角谷さんの本
学生時代机を並べて生物学を学んだ角谷まゆみさんから、著書が送られてきました。「生命論試論」2006年新風社刊 角谷まゆみ著 という文庫版の本で、キリスト者でありまた科学者でもある著者が、いかにして両者の折り合いをつけるかを思索した内容です。
アメリカのキリスト者の中には、進化論をを信じない人も多く、中岡望氏の文章を引用すると「多くの保守的なクリスチャンは今でも「進化論」を信じていません。 --- 中略 --- 彼らは、「進化論」は必ずしも科学的に証明されていないと主張して、種の起源の”他の理論”も教えるべきだと主張しています。その理論とは「インテリジェント・デザイン」で、その考え方は「生命は複雑であり、科学で解明しきれないことが多い。それは生命の起源の背後に創造主が存在するからである」というものです。要するに、種の起源は、創造主の意思によるものであるという考え方も、学校教育で教えるべきだと主張しているのです」
このような中で、進化論ばかりか遺伝子治療も是とした著者の姿勢は、特にこの本が英訳されたときには、大きな波紋を呼ぶことも予想されます。
私はキリスト者ではないので、この本の核心部分については論評する立場にありませんが、大変興味深く読ませていただきました。
| 固定リンク | 0
「心と体」カテゴリの記事
- 総選挙のどさくさにまぎれて、政府が遺伝子改変作物を許可(2012.12.18)
- 団地の草取りと放射能(2012.07.02)
- 2012年1月 茨城千葉等水産物(一部)の放射性セシウム汚染(2012.01.15)
- 人類の退化?(2011.10.12)
- 放射線被曝によってなぜ癌になるのか(2011.07.19)
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 横井庄一著「明日への道 -全報告 グァム島孤独の28年」(2011.11.16)
- 「僕の音楽物語 (1972-2011)」 by 平野肇(2011.09.27)
- 「原発はいらない」 小出裕章著 (2011.08.21)
- Chernobyl: Consequences of the Catastrophe for People and the Environment (Annals of the New York Academy of Sciences)(2011.07.17)
- 「Chemical and physical behavior of human hair 4th edition」 by Clarence R, Robbins なんじゃこれは!(2011.07.15)
「生物学・科学(biology/science)」カテゴリの記事
- 続・生物学茶話185: 頭索動物の光受容 その1(2022.08.03)
- 続・生物学茶話184: 頭索動物の脊索(2022.07.26)
- 続・生物学茶話183: 脊索の出自と役割り(2022.07.16)
- 続・生物学茶話182: 3胚葉説の崩壊(2022.07.05)
- 続・生物学茶話181: 神経系細胞と中胚葉系細胞に分化できる幹細胞(2022.06.23)
「私的コラム(private)」カテゴリの記事
- 唐辛子とセミ(2022.08.11)
- 暑中お見舞い申し上げます(2022.08.08)
- 地熱発電を進めなかったのは政権の大きな失敗(2022.07.03)
- 修理センターからPC帰還!(2022.06.19)
- Windows 11(2022.06.16)
コメント