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2006年11月18日 (土)

タスマニアデビルの奇病

Tasmanian_devil タスマニアデビルは肉食性の有袋類で、オーストラリアのタスマニア島だけに生息しています。この動物が最近急激に減少しています。その原因はデビル顔面腫瘍性疾患(Devil Facial Tumor Disease=DFTD)という奇病で、まず口や顔面に腫瘍ができて、それが首や内臓に転移し、罹患した個体は半年くらいで命を落としてしまうという恐ろしい病気です。

この病気は1996年以前に調査された個体約2000頭には全くその兆候はみられておらず、それ以降に発生した病気とみられています。1996年以降、この病気が原因で個体数が30-40%に減少したようです。

さてこの病気の原因ですが、ウィルス性ではないようです。なんと細胞自体が個体から個体へと感染することが明らかになってきました。鼻をくっつけて挨拶したときなどに細胞がうつるようです。普通このような場合、拒絶反応がおこって、ほかの個体由来の細胞が生き延び、ましてや増殖するなどということはあり得ないのですが、この腫瘍は拒絶反応をうけつけない特殊な能力を身につけているようです。

通常の感染症ではないのでワクチンは効かず、治療法もまだ開発されていません。したがって対策としては健康な個体を囲い込んで保護することと、病気の動物を隔離するぐらいです。しかしオーストラリアの政府機関が本腰を入れて対策を遂行しているようなので、なんとか絶滅はまぬがれそうな状況です。

学術的には、どうしてこの細胞が拒絶反応を回避できたのかというのが、臓器移植などとの関連で興味をそそられるところです。

参照

http://www.dpiw.tas.gov.au/inter.nsf/WebPages/LBUN-5QF86G?open

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