ハワイの日々 その2
ハワイ島にはマウナケア・マウナロアという二つの4000メートル以上の標高を誇る火山があります。その他に有名な活火山のキラウェアもあります。マウナロアはいまやマグマでパンパンに膨らんでいる状態で、いつ爆発しても不思議ではないようです。くわばらくわばら。一方マウナケアの方はもうおとなしくなったということで、空気がきれいでかつそんなに不便でもないハワイ島の利点を生かして、頂上付近は天文台銀座となっています。写真はホテルからみた朝焼けのマウナケアですが、頂上の天文台も岩塔のような感じではっきり見えます。
私たちは太公望という会社のツァーに参加して、車でマウナケアの頂上を目指しました。溶岩台地を横切って作られたサドルロードというでこぼこ道(舗装はされている)を四輪駆動車で進みます。標高が高くなるにつれて草地が現れ、パーカー牧場とかアーミーの訓練施設とかが見えます。戦車が道の方に砲身を向けているのにはちょとびっくり。また、そこここに昔マグマを吹き上げていた小さな噴火口を持つ丘が点在して、異様な景観を作っています。
標高2000メートルを超えてしばらく行くと、マウナケア山の中腹に、スペースシャトルの事故で亡くなった、鬼塚宇宙飛行士のメモリアルセンターがあります。ここでちょっとはやい夕食。太公望はここでうどんを出してくれるのが特徴。結構美味でした(関東風)。他の会社の車もどんどんやってきて、すぐに小屋の中の席は埋まって、駐車場にすわりこんで食事しましたが、あたりはもう10℃以下なのに、おしりが暖かいのは地熱のせいか? 低酸素に体をならすためしばらく休憩。この間に、近くに生えている絶滅危惧植物のギンケンソウの写真を撮りました。ここからいよいよ太公望支給のキルティングを着込んで頂上を目指します(頂上は真夏のハワイで氷点下)。道は思いの外整備されていて、全く問題ありません。問題は霧深い天気です。途中で何度か馴らし休憩をとります。スナップは運転手兼ツァーコンのトシちゃん。いい味だしてます。
ここは中腹で、米国の直径25メートルの巨大な電波望遠鏡のあるところ。
中腹にも多数の噴火跡の小丘がみられ、当時の噴火がどんなにすごいものだったかを思い知らされる感じでした。噴火口を矢印で示してみました。
頂上には着いてみたものの、お目当てのサンセットは霧のため、完全にアウト。すばる(左端の天文台)すら、隠れてしまう程の濃霧で、トシちゃんによると、こんなことは年に数日くらいしかないとのことでした。日頃の行いが悪いとこういうことになるんですね。やれやれ。ただでさえ空気が薄くて苦しいのに、精神的ダメージが大きく、どっと落ち込む。
しかし帰り道に見た星空のすごさは、さすがにマウナケアだとびっくりしました。地平線から反対側の地平線まで天の川がくっきりと見えます。流れ星もいくつも見えて、ちょっと気分が立ち直りました。サドルロードの脇で、太公望の望遠鏡ではくちょう座の二連星、木星の四つの衛星、M13やM8なども観察しました。トシちゃんはじめ太公望の皆さん、ワンダフルナイトを有難う。
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