« 2006年7月 | トップページ | 2006年9月 »

2006年8月30日 (水)

ハワイの日々 その2

Photo_19 ハワイ島にはマウナケア・マウナロアという二つの4000メートル以上の標高を誇る火山があります。その他に有名な活火山のキラウェアもあります。マウナロアはいまやマグマでパンパンに膨らんでいる状態で、いつ爆発しても不思議ではないようです。くわばらくわばら。一方マウナケアの方はもうおとなしくなったということで、空気がきれいでかつそんなに不便でもないハワイ島の利点を生かして、頂上付近は天文台銀座となっています。写真はホテルからみた朝焼けのマウナケアですが、頂上の天文台も岩塔のような感じではっきり見えます。

Photo_20 私たちは太公望という会社のツァーに参加して、車でマウナケアの頂上を目指しました。溶岩台地を横切って作られたサドルロードというでこぼこ道(舗装はされている)を四輪駆動車で進みます。標高が高くなるにつれて草地が現れ、パーカー牧場とかアーミーの訓練施設とかが見えます。戦車が道の方に砲身を向けているのにはちょとびっくり。また、そこここに昔マグマを吹き上げていた小さな噴火口を持つ丘が点在して、異様な景観を作っています。

Photo_21 標高2000メートルを超えてしばらく行くと、マウナケア山の中腹に、スペースシャトルの事故で亡くなった、鬼塚宇宙飛行士のメモリアルセンターがあります。ここでちょっとはやい夕食。太公望はここでうどんを出してくれるのが特徴。結構美味でした(関東風)。他の会社の車もどんどんやってきて、すぐに小屋の中の席は埋まって、駐車場にすわりこんで食事しましたが、あたりはもう10℃以下なのに、おしりが暖かいのは地熱のせいか? 低酸素に体をならすためしばらく休憩。この間に、近くに生えている絶滅危惧植物のギンケンソウの写真を撮りました。ここからいよいよ太公Ginnkennsou望支給のキルティングを着込んで頂上を目指します(頂上は真夏のハワイで氷点下)。道は思いの外整備されていて、全く問題ありません。問題は霧深い天気です。途中で何度か馴らし休憩をとります。スナップは運転手兼ツァーコンのトシちゃん。いい味だしてます。

Toshichann ここは中腹で、米国の直径25メートルの巨大な電波望遠鏡のあるところ。

中腹にも多数の噴火跡の小丘がみられ、当時の噴火がどんなにすごいものだったかを思い知らされる感じでした。噴火口を矢印で示してみました。

Photo_22

Photo_23 頂上には着いてみたものの、お目当てのサンセットは霧のため、完全にアウト。すばる(左端の天文台)すら、隠れてしまう程の濃霧で、トシちゃんによると、こんなことは年に数日くらいしかないとのことでした。日頃の行いが悪いとこういうことになるんですね。やれやれ。ただでさえ空気が薄くて苦しいのに、精神的ダメージが大きく、どっと落ち込む。

しかし帰り道に見た星空のすごさは、さすがにマウナケアだとびっくりしました。地平線から反対側の地平線まで天の川がくっきりと見えます。流れ星もいくつも見えて、ちょっと気分が立ち直りました。サドルロードの脇で、太公望の望遠鏡ではくちょう座の二連星、木星の四つの衛星、M13やM8なども観察しました。トシちゃんはじめ太公望の皆さん、ワンダフルナイトを有難う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年8月29日 (火)

ハワイの日々 その1

仕事でハワイという文法的矛盾 仕事なのに自費という経済問題 貧困庶民なのにヒルトンワイコロアリゾートに4泊という場違い 諸般の事情をかかえつつジャルウェイのボーング767は成田を飛び立ちました。

この飛行機では、事故などでもう850人死んでいる---というのはそれほど気になりませんが、ともかく狭い。とても睡眠をとることはできません。しかしコナ空港直行が救い。ローカル情緒あふれるコナ空港の空気は恐ろしく澄んでいて、軽井沢などとは透明度のレベルが違う感じがしました。一気に疲労回復。空港からホテルへのハイウェイの景色は、見渡す限りの溶岩が果てしなく続く。こんなところに人は住めません。まあよくこんなところにリゾートホテルを建てたものだと思いました。

ヒルトンに到着。さすがにお医者さんの学会は贅沢(もっともほんとは隣のマリオットでやる予定が、工事遅延で保険がおりてヒルトンに変更になったとか)。ちなみにこのホテルの普通の宿泊代は図の RateCard のようなものです。それでも客の3割くらいは日本人。ツァーでいくと半額近くにはなるようです。

Photo_7

天国に行くには死ぬ必要はなくて、このホテルに来れば少なくとも疑似体験はできます。広大なホテル中にモノレールが走っていて、移動は主にこれを利用しますが、おすすめはキャナル(ラグーン)に浮かぶボートです。ボートでもモノレールと同じ場所に移動できます。もちろんもっとゆったりと、素晴Photo_14 らしいような怪しいような美術品を眺めながら、遊歩道を歩くのも一興でしょう。ただしビジネスには全くむいていません。あまりに敷地が広大すぎて、部屋に忘れ物を取りに帰るのに20-30分を要することがあります。

Photo_10 船着き場。むこうに海と空。ヤシの葉がゆったりとそよぐ。

時が止まる。

Photo_11

4頭立ての馬車のブロンズ。

あれれ御者も乗客も仏様。

Photo_12宿泊したパレスタワー。この他にオーシャンタワー、ラグーンタワー、会議室・宴会場・ロビ ー棟、レストランなどの建物があります。

お仕事もしなくっちゃいけません。

Hawaiiposter_1

Photo_16  一日だけホテルのレストランで食事しました。ホテルの両端にあるファーストフードのセルフ店以外は、たいがい高級レストラン。ここはカムエラプロビジョンカンパニーというシーフードとステーキの店。味はおかしなものばかりでした(まずいとは言えないのが微妙)が、景観はすごい。特に夕日が海に沈む瞬間が美しい。

何枚も写真を撮ってしまいました。

P1000666b_1 レストランの夕景。女性はモデルじゃなくて、たまたま景色を眺めていた人。勝手に撮ってすみません。連絡くださったら大判のプリントを差し上げます。

Photo_18 これが件の日没。この景色をカクテルでも飲みながら眺めるには、レストランの5時半の予約が必須。もちろん早く並んで外の席をとる。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年8月20日 (日)

哺乳類型爬虫類 その2

Photo_5 図に示したように、古生代の石炭紀からペルム紀にかけて繁栄した盤竜類・獣弓類は、典型的な爬虫類とは少し離れたグループのようです。

ペルム紀には地球がしだいに寒冷化してきて、盤竜類はそれにともないペルム紀末の大絶滅を待たずに絶滅し、獣弓類がとってかわったというのがひとつのポイントでしょう。獣弓類の一部はペルム紀末の大絶滅時代すら生き抜いて、哺乳類誕生への道筋を絶やさなかったわけですから、体温調節の確立、横隔膜による呼吸(酸素不足に対応)、体毛形成、胎生など、低温に対応したいろいろな機能を獲得していったものと思われます。

Photo_6 しかしこのような苦心は、中生代のジュラ紀になると、地球が非常に温暖化したため無駄になってしまい、恐竜に天下をとられることになってしまったわけです。

→ デュバル博士によるトリナクソドン(キノドンティアの一種)のイラスト アポクリン汗腺からのフェロモンを木になすりつけているようです。はっきりヒゲが描いてあります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年8月19日 (土)

哺乳類型爬虫類 その1

Honyuuhachuu われわれのご先祖様はどういう動物だったのでしょうか?

そりゃわれわれのDNAは、細菌のような生物だった頃から連綿と引き継がれているものではありますが、では哺乳類の起源はどこにあるのでしょうか?

実は哺乳類型爬虫類(獣弓類、テラプシダ)という、最近多くの古生物マニアの注目を集めている生物は、2億5千万年くらい前(ペルム紀後期)には地上で最もありふれた生物だったと考えられています。しかしその後、永い地球の歴史の中でも最悪の環境変動のため、96%の海産無脊椎動物の種が絶滅するという惨劇が勃発し、テラプシダもほとんどが死滅してしまいました。

この環境変動の原因が何かは、はっきりとはわかってはいません。すさまじい火山の噴火が続いて→大量の火山灰が地球を覆い→植物の生育が阻害され→大気中ひいては海水中の酸素が欠乏することよって、生物の大量絶滅を招いた、という説が有力です。このような厳しい環境の中でも、テラプシダの中でごく一部の、キノドンティア、ディキノドンティア、テロケファリアなどに属するいくつかの種が生き残り、キノドンティアから哺乳類が進化したと考えられています。

そして2億年前のジュラ紀初期には、キノドンティアよりずっと哺乳類に近い生物が出現しました。しかし残念なことに、この頃には別系統の爬虫類から進化した恐竜が全盛期を迎えようとしており、われわれのご先祖様は、ひっそりと森の木陰で夜活動する小さな生物として生き延びるしかなかったのです。

しかし、チャンスはやってきました。白亜紀に巨大な隕石が地球に衝突するなどが原因で、大きな環境変動が起こって、恐竜はその末裔の鳥類を残して、きれいさっぱり絶滅してしまったのです。哺乳類は息を吹き返し、以後ずっと地上の王者として君臨しています。

金子氏の著書「哺乳類型爬虫類」朝日選書は、この間の哺乳類の進化の軌跡を、主として骨格の変化を中心に、あまり論文のように堅苦しくなく、かといって全くジャーナリストの目で面白おかしくみるわけでもない、バランスのとれた記述で興味をもり立ててくれる類書のない名著です。ただしきちんと書いてある本なので、じっくりと取り組むことが必要です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年8月11日 (金)

松田マヨの「夏」

Mayonatsu 夏になると「待ってました」という人もいれば、「ああ げんなり 早く通り過ぎてくれ」という人もいるでしょう。松田マヨの「夏」は後者、けだるく寄る辺ない夏にぴったりです。夏に枯れていく愛をモチーフとして、地底の天才音楽シェフ、松田マヨが腕をふるう名盤。

でも最後の曲では、水がモチーフになって、ひんやりと暖かい愛を歌うというサービス。逆説の展開が心地よい。私の好きなフレーズ 「あぁ 柔らかい水のように誇らしく えくぼをみせて」

何で今までデイジーなどというロックバンドなんかやってたのでしょうか? 圧倒的にシンプルなピアノだけとか、ギターだけの伴奏の方が、マヨの世界にどっぷり浸れるのに・・・・・。 遠回りしてしまいましたね。

ありきたりな歌詞やメロディーはどこにもありません。松田マヨの「夏」 MDCL-1390 MIDI Inc.  プロデューサーはこれをアシッドフォークといってます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年8月 9日 (水)

植物って何?

Photo_4 生物を細菌・古細菌・真核生物の3つのグループに分けるのはまあいいのでしょうね。しかし、その真核生物をどのように分類するかというのは、今や大問題になっています。もともと生物の分類はアリストテレス・リンネをはじめ、形態の特徴を詳細に分析して決めるというのが普通でしたが、近年のDNA配列の解析などの研究成果によれば、これまでの常識を根本的に考え直さなければいけなくなってきました。

真核生物はこれまでは、動物・植物・原生動物などと分類されていましたが、新しい分類法では図のように8つのスーパーグループに分類します。これはまだ確定はしていなくて、他の分類法を支持する学者もいるようです。私たちヒトは、オピストコンタの後生動物の一種ということになります(なんとカビと同類)。

学校では、植物とは葉緑体をもっていて光合成を行う生物、と習ったはずですよね。ところがこの分類ではプランタというグループだけじゃなくて、多くのグループにパラパラと葉緑体を持つ生物が認められます(図の緑色の下線)。たとえば褐藻の昆布やワカメはプランタ(イネやコスモスなど通常の植物)とはかけはなれた系統であるにもかかわらず、葉緑体をもち光合成を行うことになります。逆に昆布やワカメに非常に近縁の生物で光合成を行わず、エサをとって生きる動物的生活を行うものが多く存在します。

そうすると植物というのは系統生物学的にはあまり意味のない言葉になります。要するにいろいろな進化の段階で、葉緑素を持つ生物を体内に取り込んで共生に成功した連中がいて、それらが個々に進化したものが植物だというわけです。もっと詳しいことが知りたい方は、ウィキペディアにきちんと記述されてありますので参照されてはいかがでしょうか↓。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%9F%E7%89%A9%E3%81%AE%E5%88%86%E9%A1%9E

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年8月 5日 (土)

ワールドクラブカップジャパン

Barca_logo_1 今朝はワールドクラブカップジャパンのチケット獲得に大奮闘しましたが、パソコンも電話も2時間くらいガンガンやってみましたが、ついにつながらず。やっとつながったときにはカテゴリー4は単独も、コンビネーションもすべて売り切れ。いやー参ったああ!

泣く泣く準決勝のカテゴリー1¥18,000x2 を注文。しかしひどいよなあ。横浜はバックスタンドも含めて、ほとんどの席がカテゴリー1なんですから。決勝は¥30,000ですから、泣く泣く断念しました。これ買う人が何万人もいるわけですよね。バルサもほんまにメジャーになったもんですねえ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年8月 2日 (水)

2006軽井沢

軽井沢に行ってきました。

軽井沢に行くと、必ずランチに寄るのがビストロパション。代官山の本格的なフレンチレストラン パション の支店のようですが、ランチは2000円くらいで本格的な南仏料理を賞味できます。フレンチというより、地中海料理と言った方が良いかも知れません。

Photo_2

開け放たれた2Fの窓からの涼風に至福のひとときを

メインストリートにある割には、あまり目立たない

Photo_3

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年8月 1日 (火)

究極の愛???

Schistosoma  7月号の「Nature Medicine」の表紙にギョッとなさったむきもあるかと思います。私もその一人で、これはさすがに・・・・・・。

表紙の生物はマンソン住血吸虫で、昔日本にもいた日本住血吸虫ときわめて近縁の寄生生物です。住血吸虫に感染している人は世界でまだ2億人もいるそうで、重症患者のなかには命を落とす人もいるとのことで、決して軽視できる病気ではありません。

この生物のオスは体にメスを収納する袋のような構造を持っていて(図参照)、メスはそこに住み着いて、人などの門脈にはいりこみ仲良く生活します。ある意味一生抱き合って生きる、ちょっとおぞましいほどの究極の愛情生活ともいえましょう。もちろんいつでも交尾可能で、メスはじゃんじゃん卵を産みます。

駆除するにはブラジカンテルという特効薬があるのですが、100%有効というわけではありません。Nature Medicine の論文はある抗体が有効だったという画期的なもので、ワクチン製造への道が開かれたと考えられます。

日本では医学部から寄生虫の講座が消滅しつつあり、研究者も少なく、しだいに亜熱帯化する日本の気候を考えたとき、一抹の不安を感じざるをえません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2006年7月 | トップページ | 2006年9月 »