ウェブ百科事典
いつも私たちがお世話になっているウィキペディアは、ジミー・ウェールズ(写真)とラリー・サンガーが創始した無料のウェブ百科事典です。何しろ著作権の問題をあまり気にしないで、自由に利用できるというのが有難いところです。こういうサイトは、すぐに荒らされてしまうのがネットの宿命かと思いきや、正義が勝って、驚異的な発展をとげた希有の例です。みんながこういうサイトを熱望していたことが、成功の原動力だったと思います。
そのラリー・サンガーがウィキペディアを進化させたThe Citizendium というウェブ百科事典を立ち上げようとしています。みんなが好き勝手に編集するのではなくて、サンガーらが選んだ専門家に編集者になってもらうのだそうだそうです。近い将来500人位の体制で、編集を行なう予定のようです。また記事を書く人は実名で書くことが義務付けられるのだとか。
専門家の世界も毀誉褒貶、つぶし合いの多い世界なので、誰が編集者になるかでいずれトラブルは必至だと思いますが、いろいろな問題はあっても素晴らしい試みだと思います。本棚一杯の百科事典などは、作っているうちから古くなって無用の長物化しますから、どんどん更新される、かつある程度は正確さが保証されるウェブ百科事典の誕生は大歓迎です。
これでウィキペディアがつぶれるかというと、それはあり得ないと思います。専門家による編集といっても、みんな仕事を持っているわけですから、項目は爆発的には増えませんでしょうし、責任を持って編集する以上、批判・異論反論・トラブルもつきものでしょう。書く方も実名ですから、かなり慎重になるでしょう。ですから、この新百科事典はゆっくりと発展していくものと思われます。
このお話は、とりあえず英語版で進んでいるようですが、さて日本語版はどうなるのでしょうか? 注目ですね。
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