哺乳類型爬虫類 その2
図に示したように、古生代の石炭紀からペルム紀にかけて繁栄した盤竜類・獣弓類は、典型的な爬虫類とは少し離れたグループのようです。
ペルム紀には地球がしだいに寒冷化してきて、盤竜類はそれにともないペルム紀末の大絶滅を待たずに絶滅し、獣弓類がとってかわったというのがひとつのポイントでしょう。獣弓類の一部はペルム紀末の大絶滅時代すら生き抜いて、哺乳類誕生への道筋を絶やさなかったわけですから、体温調節の確立、横隔膜による呼吸(酸素不足に対応)、体毛形成、胎生など、低温に対応したいろいろな機能を獲得していったものと思われます。
しかしこのような苦心は、中生代のジュラ紀になると、地球が非常に温暖化したため無駄になってしまい、恐竜に天下をとられることになってしまったわけです。
→ デュバル博士によるトリナクソドン(キノドンティアの一種)のイラスト アポクリン汗腺からのフェロモンを木になすりつけているようです。はっきりヒゲが描いてあります。
| 固定リンク
「生物学・科学(biology/science)」カテゴリの記事
- 続・生物学茶話139: パーキンソン病とドーパミン(2021.04.20)
- 続・生物学茶話138: GPCRの進化(2021.04.13)
- 続・生物学茶話137: アドレナリンとノルアドレナリン(2021.04.05)
- 続・生物学茶話136: 副腎とアドレナリンの物語(2021.03.30)
- 続・生物学茶話135: アセチルコリンによる情報伝達(2021.03.23)
コメント