「ワン・ボーイ」(私の大好きだったジョニー・ソマーズのカバーですが、これもなかなかいけてます)あたりですが、いやいやむしろ全部ですね。
最後の「スマイル」は泣けてくるバラードで、40周年記念コンサートのライヴのラストナンバーとして YOU TUBE に出ています。ラス前の「人形の家」と込みなのでかなりロードに時間かかりますが、やっぱり泣けました。
http://fr.youtube.com/watch?v=mcigpYGkkZU (こっそり撮ったというものではなく、おそらく関係者が周到に準備してアップしたもの)
弘田三枝子「MICO IS POPS QUEEN」MSI 10120 発売元MSI
ジャケット写真はわりと最近のものだと思います。
オフィシャルサイト: http://www.h4.dion.ne.jp/~micom/index.html/
| 固定リンク | 0
「音楽」カテゴリの記事
- Under construction のお知らせ(2012.10.07)
- JPOP名曲徒然草105: 「Dear」 by lecca(2012.10.04)
- インバル都響新マーラーツィクルス「交響曲第2番」@東京芸術劇場(2012.09.29)
- JPOP名曲徒然草104: 「ねこ曜日」 by 岩男潤子(2012.09.22)
- インバル都響新マーラ-ツィクルス爆演で開幕: 交響曲第1番@東京文化会館 (2012.09.21)
コメント